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Review-#008-D 『ペルソナ3 ダンシング・ムーンナイト』&『ペルソナ5 ダンシング・スターナイト』Part 4

 いよいよまとめに入ります。3作同時にやっちゃいます。リンクはこちらから。

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Part 1 (『P4D』PS4DL版レビュー)
Part 2 (『P3D』&『P5D』音ゲーパート)
Part 3 (『P3D』&『P5D』コミュパート)
・Part 4 (総括とあとがき) ←いまここ

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【総括】良くも悪くもペルソナファン向けの「キャラゲー」

 とりあえず3作全部クリアして、私からの評価はそれぞれこんな感じ。せっかくだからシリーズ順に貼り付けることにします。

 青、黄、赤。全部GOOD。別に評価は手抜いてないよ。

 結論から言えば、見出し通りの評価である。良くも悪くも、ペルソナ(特にPシリーズ)ファン向けの「キャラゲー」であるというのが3作共通の印象。

 何故「キャラゲー」に落ち着いてしまっているか、それは言うまでもなくボリューム。
 3作とも一般的な音ゲーよりも少ないというのが最大のネックである。遊べる曲数がソフト単体では30曲以下、というのは音ゲー黎明期の1990年代で出ていたのならまだしも2010年代においては何歩譲っても物足りなさを感じる。それでもってフルプライスなのだから、余計に割高感が増してしまうのはやむを得ないというか。

 DLCがそれを補ってくれるとは言え、DLCの販売価格とて1曲落とし込むのにもそれなりの額を要求されるし、そもそも微妙なボリュームでDLC展開されるとなると「それを最初から入れてくれよ」と腑に落ちない思いをしてしまうのも無理はない話である。
 ゲームの開発費が高騰していく中、最早DLCは当たり前のように存在しているが、それありきで進められると複雑な気分になる。特に『P4D』に比べて『P3D』『P5D』では感覚的に1作のボリュームが若干減った代わりに豊富なDLCを用意している。2作同時発売であること、ダウンロードしないとまともに遊べないわけではないこと、それを差し引いても阿漕さが出てしまっている。私はコスチュームやアクセサリーは二の次にして楽曲を増やす方に専念したが、それでも5,000円ぐらいは使ったよね。ホントにちょっと安くなった音ゲーを1本購入できるお値段。

 あとはゲームデザインが一般受けしにくいところか。音ゲーのシステム自体はシンプルだし、アイテム・サポート・チャレンジを利用することである程度プレイ難易度の調整が出来るようになっているとはいえ、円周状に広がるレーンで(特にPS4版だと)譜面把握がしづらいこと、1曲あたりの演奏時間が長い上に強制終了有りのシステムなため、かなりの集中力を要すということ。極めようとすると上記のポイントでひっかかってしまうと感じる。
 3作ともPSVita版でプレイする方がいいかなぁ…。視界確保しやすいし、遅延を気にする必要もないし。

 その一方で「キャラゲー」という言い方には前向きな部分もあり、決して悪い意味だけの理由で使っているのではない。
 まずキャラクターの3Dモデリングが良くできていること。ダンスの出来はともかく、『ペルソナ3』や『ペルソナ4』のキャラクターが等身大でわちゃわちゃと踊る姿を観られるのはいちファンとして嬉しいものである。

 そしてなんといってもペルソナサウンド。元々クオリティの高い原曲そのままもあれば、著名なアーティストによるアレンジ・リミックス版も収録されている。「これはこれで良い」とか、「原曲よりも好きなアレンジ」とかもあるのではないだろうか。このダンシングシリーズで新たに制作された曲もクオリティが高く、特に『P4D』の「Dance!」は『ペルソナストーカー俱楽部』の人気コーナー「ぺル空耳劇場」で多数空耳歌詞が投稿されるほどの人気を誇る。…ちょっと違うかな? いやまぁ、それでも良曲である。

 そういうことで、良くも悪くも「キャラゲー」である、というのが3作共通の特徴である。最初に登場した『P4D』から3年後の発売となった『P3D』『P5D』でも「キャラゲー」の範疇から抜け出していないということは、それもまた良くも悪くもこのダンシングシリーズの作風の表れでもあると考える。多分、ペルソナシリーズをよく知らない人にお薦めすることは、私の方からはまずないだろう。しかしファンに対してならば「それなりに楽しめるぞ」とお薦めする気になれる作品。そんな感じ。

 3作あるうちのどれが一番お薦めできるかと言われると、うーん。「貴方にとって一番思い入れのあるシリーズの作品を選べば間違いないんじゃないのかな」とでも言うべきか。番長たちのストーリーをメインに楽しむ『P4D』、サウンドアクションを進めつつコミュモードで会話や建物探訪を楽しむ『P3D』と『P5D』。質問の回答にはなっていないけど、そこはキャラゲーですから。お好きなものをお選びくださいませ。

 …以上を踏まえての評価がGOOD。私みたいに変な縛りをかけることなく、気楽にプレイする分には十分楽しめると思うよ。後はボリュームに関してどう捉えるか。そのぐらいじゃあないかね。興味が湧いたら「LET'S DANCE!」しましょう。

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 現在は2クールに渡って放送された『PERSONA5 the Animation』が一旦終了し、年末特番を控えている状況。あとは『ペルソナQ2 ニューシネマラビリンス』が11/29に3DSで発売されるといったところか。まだまだペルソナシリーズは終わらないねぇ。

 本作のプロデューサーである和田和久氏曰く「来年以降もペルソナシリーズを楽しめるようナンバリング含め中長期的な計画を立てて動いている」ようだ。『ペルソナ6』もそのうちリリースされるっていうことか。どんな作品になるのだろうか。あとはデザインとか。テーマカラーは…『女神異聞録』が紫で『2』が濃い赤、『3』が青、『4』が黄、『5』が赤。

 となると…


 

 …こうかっ!?

