パンフレット全文 #5『いない(いる)いらない』
7月17日・18日に行われた演劇公演、Mr.daydreamer #5 『いない(いる)いらない』のパンフレット全文です。
公演の記録映像は無料で公開しておりますので、こちらとあわせてお楽しみください。(7月24日19時公開)
https://www.youtube.com/watch?v=2UhXcNSdHns
もしおもしろいと思っていただけましたら、ofuseや脚本のご購入をいただけますととっっても励みになります!
ofuse:https://ofuse.me/mrdaydreamer
(ファンレターは肩肘はらずに、なんでもお書きください)
脚本販売ページ:https://mrdaydreamer.official.ec/
以下、パンフレットとなります!
<登場人物>
ルル 悲しいことは特にない、右足の小指がない
ケイ 西日本沈没の生き残り
さちよさん 施設の職員
野々村 ルルの父親
<あいさつ>
むかーし教科書で見た、洞窟の図がずっとぼんやり恐ろしかった。
あらためて調べてみたら、プラトンの「洞窟の比喩」を説明したものらしい。哲学のことはよくわからない。だけど、ぼくらが思想と疲労で日々分断されていることはなんとなくわかる。
おなじ光のもとにあると、血をにじませて口ずさむ。
この劇場で、おなじ時を過ごしてくれてありがとう。
脚本 沢見さわ
本日は、Mr.daydreamer#5『いない(いる)いらない』にご来場いただきありがとうございます。
久しぶりの本公演です。以前に公演を行った頃とは、色々なことが大きく変わりました。当時大学生だった私は社会人となり、世の中はマスクをつけなければ街を歩けなくなりました。あの頃の私にとっては、想像もできなかったことばかりです。
今回の作品の時代にも、おそらく誰も想像できなかったことが起こっています。それは、それまで当たり前だったことが失われるほどの出来事でした。
しかし何が起きたとしても、人々の営みは続けなければならないのです。そして、あの頃の私も、今の私も、登場人物の彼女たちも、それぞれの状況下で悩みながらも生きているということに変わりはありません。
そういったことから、演出するにあたって、彼女たちの生きる時代の空気や、取り巻く環境、抱いている思いといったものを、出来るだけたくさんの時間をかけて想像しました。その想像の結晶が、この作品になったと信じています。前売りしている脚本をご購入いただいた方も、私たちがどのような切り口で作品を創作してきたのか、楽しみにしていただけると嬉しいです。
短い作品ではありますが、どうぞ最後までお楽しみください。
演出 上野隆樹