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Review-#043(FI) オンラインシューター系ド素人の自分が『FOAMSTARS』で一番星になるまで

さあさあそろそろ おまちかねの泡の時間


 ずっと前から、FPSやTPSといったシューターゲームには苦手意識があった。
 FPSは主に一人称視点から来る3D酔いで長くゲームを続けられないという理由で、TPSはそもそも自分のエイム能力がゴミ過ぎて全然敵に弾を当てられないという理由で。

 『Splatoon』など、よりカジュアルなタイトルも多く出ているが、どうしてもそれらに手を出すという気分にはなれなかった。そんな中、友人がニンテンドースイッチで『2』を遊んでいるのを眺めていたら、親切なことに私にもプレイさせてくれた。
 その友人は、更に親切なことに「オクト・エキスパンション」のラスボス戦から始めさせてくれた。何も手を出せないままキル、右も左も分からぬままリスキル。5分ほどして、私は友人にスイッチを返した。『Splatoon』を遊んだのは今のところそれが最後のことである。

 そしてオンラインゲーム。シューター系であれば特に、今も昔もPvPやPvE形式が主流であることに違いないだろう。小心者の私は、「自分が足を引っ張ってなかなか先に進められないんじゃないか」なんて、如何にもありふれた理由でもって怖気づいてしまう。
 「初心者でも大丈夫だよー」と盛んにPRしている、例えば別ジャンルではあるのだが『FF14』のような作品であっても、『FF16』の本編をひとまずクリアした今でさえフリートライアルに手を出す勇気が湧いてこない。吉田Pには期待に応えられず申し訳ない、という気持ちも少なからずある。


 とにかく、シューター系、それにオンライン要素の組み合わせというのは、私にとってカツカレーの対偶を行くような存在だった。
 では、そんな人間がなぜ、先月スクウェア・エニックスからリリースされたオンライン対戦型TPS『FOAMSTARS』に手を出し、今回このように(1ヶ月遅れの)記事を出すまでに至ったのか。

 それは昨年の9月末に遡る。PS5ユーザー向けに実施されたオープンベータテスト版をダウンロードしていた。無料だったし、当時ぼちぼち進めていた『FF16』は「なんかこのままクリアするの勿体ない気分になってきた」というラストエリクサー症候群(?)に罹って一時塩漬け状態としていたので、個人的なゲームのプレイスケジュールの空白期間と重なっていたのだった。

 合うか合わないか、『FOAMSTARS』がいざリリースとなって軌道に乗るかズッコケるか、どう出るかまったくの未知数ではあったが、そういった状況だからこそ自分の中でのハードルが下がったのかもしれない。3日間弱のお祭りなんだ、まあ厳めしく構えずに楽しんでみようと。

 「あれ……これ、思ったよりも自分に合ってるんじゃない?
 何回かプレイしてみて、徐々に確信づいてきた。カツカレーの対偶だと思っていた代物が、実は想像以上に喰えるモノだったということに。
 ふと時計に目を投げると、疾うに深夜3時を回っていた。いくら土日だからといって夜更かしが過ぎる。恐らくは運営側でさえ想定外だった盛り上がりの所為か「2回に1回の頻度でマッチングに失敗する」よわよわサーバーにヤキモキしながらも、はじめに抱いていた懸念は何処へやら、すっかりと楽しめている自分がそこにいた。
 あ、流石に製品版ではマッチングもスムーズになってます。

 ベータテストが終了した現在もゲームデータは残してある。貴重なストレージを消費してでもかと言われるとまあうん。

 そして今年の2月6日、『FOAMSTARS』は正式にリリースされた。PS Plus加入者なら、2月のフリープレイタイトルとしてすぐに遊ぶことができる。要は『Fall Guys』と同じ形式である。
 本当はもうちょっと早くこの記事を上げたかったのだが、リアルの方でウダウダしていたら、あれよあれよと3月に突入してフリープレイの更新日が迫ってきてしまっていた。逆に言えばこれが最後のチャンスというわけだ。

 『BIOHAZARD』でいっつも満身創痍になり、『Rainbow Six Siege』を早々に断念し、『Ghostwire:Tokyo』も明後日の方向に「破ァ!!」しながら辛くも東京の危機を救った、ビックリするほどシューティングゲームへの適性が低いこの私が、ましてやオンライン対戦なんて個人的忌避感のある要素付きの『FOAMSTARS』を自分でもビックリするほど楽しめている理由について、今回は書き認めていこうと思う。



作品情報

FOAMSTARS (PS4/PS5・2024年2月6日発売)

