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「特別支給の老齢厚生年金」って何やねん?


開けてびっくり!

重要書類が届く(8月2日)
8月2日に公立学校共済組合から大きめの封筒が届きました。「64歳になると、年金の一部が支給される」と漠然とは聞いていました。10月20日に64歳(注)を迎えることになるので、いよいよ手続きが始まるのかぁと、封筒の中の説明書や請求書を読み進めていくと…。

注:1985年の国民年金法改正で受給年齢が60歳から65歳へ引き上げられた際、段階的に引き上げられる措置が取られ、昭和34年4月2日から昭和36年4月1日生まれまでの人は64歳になったら厚生年金部分のみが支給されることになりました。

私は38年間、他の職種に転職することなく、公立の小学校にずっと勤めていました。現在はたとえ学生であったも20歳になった月から年金掛け金を納付しなければなりません。でも、私の時代は就職したら払い始めるシステムで、就職以来定年退職までの456ヶ月払い続けました。転職もしていないし、未納期間もないので、こちらの住所・氏名や職歴、支給金額は共済組合のほうで把握しているのだから、面倒なことは全くなく、受取口座程度を書けば年金請求書が完成するものだと思っていました。

ところが、請求書に登場する初対面の用語たちに、当初の楽観は簡単に吹き飛ばされました。「多分、こういう意味なのだろう」とは思うのですが、今までに使ったことのない言葉が続々と現れてこちらの心を萎えさせます。
(T ^ T)


「旧共済年金以外のものに加入していた期間はありますか」と言いたいのかな?

先ず、根本のところから自分が年金システムを分かっていないことを知りました。フロー図の「ご本人は、日本年金機構の厚生年金に加入されていた期間がありますか。」という問いで、はたと迷いました。かつて公務員の年金は1階部分(悉皆加入の国民年金)、2階部分(共済年金)、3階部分(職域部分)から成り立っていましたが、年金制度の安定を図るために3階部分が廃止され、2015年に一般の会社員が加入する厚生年金と統一されました。当時,ずいぶん先のことと思いながら,ニュースを見ていたことを覚えています。また、私の年金は公立学校共済組合から支給されるのですが、2000年代の「消えた年金問題」等で年金事業の総元締めが社会保険庁から日本年金機構へ移ったことも記憶しています。それだけに、「日本年金機構の厚生年金」という言い方が非常に曖昧で自分がどれに該当するのかが分かりませんでした。ひと昔前なら、間違いなく「共済年金」です。ここの設問でa,b,c,dに区分され、区分によって記入するページや提出すべき書類が違ってくるので、真っ先にクリアしなければならないのです。

雇用保険に加入したことがないことは分かりますが…。

次に悩んだのが、「雇用保険」です。自分の生活では全く関わって来なかった言葉です。友人が「雇用保険で3ヶ月くらいのんびりしてから再就職したいなぁ」と言っているのを耳にしたことはあります。調べてみると、基本的に、「公務員は突発的な失業リスクが民間と比べて少ないので、雇用保険の制度がない」と書いてあります。「基本的に」というのは、現在は短時間勤務や再任用職員など多様な勤務形態が生まれたために、雇用保険に加入している公務員もいるらしいのです。そうなると、自分は雇用保険に加入経験がないのは理解できても、その事由書がどれに該当するのかが分かりません。

話題にもしたことがなく、どれなのかしら?


火球なら、肉眼で見たことがありますが…。

それに、「加給年金」も分かりませんでした。ねんきん定期便などで予定額は伝えられていましたが、「加給年金」という項目はどこにもありません。あるのは報酬比例部分、経過的職域加算額、経過的加算部分という項目だけです。調べてみたら、本人が65歳に達した時に65歳未満の配偶者や18歳未満の子どもがいる場合に加算される扶養手当のようなものでした。これは解決です。

64歳から一部支給だから、ラッキーと思わなくちゃいけないのかな。


この意味をぱっと理解できる?

それでは、先程の「経過的加算部分」って何? 退職時に職場で配布された「退職後のガイドブック」を読んでも意味が全く分かりません。いろいろとネット検索したものの、どうも理解できず、最終的に大和証券のライフプラン・コラムにたどり着きました。ここは具体的な計算式や数字があってやっと納得できました。

流石、大和証券。具体的な数字があって、分かりやすい。

調べても分からないことが残り、悩んでいても仕方がないので、8月5日に共済組合本部の年金相談室に電話をしました。自分の区分はどれに当たるのか、雇用保険の事由書はどの記号になるのか、加給年金の要件(妻の生年月日は私の生年月日の約3ヶ月後。私が65歳になった時点で、妻が支給対象となる64歳の期間が3ヶ月だけある。申請してよいのかと。回答は「申請してよい。ただし、配偶者が65歳になったら停止事由書を提出のこと」)を質問して、答えていただき、今のところ、自分では分かった気になっています。年金請求書の提出は64歳の誕生日以降。あと1ヶ月近くあるので、自分なりにもう一度調べてみて、不受理や再提出にならないようにしたいところです。
( ^ω^ )


