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薬開始後、更年期障害に

卵子凍結が終わって10日後、その余韻も消えず頭がまだ切り替わらないまま、乳がんのホルモン療法が始まりました。

私の癌は女性ホルモンが餌になるタイプなので、女性ホルモンを止める半年に1回の注射(リュープロレリン)と毎日の飲み薬(タモキシフェン)の2種類を開始。リュープリンでホルモンを作る川の上流をダムで止めて、タモキシフェンで下流に漏れ出た水を石で塞いで川を枯渇させるイメージでしょうか。要は、がん細胞に餌を与えず兵糧攻めにするイメージです。

注射を打ってから1週間後に予定の月経が来ましたが、それ以降は薬の影響で月経が止まっています。
30代で治療を開始した場合、薬をやめた時に月経が戻る確率は50%以上あるとは言われましたが、そのまま閉経する可能性もあります。(40代で治療スタートだと、閉経する割合の方が高くなっていきます)
そう考えると、一応でも卵子凍結しておいて良かった、と思います。

月経が止まった私にやってきたのは、更年期症状。
特に今辛いのが「ホットフラッシュ」「多汗」「不眠」の3つ。
ホットフラッシュは、女性の先輩方から「突然カーッとくるのよ」なんて言われていましたが、確かに外の温度に関係なくじわじわ体が熱くなってきます。
そして、それに付随して突然発汗してしばらく止まらない。このループが1日に数回来ます。分かっている人の前では「きたきた熱い…!」と口にしていますが、暑い日は特に辛く、口にすらできずぐったりしていることもたまにあります。

そして、入眠はスムーズなものの睡眠が浅く、体が熱くて数回目が覚めます。今まで夜中のトイレ以外そんなことがなく、はじめは薬の影響だと気づきませんでした。それが毎日続くようになり副作用だと自覚。いろいろ試行錯誤していますが日によってムラもあり、夜眠れない人の気持ちがすごく分かります。

また、感じている変化として、疲れやすい、お腹周りにお肉がつきやすい、膣の乾燥感があります。理論的にも太りやすくなっているため、食事や運動のコントロールと定期的なファスティングは必須。精神面に影響がないのはあまりストレスをかけないように意識しているのと、栄養強化のおかげ。
体は結構辛いですが、薬物治療が終わってもまた10年以内に本格的にやってくるのか…と思うと、今は予行練習みたいなものと捉えています。
そして、前述した栄養強化に加えて、症状を軽くするための漢方やハーブ等、自分を実験台にあれこれ試していて体感が良いものがいくつかあり、更年期世代の方にも実体験を持って提案できるようになってきています。

まさか1ヶ月以内に不妊治療の一端から更年期まで経験するなんて、なんて貴重なことでしょう(笑)おかげさまで、医療人としても共感の幅がとても広がりました。
今は同じ薬を使う患者さんに「実は私も飲んでます」と伝えて更年期トーク?をすることもできるようになり、私自身も情報交換ができてとても参考になっています。

女性の40代半ば〜50代前半の更年期は、子育てや介護、仕事等で忙しく、自分のことを後回しにしがちだったりストレスも多い世代。そんな時期にホルモンのビッグウェーブ、思った以上に負担が大きいので、早いうちから対策をしておくと全然違ってくるのが良くわかりました。閉経後の”女性の黄金期”を楽しめるよう、サポートしてあげたいです。あまり表に出てきませんが、男性の更年期にもちゃんと対策があります。
栄養と漢方やハーブで土台を整えていると、更年期が「障害」ではなくなりますよ(^^)

兎にも角にも、薬を毎日飲むのも面倒ですし、発癌の副作用リスクもあるので早く終わって欲しいです。

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