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<イベントレポート> Seven Beach Project主催「マイクロプラスチック・ストーリー」夏休み映画上映会 +佐竹敦子監督と原澤幸希さんの対談

今日は、7月20日に鎌倉生涯学習センター(きらら鎌倉)で行われた「マイクロプラスチック・ストーリー」夏休み無料映画上映会についてお話しします。このイベントに、来日中の佐竹敦子監督と鎌倉市在住のアンバサダーズメンバーの原澤幸希さんが登壇しました。

■ イベントのテーマ
このイベントのテーマは「鎌倉の未来は私たちがつくる」です。ニューヨークの子供たちが海の環境を守るためにどんなことをしているのかを描いたドキュメンタリー映画を一緒に鑑賞し、彼らの勇気と行動力を共有して、街や海を守るために今できることを考えるイベントです。毎月七里ガ浜でビーチクリーン活動をしているセブンビーチプロジェクトさんが主催しました。
セブンビーチプロジェクトさんのインスタはこちらから
https://www.instagram.com/7bp_kamakura/

■ 会場の様子
午前9時30分に会場が開き、多くの人たちが集まりました。子どもたちの人数も多かったです。会場は大きなホールで、広々としていてとても快適でした。ロビーには、映画のディスプレイや原澤幸希さんがまとめたレポートなどの活動の記録が展示されていて、みんなが写真を撮っていました。


ロビーには映画のディスプレイが。
原澤幸希さんの研究レポートと活動の記録

■ 映画と対談
第1部では、映画の上映会が開催されました。
そして、第2部ではニューヨークから来日している佐竹敦子監督とアンバサダーズのメンバー、原澤幸希さんが登場しました。二人のスピーチには、ところどころで拍手がおこっていました。二人の話を聞いて、この映画のメッセージが、ただのプラスチックや環境の問題だけではないこと。そして、声をあげることが大切なんだと、色々な気付きがあったみなさんが多かったと思います。


いよいよお二人の登場!
幸希さんのまずますの成長ぶりに、佐竹監督も感動しているよう。
佐竹監督との再会、そして一緒の登壇に、幸希さんもうれしそう!

次に、お二人のスピーチをダイジェストでご紹介します。

原澤幸希さんのスピーチ

原澤幸希さんは鎌倉市在住の中学2年生。NPO気候危機対策ネットワークの環境活動家で、マイクロプラスチック・ストーリー アンバサダーズのメンバーでもあります。小学生の頃から給食のストローを使わない活動を始め、プラスチック製ストローの廃止を訴えてきました。

■ストロー削減活動の始まり
私が環境のことを考え始めたのは、小学3年生のときです。スイスのダボス会議での発表を見て、初めてプラスチックゴミ問題について調べました。それまで何の疑問も持たずに使って捨てていたプラスチックがこんなにも自然を壊していたことにおどろきました。私たちにも何かできないかと考えて、給食のストローを使わなければ、プラスチックゴミを少しでも減らせると思い、活動を始めました。

■友達と先生の協力
次の日、友達2人にこの問題を話し、先生にも相談しました。そして、3人でストローを使わずに飲むことにしました。最初はちょっと恥ずかしかったけれど、今ではストローを使わないことが当たり前になりました。

■映画との出会いと知った深い問題
映画「マイクロプラスチック・ストーリー」を見て、もっと深い問題があることに気づきました。それまで自分がしていたことだけでは足りないと感じ、多くの人にこの問題を伝えたいと思いました。そこで、映画の内容をまとめ、自分でも調べたことをレポートにしました。

■リビエラSDGs作品コンクールへの挑戦と受賞
このレポートをもって、「第2回リビエラSDGs作品コンクール」に応募しました。そして、見事に大賞を受賞しました!そのおかげで、黒岩知事をはじめとする多くの方々にレポートを見てもらうことができました。

■挫折と成功
活動の中で、「そんな飲み方は汚い」とか「意味がない」と言われることもありましたが、自分の行動は正しいと信じて続けました。その結果、小学校を卒業するまでに1万本のストローを削減することができました。また、その活動は教育庁やその他の講演会、多くのメディアでも取り上げられ、卒業前には、鎌倉市の公立小中学校では、100%生分解性のストローに変更することが決まりました。