定価:3,960円(税込)
2024/3/4までは、PlayStation Plusの2月度フリープレイタイトルとして配信。PlayStation Plus加入者は追加料金無しでダウンロードでき、期間終了後も加入中は無料でプレイ可能
ジャンル:シューティング
メーカー:スクウェア・エニックス(開発元:トイロジック)


所感

アイワナビーア"フォームスター"


撃つと場に残る不思議な”アワ”を駆使して戦う、パーティのような楽しさとバトルとしてのアツさを併せ持った、
誰でも一緒に盛りアガれる4人vs4人の新感覚アワパーティシューター。

撃った”アワ”はフィールド上に盛りアガり、地形を立体的に変化させる。
味方チームに有利な地形を作り、活用して、相手を倒そう!

リリース時は異なるバトル体験ができる3種のバトルルールに加え、
ひとりでも楽しめるミッションモードや週末限定のイベントが登場!

年間を通してシーズンアップデートされるFOAMSTARSで、
みんなでアワでハジけて盛りアガろう!

PlayStation公式 ゲームタイトル紹介文より引用 https://www.playstation.com/ja-jp/games/foamstars/

 うん、君の言いたいことは分かる。「『Splatoon』じゃねえか」と。 

100万人に注目されるタイトルではあってほしい

 昨年の5月だったかな。アナウンストレーラーが公開された時、プレイしてない私でさえそう思ったもん。「どっかで見たことあるなーなんだったっけなー」って。同時に、撒くモノが墨ではなく泡であるところも「『フォートナイト』みたく、高台を作れるのは面白そうじゃない?」とひそかに注目されていたと記憶している。

 ポップなビジュアルなどからは『Splatoon』をバリバリ意識していることが窺えるものの、実際のところは似て非なるゲーム性を有しているのだ。リリース間際になっても未だに「『Splatoon』とどこが違うの?」とか言ってた連中は動画どころか静止画、いやそれすらもロクに見てないんじゃねぇか? と勘繰りたくなる程度には。


 『FOAMSTARS』にも色んなバトルルールが用意されており、今後も定期的に追加される予定とのことだが、ここではメインとなる「SMASH THE STAR」について触れる。

 「SMASH THE STAR」は4人対4人で繰り広げられ、相手チームのプレイヤーを規定回数倒し、最後に出現する「スタープレイヤー」を倒せば勝利という極めてオーソドックスなルール…と書けばこの時点で『Splatoon』とは違うんだぜっていうことを理解していただけると思う。そう思いたい。

 選択可能なキャラクターこと「フォームスター」は現状8人(内2人はゲームの進行とともに解禁)。キャラクターごとに武器の味付けが異なっていて、それとは別に2種類のスキルとスーパースタースキル(いわゆる「ウルト」)を持っている。
 リリースしてから間もなくという事情もあり総数は少なめ。残念ながら武器の持ち換えはできないし、チーム内で同じキャラクターで被らせることもできないので、最初のうちは色んなキャラクターに触れる良い機会だと思うしかないか。

 その分キャラクターバランスは現状悪くないように見える。選ばれやすさはあろうが、少なくとも「このキャラが居ると勝ち確負け確」というのは無さげ。個人的にはスキの少ないキーキャラクターの「ソア」や、塗り性能が直線的で明快な「グウィン」から慣れていくのが良いと思う。

キャラはみんな個性的でオシャレ。
3Dモデルの蝋人形みたいな不気味さがちょっちあるのが残念。


 基本的な操作を見ていこう。R2ボタンで、大きい泡がフワフワと発射される。PS5のDualSenseだとトリガーを引いた際のハプティック振動が心地好い。武器のタンクから泡がポコポコ出ていく感覚が、キャラクター(武器)でそれぞれ差別化されているのも面白い。

『FOAMSTARS』のメインルームとなる「ラウンジ」。
実は色んなモノを自由に置くことができたりする(自己満足)。

 味方チームの塗った泡の上は、L2ボタンでスライドボードに乗って高速移動することができる(逆に相手チームの泡の上では遅くなるし、普通に走ってみても足を取られて進みにくい)。
 この辺は『Splatoon』と同じだが、最大の特徴は同じ場所に撃ち続けると、次第に泡が上の方へ盛られていく点だ。地道にトリガーを引いても良いが、基本的にはスキルを使って作ることになるだろう。

