見出し画像

「えっ、こんなに違うの?」地方 vs 東京の高校受験の仕組み

地方の高校を出て、東京で働いているお父さん、お母さんの場合、お子さんが東京で高校入試を迎えるに当たって、「え、こんなに違うの?」と思うことがいろいろ出てきます。
塾に通っても、東京出身の先生だと、東京の受験事情を前提にお話をされたりして、地方出身の親御さんは戸惑うことでしょう。

そこで今回は、東京と地方の高校入試事情の違いを簡単にまとめてご紹介!


1.公立 vs 私立のバランスが違う!

地方では「公立高校に入るのが基本」というイメージが強いですが、東京では私立高校の選択肢が非常に豊富です。2023年度のデータでは、東京都の私立高校進学率は約50%と、全国平均(約30%)と比べても高い傾向にあります。地方では「私立は滑り止め」という認識が強いですが、東京では「第一志望が私立」というケースが珍しくありません。

例えば、開成高校(男子校)や桜蔭高校(女子校)といった難関私立は全国的にも有名ですが、それ以外にも早稲田実業、明治大学附属中野、日本大学第三など、多くの有名大学附属校が人気です。有名大学に内部進学でいるという魅力は東京の私立校ならではでしょう。

また、多くの私立高校では併願優遇制度があり、一定の内申点を満たせば合格を保証される仕組みも用意されています。併願優遇では、合格しても、都立高校や他の私立高校の試験結果が出るまで、入学金等の納入を猶予されるケースも多いです。
ただし、前述の超難関私立高や大学附属高校では、併願優遇の仕組みをとっていないことが多いです。

2.高校からでは入れない高校が多い!

東京都内の私立校は、中高一貫教育を行っている学校が大半となっています。その中に、
①高校からでも入れる学校 
②高校からの入学を受け入れていない学校 
の2種類があります。
年々、②の、高校からは入れない、完全な中高一貫校の割合が増えています。特に女子校において顕著な傾向があります。

年々加熱する、東京の中学入試。それによって高校入試事情も年々変わってきています。
「高校入試では、選択肢が狭いから、中学入試を選んだ」という親御さん、特に女の子場合、中学受験動機の結構な割合を占めているのが現状です。

3.選択肢が多すぎる!

高校からの入学ができない学校があるとはいえ、高校から入れる魅力的な学校もたくさんあります。
何より、都立高校は選択の幅が広いです。地方に比べて、高校の数が多く、交通機関が発達しているため、選択肢が多すぎて迷うことでしょう。
これはネガティブな点ではなく、子供さんに合った学校をじっくり選べるというメリットになりますね!

4.都立高校の入試方式が複雑!

地方では、学力試験の成績が合否を左右することが多いですが、東京都立高校の受験は「内申点+学力試験」に加え「学校独自の選抜方法」の組み合わせで決まるケースもあります。

特に難関都立高校では「自校作成問題」という高度な出題があります。例えば、「進学指導重点校」というトップレベル群である日比谷高校や西高校では、独自問題を採用しており、数学では証明問題や論理的思考を問う出題が増えています。受験者層のレベルが高いため、通常の他校と共通の問題では差がつかず選抜ができないため、より高度な試験を独自に課すという形になっています。

5.推薦入試のハードルが高い!

地方では推薦入試=内申点+面接という形が多いですが、東京の高校受験では推薦入試に「集団討論」や「作文・小論文」が組み合わされて課されることが多いのが特徴です。

例えば、2024年度の都立竹早高校の推薦入試では、

タブレット端末を使用して学習するメリットについて、自分の考えを述べ、討論してください

東京都教育委員会公表資料

という集団討論が行われ、リーダーシップや協調性、論理的思考が求められます。
また、都立西高校では、

災害が起こったときに、被害を少なくするために「自助」、「共助」、 「公助」のどれに重点をおくべきと考えているかという質問への回答を示したグ ラフから読み取れることに基づいて、自由に討論してください

東京都教育委員会公表資料

2025年度の都立高校推薦入試の平均倍率は2.28倍と、一見、それほど高くないように見えますが、例えば、都立新宿高校では5.31倍という高倍率になり、人気のある高校では狭い門となっています。

地域の違いだけでなく、時代の違いも!

いかがでしたでしょうか。
地方の高校入試事情と東京の入試事情を比べて見ましたが、実は、「地域の違い」だけでなく、パパママ世代と今の中学生をとりまく「時代」の違いも大きいんです。
ここで上げたポイントだけでなく、他にも「時代」の違いを感じると、地方出身の親御さんは、ダブルに戸惑うことになると思います。

キャラメルhanabiのnoteでは、そんなお父さんお母さんをサポートできる情報を、少しづつ投稿していきます!!


いいなと思ったら応援しよう!