焦燥
今日も二度以上寝をした
13時から予定があったのに
いや、あったからこそ
12時に目覚めることができた
予定がなかったらと思うとぞっとする
考える暇も水を飲む暇もなく
着替えて
なんかちがうなぁ
着替え直す暇はあったので
着替え直して
ちょっとちがうなぁ
着替え直す暇はあるので
うーん
さすがにもう着替え直す暇はなくなって
家を出る(=鍵を閉める)
駅に着くとアナウンスが耳に入る
「えー、次の電車は先ほど、
『いつもより乗り心地が良すぎる』
との報告を受け点検を行った影響で
3分遅れとなっております。
電車遅れまして誠に申し訳ありません。」
「3分で確認できんのかよ!」
前に並んでいるおじさんが叫んだ
全く同じ意見だ
叫んだ後、おじさんはお茶を飲んだ
同時にわたしもお茶を飲んだ
心が通じたんだ
「あー、やっぱ緑茶が1番」
おじさんがつぶやいた
このおじさんはきっと私の代弁者だ
ということはつまり
おじさんと行動を共にすれば
私は一言も喋る必要がない
よし、ついて行こう
おじさんと同じ車両に乗り込む
ドアが閉まる寸前おじさんが
「あ、間違えた」
ホームに飛び出し反対側の電車に乗った
さようなら、おじさん(=bye-bye)