モコモコと盛り上がっている泡は簡単には塗り返せない。
こうした泡の山をしっかり作るのもバトルの中では結構大事になってくる。

 相手チームのキャラクターと遭遇したら、トリガーを引いて泡をぶつけよう。ヒットし続けるとキャラクターが泡まみれになっていき、最終的には「フォームドアップ」といって、ゆっくりと転げまわることしかできない泡ダルマ状態と化す。
 フォームドアップしたキャラクターに向かってスライドボードでぶつける(スライドキック)と、もの凄い勢いで吹っ飛ばして倒すことができる。『FOAMSTARS』ではこれを「キル」ではなく「チル」と呼ぶらしい。ヒートアップした相手をととのわせるということだろうか。

 逆に味方チームにフォームドアップされたキャラクターがいるならば、チルされる前にスライドボードを同じようにぶつける(スライドセーブ)ことでフォームドアップ状態を解除、そのキャラクターを復帰させることができる。

吹っ飛んでいる間であってもスライドセーブは有効。最後まで希望を捨てちゃいかん。
裏を返すと、適当にスライドキックした所為でチル寸前で阻止されることもたまーにあるのだ。

 ワチャワチャしつつ相手チームのキャラクターを7回チルすると、相手チームの4人のうち誰か1人が「スタープレイヤー」に選出される。スタープレイヤーはちょっとしぶとくなり、泡も撃ち続けやすくなる。
 そんなスタープレイヤーに単騎で攻め入っても、チルするのはラクじゃない。根比べに負けて、逆にチルされてしまうこともしばしば。皆で協力してスタープレイヤーを追い詰めていき、チルに成功すれば勝利となる。

 7分の制限時間内に決着が付かなければ、その時点でリードしている側のチームの勝利扱いになるし、同スコアであれば「オーバータイム」としてサドンデスに突入。敵味方構わず触れるとスリップダメージを受ける「バブルストーム」が外側から迫っていき、行動範囲がどんどんと狭められていく。
 やがては近距離間での大混戦。このアツさを先にクールダウンさせるのは果たしてどちらの陣営か、最後の最後まで油断できない。


 とまあ、「SMASH THE STAR」はこんな感じ。撃ちまくってチルするのが主目的ではあるのだが、かといって「塗る」ことを疎かにしているとなかなか勝てない。チャンスを作り、ピンチから抜け出せる状況に持っていくにはまんべんなく泡を塗っていく必要があるし、泡を塗り返して相手チームの機動性を低下させることもやはり重要だ。

 スキルの中には一発で盛る・塗り返せる便利なものもあれば、考えずに発動すると自分たちがせっかく積み上げた泡ごと崩しかねないものもあって一長一短。それぞれのキャラクターの特性を理解しつつ、誰が塗りに回り、誰が攻めるか。
 結構ストイックなゲーム性の中で、しっかりと協力プレイの醍醐味を味わえるのが『FOAMSTARS』なのである。


心を少しでも不安にさせちゃだめさ。灯りをともそう


 ホントにね、私ったら協力型のオンライン対戦に全然手を出さなかったんです。入り始めの時はシューターで上手くやっていく自信も、チームの中で貢献できる自信も全然なかった。
 でも『FOAMSTARS』にはそうした身構えを解いて、むしろ頑張って上達してみせるんだというモチベーションを盛り上げてくれる(泡だけに)要素が散りばめられている。敷居は低く、目標は程良く。


 例えば「スピード感」。本作に否定的な人からは「弾速が遅い」という意見があるらしい。鉛玉みたいなスピードで飛んでったらこわれて消えちゃいそうだけどな。でも、私としては『FOAMSTARS』は今ぐらいの速さでいいと思う。というのも「チャンス」と「ピンチ」を意識しながら立ち回ることのできる余裕が、誰にも与えられているからだ。

 先に述べたように、泡を撃ち出した時の挙動はフワフワとしていてゆっくり。遠くに着弾させようとすると放物線を描きながら飛んでいく。カメラが向いてさえいれば、遠くから飛んでくる泡を確認してどう対処するか考える余裕はある。だからまあ、よっぽど相手チームの泡に囲まれて二進も三進もいかないとかでなければ避けるのは全然難しくない。
 遠距離からの攻撃は、どちらかといえばその場を「塗る」ことを目的として行われるものと言える。『FOAMSTARS』での「塗る」意義の大きさも先達の通り。当たらなくても無駄にはならないのだ。

 となると、相手をチルするにあたっては自ずと近距離での殴り合いになりやすい。そこで泡の大きさが、これまた初心者には有り難い。エイム補正なんてものがなくても、大体相手に向いてさえいれば当てられる
 向いてさえいればな。たまに反対方向に撃ち出してしまっていて「アレ、当たってない? あ、逆⁉」と気付いた時にはフォームドアップ、そしてチル。「落ち着け」っちゅうこっちゃな。すみません。

