
教師の語り その26 〜欠点〜
『スラムダンク』の作者である井上雄彦さんは、とあるインタビューでこの漫画の成功の秘訣を聞かれました。
それに対して井上さんは「登場人物すべてに、必ず一つ欠点を作ること。」と答えたそうです。
何でもできるオールマイティな人間は描かないのだとか。
主人公である桜木花道は才能はあるけど経験がない。
そのライバルである流川楓はテクニックは高いが体力がない。
チームメイトの宮城リョータは俊敏だけれど背が低い。
例外に見えるのが、敵である仙道彰。テクニックも体力もあり、自らダンクシュートを決めることもできれば、まわりを生かすパスプレーもできる。しかも高身長でイケメン。ただ、仙道彰には運がない。ここぞという時は必ず負けてしまう。
登場人物に必ず欠点をつくる。これが漫画を面白くするコツだそうです。
自分のここが嫌い。
あいつのここが気に入らない。
そんな気持ちを持つことがあるかもしれません。
しかし、その欠点こそがあなたの人生を面白くしているのかもしれません。
あなたにとって「欠」かせない「点」と書いて欠点みたいですよ。