コント『消毒とはいえ in ジャングル』
佐々木隊長(男)
塩谷隊員(女)
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ジャングルのSE
佐々木隊長「このジャングルには隠された秘宝があるらしい。絶対に見つけるぞ!」
塩谷隊員「はい。…きゃっヘビ!」
塩谷隊員、突如出てきたヘビに腕を噛まれる
佐々木隊長「おい!大丈夫か!塩谷隊員!」
塩谷隊員「ううう…。」
佐々木隊長「傷口を早く消毒しなくては!そうだ!そのカバンにアルコールが入ってただろ!」
佐々木隊長、カバンの中に入っていたアルコール入りの瓶を取り出す
佐々木隊長「よし、これだ。おい、少し染みるが我慢しろよ。」
塩谷隊員「はい…。」
佐々木隊長、アルコールを口に含み塩谷隊員の傷口にブーッと吹きかける。
塩谷隊員「え?え?え?え?」
佐々木隊長、服の袖を破き傷口に巻き付ける
佐々木隊長「これでよし!これで応急処置は完了だ!先へ進めそうか?」
塩谷隊員「…。(傷口を見ながら)」
佐々木隊長「どうした!塩谷隊員!」
塩谷隊員「…え?本当ですか?」
佐々木隊長「本当ですか?」
塩谷隊員「消毒…したんですよね?」
佐々木隊長「あぁ!だからもう大丈夫だ!」
塩谷隊員「え…。きったない…ですねぇ…」
佐々木隊長「汚い?!ああ、さっきの?!え?そんな事言う??」
塩谷隊員「いや、ブーッて…。ブーッてぇ…。」
佐々木隊長「いや、こういうサバイバルではああやって消毒するんだよ!ほら行くぞ!」
佐々木隊長、塩谷隊員を強引に立たせ先へ進む
塩谷隊員、傷口を見てブツブツ言いながら渋々着いていく
佐々木隊長「ここら辺には共謀な熊が出るらしい…気を付けて進むぞ…」
塩谷隊員「別にブーッてする必要なくないですか?」
佐々木隊長「まだ言ってんの?!サバイバルなんだからしょうがないだろ!行くぞ!」
佐々木隊長、塩谷隊員、進んでいく
佐々木隊長「よし、熊は居ないみたいだ。しかし油断は禁物!静かに進むぞ…」
塩谷隊員「…じゃあ普通に瓶から直接かければ良くないですか?」
佐々木隊長「いや、いつまで言ってんの?!ほら、全体的に消毒する為なんだよ…。」
塩谷隊員「口の中って雑菌凄いんですよ?」
佐々木隊長「うるさいな!サバイバルではああやってやるもんなんだよ!映画とかでも皆やってるだろ!」
塩谷隊員「え、じゃあその医学的にとかじゃなくて映画とか見て憧れてやってるって事ですか?…ガキじゃん。」
佐々木隊長「ガキってなんだよ!お前俺隊長だぞ?!」
塩谷隊員「あと、よく女子にそんな事出来ましたよね。普通ちょっとためらいません?デリカシーは日本に置いてきたんですか?(笑)」
佐々木隊長「あのさ、あの…熊いるの。見付かったらやばいの。だから静かにして?もうお願い。(泣)」
塩谷隊員「…隊長。あれ…。」
塩谷隊員、佐々木隊長の後ろを指差す
後ろにいる熊に気付き佐々木隊長驚く
佐々木隊長「えええ!もういんじゃん熊ぁ!!逃げるぞ!!え?あ、早い!うおぉ!」
佐々木隊長、熊と取っ組み合いになる
佐々木隊長「死ぬ死ぬ死ぬ死ぬ!お前のせいで見付かったじゃんかぁ!!!
塩谷隊員「元はと言えば隊長がブーッてやるから!」
佐々木隊長「こんな時すら言うの?!(泣) おい!塩谷!バッグの中に熊撃退スプレーが入ってるから!それで!頼む!早く!俺!死ぬ!!!!」
塩谷隊員「あぁ!はい!(バッグを漁りながら腕に巻いてある服の袖を見て)っていうかそもそもこれもだいぶ不衛生ですよね…。」
佐々木隊長「もう今度からちゃんと包帯とか持ってきます!!もう映画に憧れたりなんてしません!!ごめんなさい!だから助けて下さい!(泣)」
塩谷隊員、スプレーを取り出し熊を撃退する
佐々木隊長、安心してその場に座り込む
塩谷隊員、撃退スプレーを見つめている
佐々木隊長「はぁはぁはぁ…、なんとか助かった…。どうした?塩谷隊員。」
塩谷隊員「…熊撃退スプレーは持ってきて消毒スプレーは持ってこないんだなぁと思って。」
佐々木隊長「うん、もう帰ろう。」
おしまい
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佐々木隊長
ジャングル探検家。秘境や宝を求めて世界中を旅している。藤岡弘先輩に憧れてこの世界に入った。
塩谷隊員
世界中の秘境が掲載されている雑誌の記者。今回、凄いお宝があると聞いてジャングル探検に参加を試みる。記者と言っても仕事は基本デスクワーク。
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