 もう一つ、好みが分かれるのが「リロード」の仕様。『Splatoon』みたいに潜って補給ができず(一部キャラクターには潜るスキルが用意されてはいるが)、リロードする際は大きな隙が生じる。塗り性能が高めのキャラクターの場合は他のキャラクターよりもちょっと時間を要する(気がする)。
 明確にゲーム性の一環として組み込まれており、ここでも自分にとって、そして相手にとっての「攻め時」と「守り時」をハッキリとさせている。
 嫌だなって気持ちも分かるけれど、塗り面積ではなくチルスコアで勝敗が決まる『FOAMSTARS』では「何も考えずに撃ち続けてると逆にピンチになるぞ」とも、「今がチャンスだ、畳みかけろ!」とも、どちらにしても緊迫感のエッセンスとなっていて良いんじゃないかと。

製品版ではフォームスターの性能をアップする「バブルジェム」という要素があり、
ここでリロード速度などの、触っていて気になるところを底上げすることができる。
しかしながらどの性能がどの程度上がるかは完全に運任せ。天井はあるらしいけど。

 なので撃ち合いの際は、タンク(リキッド)の残量と周囲の状況に気を配る必要がある。相手よりも先に弾切れになれば、スキルを発動させるなどしなければ有効な攻撃手段がない。敵の前でリロードするなど「チルしてください」と白旗を揚げるようなものだ。
 ダメそうな時は退却することも戦略の内だ。味方チームの塗った泡を辿り、安全な場所でリロードする。泡まみれになってもしばらく逃げ回っていれば自然に泡が消えていって(回復)、再度突っ込んでいける。
 とはいえ、裏取りのしやすい地形に、ギミックも控えめなステージでは常時安全な場所は存在せず、結局はキチンと泡を塗れているかどうかが肝。


今世界にひとつだけの強い力をみたよ


 それらを総合して、一番よく立ち回れているプレイヤーこそが、「スタープレイヤー」に選ばれる。スタープレイヤーの出現とはつまるところ「あっと一人! あっと一人!」という超ピンチの状況なのだが、ランダムではなくチームの中で実力のあるプレイヤーが選出されるおかげで、最後まで諦めることなくパーティーを楽しむことができる。

 スタープレイヤーが現れたなら、それが相手チームであれば「うおおおおスタープレイヤーを皆で倒すぞおおおお!」となるし、味方チームであれば「うおおおおスタープレイヤーを皆で守るぞおおおお!」と、シンプルながらより協力を意識して立ち回れるのが楽しい。
 スタープレイヤーはちょっとやそっとの被弾ではチルまで至らない。そしてチームの中で一番上手いと箔が付いているから、スタープレイヤーに攻撃のチャンスを与えることで、開いていたスコア差を徐々に詰めていき相手チームにもスタープレイヤーをお出しさせることもできる。時にはここから劇的な逆転勝ちを果たすことだってある。まさに爽快の時。

 勝っても負けても、スタープレイヤーは確かな「勲章」として輝く。これこそが『FOAMSTARS』の舞台、バスベガスを訪れたルーキー達にとっての、何よりもまず達成したい目標になるのではないかと思う。
 「味方チームのスタープレイヤーが倒されると敗北」ということは、スタープレイヤーではないプレイヤーは、どれだけチルされても大丈夫だということだ。勿論一定時間ステージからいなくなる、というのはチームにとっては不利な状況にはなるが、トライアンドエラーしやすい環境であるともいえる。

 どうすればチームに貢献できるか、自分の使っているキャラクターをどう動かすのが良いか、1プレイの中でしっかりと学ぶことができる。アレコレ試しているうちに、リザルト画面の"PLAYER AWARD"(表彰)に自分が載ることもある。
 そうしていずれはスタープレイヤーになって、たとえ不利な状況からでも自分の頑張りでひっくり返す。そんなフォームスターに、俺はなる! 故に「あともう1回…!」とプレイを繰り返し、ついつい夜が更けていってしまうのだ。
 明快でハッキリとしているバトルルールと、不快にならないちょっとした優越感の持たせ方こそが、『FOAMSTARS』に熱を持って遊ぶことのできる何よりもの魅力である


 最初にスタープレイヤーになった際は、そりゃあまあ緊張したものだ。同時に「自分が一番やれているんだ」とも分かって俄然やる気が湧いた。
 そしてどうにか根性で勝てた時は最高に昂った。リザルト画面で味方、相手チームのプレイヤーからたくさんのスタンプが流れていって、(別に特定の誰かに向けられているわけではないにせよ)まるで自分のことを褒めてくれるようで嬉しい気持ちになった。