■活動を続けるための支え
私が4年間活動を続けてこられたのは、仲間や大人の方々の支えがあったからです。多くの子どもにとって、社会は学校と家だけです。何かを始めたいと思っても、否定されるのが怖くてあきらめることが多いです。でも、誰か1人でも認めてくれる大人や仲間がいると、前に進めると思います。

■メッセージ
子どもたちには、世界に一歩踏み出してほしいです。そして、大人の方々には、子どもたちの挑戦を受け入れ、見守ってほしいです。子どもだけでは解決できない問題にぶつかったときには、力を貸してほしいです。


佐竹敦子監督のスピーチ

■映画を作りたいと思ったわけ
この映画が作られたのは2017年のことです。当時は、プラスチック問題についてあまり知られていませんでした。でも、ニュースで少しずつ取り上げられるようになって、多くの人がこの問題に気づくようになったのです。でも、ちゃんとプラスチックの問題のことを1から10まで説明してくれているものってなかったんですよね。だから、プラスチック問題の全体像を説明する映画を作りと思いました。

■心に響く映画に
この映画は2017年と2018年に作られましたが、何年たっても子どもたちの心に響くような映画にしたかったのです。だから、ただの環境問題の映画ではなく、"声を上げることの大切さを伝えたい"という思いを込めて映画を作りました。

■子どもたちの関心は「不公平」
映画を作っている間に、子どもたちがプラスチックが海の動物を苦しめていることに強く反応しました。子どもたちは「海の動物がかわいそう」とは言わず、「不公平だ」と感じていました。例えば、映画の中でブリジットという女の子が「海の動物にも家族がいる」と言っていました。彼女は「かわいそう」とは言わず、不公平さを訴えていたのです。

■「不公平」の意味
映画の後半には、子供たちが自分たちの地域について話し合うシーンがあります。彼らは「暴力をなくしたい」とか「みんなが帰る家が欲しい」といった願いを語っていました。彼らの多くは複雑な家庭環境や低所得者専用の住宅に住んでいるため、自分たちの周りの不公平さに対して強い感情を持っているんです。この感情をみなさんにも分かってもらいたいと思っています。

■声を上げることの重要性
この映画はプラスチック問題だけでなく、社会の仕組みを変えるために「声を上げる」ことの大切さも伝えたいのです。子供たちには自分たちでデータを集め、問題解決に向けて話し合い、声を上げて行動するスキルを身につけてほしいという思いが込められています。

■行動してほしいこと
まずは、映画を見て、自分がどの部分に問題を感じて、どう変えたいかを考えることが大切です。例えば、「海の動物が死ぬのは嫌だ」とか「海がきれいになってほしい」とか、自分の思いを家族や友達と話し合ってみてください。

■家庭でできること
まず1週間分のゴミを集めて写真を撮ってみましょう。自分たちがどれだけゴミを出しているかを見直すことで、どのゴミが自分たちの選択で減らせるか、どのゴミが行政や企業の協力がなければ減らせないかを考えるきっかけになります。

■声を上げる
スーパーや企業に「この個包装は必要ないと思います」とか「プラスチックを減らしたいです」と声を上げることも大事です。みなさんの声が増えれば、企業も対応を考え始めます。一つ一つの声が大きな変化を生む可能性があるのです。

■ビーチクリーン活動
ビーチクリーン活動に参加してみるのも良いです。ゴミの顔を見ることはとても大切で、ゴミがどんなものかを目で見ることで、どれを減らせば良いかが見えてきます。具体的に行動するきっかけになるのです。

まとめ(感想)

☞ 今回のイベントに参加してあらためて思ったことは、この映画は何度見ても新しい発見があること。そして、佐竹監督の言葉は、(アンバサダーズとの交流会でも同じですが、)「答え」を示すのではなく「考え方」を教えてくれるので、とても学びが多いこと。です。
☞ 今回のイベントでは、幸希さんの活動がみんなに認められ、幸希さんの言葉が人々を動かしているのを見て、とても嬉しく思いました。
☞ セブンビーチプロジェクトさんのような他のグループと一緒に活動できることは素晴らしいことです。社会の問題に取り組むことで、多くの人とつながり、そのつながりが自分自身の成長にもつながると感じています。

これからもアンバサダーズの仲間として、一緒にプラスチック汚染をなくすための活動を続けていきましょう。

イベント後のツーショット。お疲れさまでした!


https://mps-aj.jp/

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