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人類がロボットアニメを発明してすでに半世紀

今年放送された某刑事ドラマの一場面。
熟年刑事「(新人刑事にいらっときて)あいつ、ゆとりかよ」
若手刑事「ゆとりじゃないです。あれはZ世代ですよ」
熟年刑事「なんだそのZ世代というのは。マジンガーZみたいなものか」
若手刑事「古いです」
中年刑事「(笑顔で)ドラゴンボールZですよ」
若手刑事「それも古いです」
ドラゴンボールZも古いかあ、とわたしは頭を抱えてしまったが。

そんなわけで(どんなわけだよ)、今年は『マジンガーZ』放送から50年。
半世紀も経過しているのにいまだファンが多いとは、すごいアニメである。
単なるアニメファンに過ぎず、専門家でも何でもないわたしの私見でしかないが、日本のアニメ界において、最もすごいのは『鉄腕アトム』だ。テレビアニメの歴史がこの作品で開始されたのだから、重要度としては計り知れない。
そして2番目にすごいのは、『マジンガーZ』だと思う。当方、ロボットアニメ好きなので、どうしてもひいき目になるが。
なにせ、特撮ヒーロー全盛期だったものを、ロボットアニメブームに変えてしまった筆頭の作品と言えるのだから。
ストーリー的には、仮面ライダーのパターンを踏襲している感があり、全く新しい作劇がなされているという印象でもない。ただ、アニメだからか、キャラクターが大袈裟といういか極端というか、漫画チックなものになっており、主人公とヒロインがものすごい喧嘩をしたりと、そういうところは当時としては新しかったのではないか。
「当時としては新しいにしても、今見たら古いだろ」と言っている、きみ。使い古されたパターンということは、それだけ優れたパターンだということだぞ。
また、マジンガーZというロボット自体も、ロケットパンチに代表される、いかにもロボットらしい設定が、やっぱりかっこいい。
当時、「超合金」と称されたおもちゃが大人気だったらしく、ロケットパンチと同じような、とにかくバネじかけで飛ぶものが、マジンガー以外にもいろんなおもちゃにつけられたものだ。タツノコプロ制作のアニメに登場するゴールドライタンなんかは、アニメでは飛び道具がない設定にも関わらず、おもちゃではミサイルのギミックがつけられていたり。
『パシフィック・リム』という映画では、「エルボー・ロケット」という武装が、吹き替え現場で「ここはロケットパンチだろう!」と盛り上がったという理由で、吹き替え版では「ロケットパンチ」に変更されてしまったとか。
とにかく、マジンガーがいなければガンダムもエヴァンゲリオンも作られなかったかもしれないし、後々まで影響を及ぼしていることを考えると、やっぱりとんでもなくすごいアニメなんだなと思う。

今年は『マジンガーZ』の音楽を担当した渡辺宙明先生が亡くなられた。また、主題歌を歌ったアニキこと水木一郎氏が亡くなられたというニュースが今日入ってきた。
渡辺宙明先生は、わたしとしてはスーパー戦隊やメタルヒーローのイメージが強いな。幼少期、この人の音楽で育てられたものだ。
水木氏の歌にも育てられた。特撮もアニメも数多く歌っていた人だった。あまりにたくさん歌っていたので、アニメや特撮に詳しくないわたしの母親でさえ、水木一郎の名前を認識していたくらいだ。
わたしも歳をとったものだ。小さいころのわたしを、アニメや特撮を通して育ててくれた人が亡くなるのは、本当に悲しい。

そういえば今年は、『ベルサイユのばら』も、連載開始から50年だとか。「ベルサイユのばら展」が開催されたらしい。歴史の重みを感じますな。
ちなみに『太陽にほえろ!』も放送開始から50年なのですが、公式には全く動きがないようだ。

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