なかなかの泥仕合、いや泡仕合でござった。それでも皆の協力もあって逆転勝利。

 ホントたまーにではあるのだがMVPに選ばれることもある。マッチング相手にも依るんだろうが、着実に上達してきているんだと実感させられる。一昔前の自分にこのことを伝えても、怪訝な表情をすることだろう。最早どうしようもねぇな、と諦めてさえいたジャンルにここまでハマれているのだから。

これはユーザースコアがピタリ賞だったので思わずスクショしたやつ。

総括

君をもっと夢中にさせてあげるからね


 1ヶ月間、まー途中リアルで地獄を見て手が止まっていた時期もあったけれど、すごーく楽しめてます。

 つってもね。泡のおかげでエイムを誤魔化せているところはあると思うので、コレを機に『Call Of Duty』だの『バトルフィールド』だの、よりシビアなシューターの世界に浸っていくかと聞かれたら9割方NOと返すだろう。
 似て非なるゲーム性なので『Splatoon』のお株を奪えるとも思えません(奪う理由もないしね)。でも、これまで何となく避けてきたシューターゲーム、そしてオンライン対戦の楽しさを知ることができたっていうのが、この作品を遊んだ上での大きな収穫だとは思ってます。


 この記事では取り上げなかったけれど、内野外野に分かれて戦う「HAPPY BATH SURVIVAL」やガチヤグラ「RUBBER DUCK PARTY」という別ルールもある(「HBS」はルールが大味だなと思うが…)し、ランクマッチもあるけれど、『FOAMSTARS』自体の雰囲気も相俟って妙なe-sports感は無く、これは皆で盛り上がるパーティーなんだ! という気分で遊べるはず。

バスベガスに現れたシャボンモンスターを倒す1人プレイ向けモードも。
そこまでボリュームはないけれど、キャラクターの立ち回りを学ぶのであれば
こちらから入ってみるのもいいかも。
ストーリーではそれぞれのキャラクターの人となりも分かる。

 あとこればっかりは文字媒体では伝えきれないのだけれど、MONACAによるBGMがとってもイカしてる。『NieR:Automata』でも知られるジュニーク・ニコールのボーカルがお洒落で、パーティー気分をさらに掻き立ててくれる。


 不満点? キャラクターやカスタマイズが(無課金だと)少ないところは、まだリリース直後だしこれからより充実していくんだろうとは思うけれど…切断行為への対策が一番改善してほしいところかな。一応運営側も対処しようとはしているんだろうと信じはするけど、ランクマッチ時にそういうことをされるのは勝った時には大分キツいし、負けた時も全然嬉しくない。
 いくらパーティーといっても、というかパーティーなんだから雰囲気をぶち壊す不埒な輩をつまみ出せるシステムはやっぱり必要ですよ。

 あ、あと同じゲームルールで続けてマッチング待機できるようにしてほしい。毎度ラウンジに戻ってから「VERSUS」選ぶの面倒よ。できればメニュー選択時のレスポンスとテンポ感の改善もお願いしたい…。


 パーティー志向のゲームって、PS4でもPS5でも結構貴重だろうしね。この記事でどれだけ興味を持ってくれたかは分かりませんが、フリープレイ期間は3/4まで。もう2日切ってる! これを逃すと4,000円払うしかなくなりますからね。結構強気だなって思う。
 っていうか、ショップにて販売されているスキンとかの価格設定も、

ゲーム本編よりも高ぇ!
まぁ単体販売もあるので気になるものがあればって感じですかね。

 ……大分強気だなーって思いますね!!
 大丈夫か? 世間はスクエニが思う以上にバビロっちゃうんじゃないかと心配してるぞ?? (造語症)
 もしかするとその内対応プラットフォームがSteamなどにも広がるかもしれないし、『Fall Guys』みたいに基本無料タイトルとして運営するようになるかもしれない。

 そういう未来もあるだろうね、と思いつつ。パルなワールドで冒険している人も、ハワイでスジモンと戦っている人も、民主主義の布教に勤しんでいる人も、星の危機を救いに行ってる人も、とりあえずライブラリに落としてみてください。
 いつかハジけたい時にでも引っ張り出してみて、楽しんでもらえると私も嬉しい。何かの縁で立ち合うことになった際は、何卒お手柔らかにお願いします。

 おしまい。

ここまで一切のジョーダン、お為ごかし無しで紹介したつもりです。
エモートはユニークなモノ揃い。君もレッツパーリィしようぜ!


《了》

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