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72.なぜレジ袋3円はケチるのに、コンビニスイーツはお金を出してしまうのか

スーパーで買い物をしていて、たかだか3円の袋を買ってしまったことに後悔している自分がいることに気づきました。
そこで、「なぜ3円で一喜一憂しているのか?コンビニに行ったら3円の100倍はするスイーツを喜んで買っているのに…」と思いました。
そこで、レジ袋を購入する時/コンビニスイーツを買う時でどんな違いがあるのか考えてみました。

1. 損失回避バイアス

人は損をすることを避ける心理(損失回避)を持っています。
レジ袋代の3円は、「もともと無料だったものに対して費用がかかる」という形で感じられ、損をしたと感じやすいと思います。
一方で、コンビニスイーツの購入は「自分へのご褒美」や「贅沢」というポジティブな感覚を引き起こすため、損失回避の感情は生じません。

2. 支払いの価値感の違い

レジ袋代は「袋」という単純な物に対するコストであり、その価値を感じにくい一方、コンビニスイーツは甘い味や満足感など、目に見えない価値(体験や感情)が伴います。
価値を感じやすいものにはお金を出しやすいのだと思います。

3. 金額の相対性

3円という少額でも、普段無料だったものに対してお金を払うと、割高に感じやすいです。
一方、コンビニスイーツの価格(100~300円程度)は「ちょっとした贅沢」として適切な範囲に収まっており、心理的な抵抗が少ない金額です。

4. 心理的な目的の違い

  • レジ袋をケチる行為は「節約」や「環境への配慮」といった理性的な目的によるもの。

  • コンビニスイーツの購入は「癒し」や「楽しみ」といった感情的な目的によるもの。

これらの目的の違いが、支払いへの抵抗感に影響します。

5. 瞬間的な満足感への価値

コンビニスイーツは、すぐに得られる満足感(即時報酬)をもたらします。
レジ袋は、物理的な利便性はあっても感情的な満足感は得られにくいため、お金を払う動機が弱いです。

6. 「小さな贅沢」を許す心理

普段の生活の中で、ちょっとした贅沢は自分への許可として正当化しやすいです。
レジ袋の3円を節約することで、心理的に「他のことに使える」という感覚が生まれ、結果的にコンビニスイーツの購入を肯定しやすくなることもあります。

まとめ

この現象は、「損失回避」「価値の感じ方」「満足感」といった心理的なメカニズムが複雑に絡み合った結果と言えます。
人間は合理的に見えて、実際には感情や価値観に基づいてお金を使う生き物なのです。

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