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過剰なリンの摂取が女性の乳がんの発症リスクを上昇させた

リンと乳がんについて、今年の夏に出た論文があります。

(Nutrients 2023, 15(17), 3735)

今回の新しい研究は、カナダのウォータールー大学によるもので、米国の全国女性の健康に関する調査(SWAN研究)からのデータを解析したところ

リンをたくさん摂取しているグループは
乳がん発症率が2.3倍にもなった
ということです。

具体的には、
800~1000mg/日のリンの摂取を基準にすると、

1400~1600mg/日のグループは乳がん発症率が1.23倍、
1600~1800mg/日は1.94倍、
1800mg以上は2.3倍

となっています。
ただし、1800mg以上というのは、
日本人の平均的な体型ではなかなか稀です。

とはいえ、
1400mg/日以上で乳がんリスクが上昇していますので、
これは日本人も気をつけるべきことでしょう。

リンの過剰摂取は、通常、食品添加物である
リン酸塩を多く摂った場合に起きやすいです。

つまり、超加工食品の摂りすぎです。

自然由来のリンは有機リンで吸収率も下がりますので、
基本的には人体に影響はありません。

ところが、添加物由来のリンは無機リンのため、吸収率が90~100%となるため、注意が必要なのです。

リンの過剰摂取は、慢性腎臓病、心血管疾患、骨粗鬆症などのさまざまな慢性疾患のリスクを高めます。

添加物のリン酸塩はさまざまな加工食品に添加されていますので、十分気を付けましょう。

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