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音楽の話①

好きな曲の話を少しずつしていこうと思う。理想的には1曲1noteだけど、そこまで書ききれないかもしれないのでシェフの気まぐれ詰め合わせ。Spotify聴いてたら音楽があるじゃんと思ったわ。

いかれたBaby -Fishmans

オリジナルはFishmans。ただ個人的に好きなのは大比良瑞希のカバーとモトーラ世里奈のカバー。

https://www.youtube.com/watch?v=OFB4wZG9I50
https://www.youtube.com/watch?v=GJMBdDibHbw

大比良瑞希のほうは、自前のネオン風LEDランプをありったけつけて、コンビニで買ってきた缶ビール片手に部屋で踊るときに重宝している。ご陽気に酔っぱらって、でも「世界楽しい」じゃなくて「世界どうでもよ」くらいのギャルマインドでノってるときに居心地のいい音楽。彼女の声もちょうどいいなと思って好き。

モトーラ世里奈のほうは打って変わっておだやかで、さほどいかれていない。そうそうほっこり温かいものなど飲んでしまいそうな雰囲気だけど、心地いいギターの裏打ちの音が結構好き。

Cruisin' Cruisin' -bonobos

読みをずっとボノボスだと思っていてすみませんでした。

https://www.youtube.com/watch?v=FErunCV0ZBE

夜が町に行き渡るようなイントロから始まって、幻想的なサウンドに対してはっきりとした歌声にこれまた幻想的な歌詞。サビを聞くと大きな神様が東京のビル群の向こう側でのそりと寝返りを打っている情景がイメージされる。ふんわりしていてどこかやわらかなトゲの残るこの曲は寝るときのお供だった時期がある。

展開部(と言っていいのかわからないけど)で急に視界が開けるような、雲がどこかに払われたような曲調も癖になる。間奏部のギターとフルートの絡み合いはここではないどこかに連れていかれるような気がする。「明け放たれた窓から見る夜行」、ほんとそのままの曲。

一番好きなフレーズは「最高純度のいまをうつ鼓動」。日本語的には正直難解だけど、メロディーと相まってこの曲のなかで一番透明なパートだなと思っている。

みんな、いろいろある -坂東祐大、鈴木大介

2021年ドラマの「大豆田とわ子と三人の元夫」がびっくりするくらい好きで、好きが高まって言語化ができないのでいまだnoteにかけないくらい好き。

音楽を担当した坂東祐大の作曲集ともいえる「Towako's Dairy」にもドラマに負けないほどの好きが詰まりすぎていてあふれかえっている。その中から、かろうじて今言語化ができそうなのが「みんな、色々ある」。

日常の中でなにかあるごとに、自分がしんどい局面にあたるごとに、「みんな、色々ある」と言葉に出してしまう。そう言葉に出してしまうくらいまず曲名がいい。

始まりのアルペジオのギターの音はどこか南国の、今とは隔絶された世界を思わせる。高めの音で続いたメロディーがオクターブで深みを持った瞬間ににじむ現実感。少しずつ加速し繰り返される音と音をすり抜けると、なんとも重いアルペジオが表れる。南仏の温かい街にかろうじてある、薄暗い路地裏の階段をいくつものビー玉が転がってぐしゃぐしゃになってしまったような。あちらでもこちらでもいろんなことが起きて、とはいえケロッとふたたび転がりだすものは転がりだす。

短い、歌詞すらない曲だけど、「みんな、色々ある」のをありありと描いている曲で好き。

ちなみに先日伊藤沙莉さんが大豆田とわ子の時のナレーションでなんとか持ちこたえる話をTwitterに書いていた。わたしも持ちこたえさせていただいています、いつもありがとうございます。みんな色々あるし、大豆田とわ子もいろいろあるよねって思えてます。

今日の好きな音楽の話はこのあたりで。

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