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多良福
『釜石ラーメン物語』という映画が昨年公開された。放蕩していた娘が、父と妹の切り盛りするラーメン屋に突然帰ってきて、ひょんなことから東日本大震災で行方不明になった母のラーメンの再現に挑戦することになるというコメディータッチの作品だ。釜石を知る者は、あ、ここあそこだ、とロケ地に注目すること必至であり、釜石ラーメンを知る者は、これ観終わったらラーメン食いてえ、と垂涎すること必至の映画だった。
わたしはラーメンよりも蕎麦派だ。一人で外食をするときに蕎麦屋を差しおいてあえてラーメン屋に入ることはほとんどない。背脂チャッチャだったり、麺バリカタだったり、煮干しニボニボだったり、人間の欲望をそのまま丼に盛ったような食べ物を好んで食べようとはおもわない。そんなわたしがすっかりラーメンフリークと化したのが、大槌に赴任していた一年だ。
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