#18 将来の夢
心地よい風が吹いている。
「ざわざわさわさわ」
周りを見渡すと、巨人のような木がたくさん整列していて、これでもかってくらい素敵な空気を吐き出してくれている。
その中央に、一軒のなじみの良い木で出来た古い平屋がある。
外には「Coffee」と書かれた木で出来た看板が一つ。
外には、木をそのまま切断したかのような長い椅子がいくつか並んでいる。
どうやら、外でコーヒーが飲めるようになっているらしい。
このさわやかな空気を感じながら、時々聞こえてくる鳥の「キュン」「チュン」といった安らかな声を聞きながら、挽きたてのコーヒーが飲めるのだ。
中に入ると、外からは想像が出来ないほど、本棚の群れの世界の中に自分が入ってしまったのか思うほど、本がたくさんあった。
古い本から、新しい本が丁寧に一冊ずつ並べられている。丁寧な手書きで書かれたポップと共に。
壁には「ご自由にお読みください」って張り紙が書かれている。
どうやらここはブックカフェらしい。
耳に意識を戻すと、心地の良い音楽が聞こえている。
見渡すと、古そうに見えるレコードプレーヤーが1台、ポツンとおいてある。アナログの音がこの空間と非常にマッチしている。
平屋の中には、これまた木を切断した長いテーブルが複数あり、窓から暖かな木漏れ日が流れ込んできていて、猫のようにそこに丸まって昼寝をしたり、本を読んだり、コーヒーを飲んだり出来るとても心地よい空間があった。
これは、僕の夢のような空間だ。
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