諸悪の根源は「自己中心性」
アルコール依存症のななにいにです。
先日記事に書いた「せっかちを辞める」ということを気にしてゆっくり生活するようになったらかなり体調が回復しました。睡眠剤なしでも寝られるくらい神経が落ち着いているような気がします。
さて、今日はトラブルメーカーたちの核心に迫りたいと思います。トラブルが発生する際には必ず当事者たちの間の「自己中心性」が爆発しています。
私の経験をもとに自己中心性について書いていきたいと思います。
私は都内で妻と小さな子供と三人で生活しています。私も妻もフルタイムで勤務しており、子供は保育園に預けています。職場から保育園までは電車を使って30分程度なので、18時に職場を出れば、18時30分のお迎えには間に合います。コロナで在宅勤務が実施されているときならよかったのですが、コロナが明けて全員出勤となってから「どっちがお迎えに行くか戦争」が勃発することになりました。
私は世界数万人の社員の営業会社で単月ですが全国で一位を取ったことがあり、何度か上位ランカーに名を連ねたこともありました。酒のトラブルがあって出世の道は微妙になってしまいましたが仕事に誇りを持っていました。
妻は一般職なので出世はそこそこしかしないのですが、しっかりした性格のため、会社的の核となるような要職に就いています。私以上に責任もあって24時間対応しなければいけないところで働いています。
私のほうが給料も高いので私は妻に早く帰ってもらい、私が生活費を稼がせてもらうと主張しました(といっても全て飲み代に消えたのですが)。
妻は、とにかく仕事が多忙すぎる部署にいるので、ある程度時間に自由が利く私に子供の迎えに行ってほしいと言いました。
両者とも一歩も譲らず、子供は延長保育で20時まで保育園で一人ぼっちで預けられていることも多くなりました。
妻もかなりイライラが溜まっていたと思いますが、私の感情のプレッシャーもめちゃめちゃ高まっていました。意志で欲望の抑えが効かず、昼から百貨店にある高級すし店でビールを流し込んで1万円近く使っていました。それくらいしないとストレスで感情が暴発しそうだったのです。
結局私は「急な接待が入った」という嘘を連発するようになりました。
営業成績の貯金があるときには交際費をバンバン使わせてもらって酒を飲みました。先輩の後ろをついていってごちそうにもなることになりました。
ただ、そう長くは続かず、私のメンタルはだんだんと崩壊していきました。
「飲まないともう今日死ぬから」とLINEで妻に連絡して、毎晩酒を浴びるように飲んでいました。子供のことは完全に無視です。子供は妻が迎えに行くという既成事実を作り上げて、私は午前様まで酒を飲んでタクシーで帰るという生活を繰り返しました。
借金がどんどん積みあがりました。月末のカード払いが迫ってくるプレッシャーでまた酒を飲みました。
たまには家族に貢献しないといけないなと一杯ひっかけた後に子供を迎えに行くと、いつも子供を放置しているんものですから「パパ嫌だ、ママの迎えが良かった」と大泣きされます。そうすると、もう二度と迎えに行くもんかと固く意志を固めて翌日からまた夜な夜な街に繰り出しました。
私の「俺が俺が仕事するんだ」と「もっともっと酒を飲む」という自己中心性が家庭内不和を醸成しました。私の方がかなり強く自己中心性が出ましたが、私も妻も客観的にお互いの状況を見ることができずに、短期的に自分の利益にならない「お迎え」を押し付け合ってしまったのです。
自己中心性は「恐れ」の感情から生まれます。「恐れ」が強い結果、「自分が助かりたい」「自分が優位に立ちたい」「自分が怒られたくない」と思うようになります。これは人間の本能なので生じてしまうのは仕方のないことです。
しかし、恐れが強すぎることで、あらゆる場面で利己心が発生して、自己中心的な行動に出るようになります。
例えば、駆け込み乗車をしたり、満員電車の出口から動かない人がその典型例です。「自分が間に合いたい」「微妙に腰をもたれかかれるポジションから動きたくない」と自分のことしか考えていません。
恐れを少なくするための処方箋は二つです。
一つ目が自分自身のケアです。ストレスを受けて感情のバロメーターが上がると誰でも自己中心的な行動に出るようになります。聖人でもなければかなり自己チューになりやすくなると思います。自分自身のストレスから身を置いて感情をケアしましょう。
二つ目が、他人の自己中心的な行動を冷静に客観的に見て、内省してください。例えば先ほどの駆け込み乗車をする人や、満員電車出口の若干もたれ掛かれるポジションから動かない人を見て「この人は恐れが暴走している。私は気をつけよう」と思い、反面教師にして行動することです。
このような内省と行動を続けているうちに、恐れが発生しても自己中心的な行動を回避できるようになってきます。人格が成長するのです。
私も日々人格が成長できるように意識していますが、一度にたくさん気をつけようとするとパンクしてしまいますので、ひとつひとつ改善しようと努めています。
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