 MSペイントを使って5分で作った、シャギシャギの低クオリティな『ペルソナ6』ロゴ。ホラ、なんか、こう…「p」と「6」って形状が似てるし、カラーリングで分かりやすいものっていうと…緑じゃね? みたいな。アニメ化する時も『p6a』ロゴ作りやすそうだし。
 …よく見たら、よく見なくてもわかるけどトイレットペーパーとかを作ってる製紙会社のロゴみたいな感じだなコレ。ペルソナチームのセンスには到底及びません。あれやこれやと妄想するのは楽しいけどね。

 そんな妄想で話を進めるが、『ペルソナ6』が発売されたら、それからあまり間を空けることなく関連作品もリリースされることになるだろう。当然、そこには今回紹介したダンシングシリーズの続編もある…というのは、想像に難くないことである。

 縦しんば、『P6D』とでもしておこうか、それが現実のものとなったとしても、楽しめる出来になっているだろうか。『P3D』『P4D』『P5D』3作を楽しくプレイした私にとっては― まだ『ペルソナ6』がどのような作品になるか、大明神こと目黒将司氏が手掛けるペルソナサウンドがどんな風になるのかは分からないが― きっと同じように楽しめるものだと思う。
 ただ、ここまで来たらもう『ペルソナ6』の楽曲に絞る必要はないんじゃないかしら。前のページでも書いたことだが、『P4U』とか『ペルソナQ』みたく本格的なクロスオーバー作品にしてみるのはどうだろう。作風の違いはあるが『女神異聞録』や『2罪・罰』も合わせて、クラブ・ベルベットみたいな異空間でドンチャン騒ぎ(勿論『ペルソナ6』を主軸に)する…みたいな。そうすれば選曲の幅もグーンと上がって第一の課題であるボリュームも増加しそうだし。

 結局のところ3作の不満はボリューム面に集中しているから、そこだけでも改善されれば評価はグッと上がると思うのね。ペルソナシリーズならではのチャームポイントもあるだけに、猶の事惜しまれるのが「もっと沢山の曲で遊びたい」ってことだもの。

 まぁ、でもその前に例えば『ペルソナ5』の完全版だとか、スタジオ・ゼロの『PROJECT Re FANTASY』だとか、色々気になるものもある。妄想は、現段階ではこのぐらいにしておこう。『ペルソナ6』の詳細が明かされた後でも遅くないだろうし。

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 あ、そうだ。オールスター・トリプルパック版には『P3D』と『P5D』のフルサウンドトラックが付いてきたのだ。4枚組。全体的に満足しているんだけれど、『Our Moment』と『GROOVY』はオープニングバージョンだけじゃなくてフルバージョンも収録して欲しかったなー。いやまぁ、フルバージョンはDLC配信だったから、この「フルサウンドトラック」に於いては何にも間違っていないがね。

 ついでに『PERSONA O.A.』で使用できるペルソナポイントのシリアルコードもGET。オールスター・トリプルパック版だと、それぞれのソフト分のポイントと、更に限定版としてのポイントが付いてくるのね。つまり…

 これが、

 こうなりました。合計51,000PPって凄いな。購入額以上じゃん。

 限定ペルソナが入手できるイベントまで取っておいた甲斐があったというもので、この後10連ガチャを回しまくって無事アルセーヌを召喚した。
 かっこいいなぁアルセーヌ。現在レベリング中です。

 当たり前だけどガチャを回すポイントは主目的じゃなくて、ゲームを購入したらおまけでついてきてラッキー、程度のものだからね。でも御馳走さまです。こんなに貰えるとは思わなかったとです。


 あとこれは余談だけれど、今回PSVRの機能が紹介できなくて申し訳ない。
 以前も書いたように「3本欲しいコンテンツが揃ってから購入する」という自分ルールを決めているから、なかなか手を出せないというのがあるのよね。発売当初より安くなったとはいえ34,980円+税。何かソフト1本のためだけでも、というには高い買い物。折角買ったのならば色んなコンテンツを楽しみたいよ。

 発売から2年経過して、徐々に気になるソフトも増えている。中でも『ASTRO BOT:RESCUE MISSION』はスクリーンショットだけではいまいち分かりにくいけど、高評価に違わぬ面白さがありそうだ。実際楽しんでいるレビューも多く見かけることだし、PSVRを購入した暁にはまずその作品からVRを体験することになるんじゃあないかな。
 何時になるかは分からないが、買ったら体験した感想を載せると思います。それでもって『P3D』と『P5D』のVRモードも紹介する…と思います。そのためにはまず、三半規管を鍛えなくては…何回言ったかなコレ。

 ということで3本立てレビューはこれでおしまい。お疲れさまでした。

↑ クリアすると、ベルベットルームの素敵なレディースも参戦。
あ、テオドア君もいるよ。相変わらず不憫だけど。

《了》


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