学生フォーミュラを知ろう!#9 (パワートレインいろいろ)
昨日は夜が遅かったのでお休みになって,今日は「学生フォーミュラを知ろう!」のよもやま話です。パワートレイン,特にエンジンないしモーターの話をしたいと思います。若干情報が古いところがあるかもしれないですが,そこは悪しからず……。
まずはざっくり分類
とりあえず全体像を把握したいと思います。レギュレーション上マシンに搭載できるのは①710㏄以下の4サイクルエンジンまたは②80kW以下のモーターの2択となります。①については以前は600㏄でしたが,拡大されたという背景があります。
日本大会では①についてはバイクのエンジンを使うチームが主です。理由としては,トランスミッション付きのため別で用意する必要がないこと,比較的交換部品やチューニングパーツを入手しやすいこと,エンジンの支援が充実していることなどがあります。特に支援についてはホンダ,カワサキ,ヤマハ,スズキの4メーカーが支援しています。
モーターについては,多種多様となっています。こちらも日産がリーフのモーターを支援したりもしていますが,エンジンに対して作っているメーカーも多く,トランスミッションも不要のため入手先は多岐に渡ります。
エンジン編
さて,エンジンですが主に①-(a)450㏄前後の単気筒エンジン,①-(b)600㏄前後の4気筒エンジン,①-(c)そのほかのエンジンに分けられます。単気筒は軽さに優れ運動性能が高いマシンが作りやすい一方で,4気筒は高いパワーや再始動性が自慢です(音もいい)。個人的にはやはり4発。そのほかのエンジンについては,過去にスノーモービルのエンジンや研究室で自作したものなどがありました。F1マシンよろしくメーカーのエンブレムをノーズに貼っているチームが多いので,各チームがどういったエンジンを搭載しているのかが分かりやすいかと思います。
モーター編
モーターについてはメーカーの多種多様なので搭載方法しか分からないのですが……。スタンダードにエンジンを代替する形でモーターを一基搭載するパターン,後輪に二基搭載してトルクベクタリングを志向するパターン,4輪すべてにインホイールでモーターを搭載するパターンの大まかに3パターンになります。モーターが増すと制御が複雑になる一方で,トルクベクタリングでICV車にはない動きができます。海外のトップチームは軒並み4輪インホイールになっています。
こういった多種多様なパワートレインを各チーム搭載していますが,トップチームのタイムは同じようなところで拮抗するので,非常にバランスの取れたレギュレーションだな,と思います。
と,いうわけで今回はパートレイン編でした。そろそろ学生フォーミュラも色々書いたので,頻度は減るかもしれないですが思い出したことがあれば適宜書いていきたいと思います。
それではまた。