追記(9月24日)
8月5日、共済組合に電話をして不明な言葉などを教えてもらい、方向性がぼんやりと見えてきたので、少しの間、年金請求書はほったらかしておきました。

シルバー・ウイークが明け、9月24日になりました。ぼちぼち動き出そうかと、先ず、近くの信用金庫に年金受取専用の口座を開設しました。そして、今ひとつ理解できないでいた加給年金と年金の所得控除(配偶者控除など)とを共済組合へ再質問しました。

驚くことに、今日の担当者は「貴方が65歳になった時点で、貴方の配偶者は20年以上加入した共済組合から『特別支給の老齢厚生年金』を受けているのだから、加給年金は請求されても出せません」というつれないもの…。担当者によって回答が違うことは納得できません(←「出る」と言われたものが「出ない」となればなおさらです。結局、担当者もよく分かっていないような…)が、65歳未満であっても被保険者期間20年以上の厚生年金を受給していれば、加給年金は停止になると法律で前々から定められていたようです。一般的な加給年金の説明には、最初に「65歳未満の配偶者と18歳未満の子どもがいれば支給」と書いてありますから、ぬか喜びとなった人が星の数ほどいるとはずです。停止されなければ、65歳未満の配偶者で約40万円/年の加給年金額が支給されるからです。

また、所得控除の件も質問すると、「貴方は10月が誕生日なので、10月分は切り捨てられ、11月分からの支給です。初回の事務手続きなので、11月分が出るのは年が明けた2月頃です。令和6年は11月分だけの支給になり、控除を書いたところでほとんど影響がないと思います。今回、『源泉控除対象配偶者』の欄は何も書かずに提出してください」との回答でした。こちらから「今後はどうすればよいですか?」と問うと、「配偶者も年金が出るようになったら、年金支給額に控除を適応した残りの所得額を計算してみて、配偶者控除に記載するかどうかを考えてください」とにべにもありません。こちらは全くの素人、親身になって面倒を見てください。
(T ^ T)


追記のその後(10月16日)
前述のように、学校共済組合に「加給年金を請求できるか?」と問い合わせた結果、1回目は「支給されます。ただし、配偶者が65歳になったら、停止事由書を出してください」、2回目は「貴方が65歳になった時点で、配偶者には20年以上加入した厚生年金から『特別支給の厚生老齢年金』が出ているので、請求できません」と回答者によって違う見解…。勿論、私と妻の生年月日や、二人が公立学校に勤めていた期間などを説明した上での向こうの回答です。年金を司っている共済組合の年金相談室がこんなちぐはぐでは不信感が募るばかりです。

それで、第三者の意見も聞いてみようと、地元の信用金庫の総合相談センターが行っている「年金相談」に連絡し、対面でいろいろと説明していただけることになりました。本店資産運用サポート課のOさんにお会いしたのは10月8日のことでした。

先ず、「加給年金」から。結論は「もやしさんの妻は20年以上厚生年金に掛け金を払ってきたから、加給年金停止となります」。法律上、そうなっているのであれば仕方がありません。それにしても、「奥様が65歳に達するまでの3ヶ月だけもらえますよ」と回答し、ぬか喜びさせた学校共済組合の担当者が恨めしいです。

次は、「扶養親族等申請書」について。共済組合の担当者2人共、「もやしさんの、令和6年の年金は11月分しか支給されないから、扶養親族を書いても余り意味がありませんから、記入不要です」でした。翌年の「扶養親族等申請書」の書き方を問うと、「配偶者に年金が出るようになった時点で所得額を計算して考えてください」と言うのみで、具体的なことは教えてくれませんでした。信用金庫のOさんは私と妻のねんきん定期便を見て、「奥様の支給額では、配偶者特別控除に当てはまるかどうかぎりぎりなところです。扶養親族等申請書に書くよりも、確定申告をして社会保険と生命保険、地震保険などとまとめて控除してしまったほうがいいですよ」が結論です。共済組合よりはより具体的です。兎に角、令和8年2月の確定申告に向けて所得証明などを取得しておくのがよいだろうとのことでした。

取り敢えず、これで年金申請書は書けるようになりました。役所の証明書は64歳の誕生日以降のものが必要となるので、10月21日(月)に住民票を取得し、請求書と共に共済組合へ郵送します。余談ですが、年金請求のための証明書は発行手数料が無料だそうです。

年金請求書を提出したら、次は年金に掛かってくる税金や確定申告、申告納税額などについての勉強をしなければならないようです。
(^◇^;)


追記のその後のその後(11月5日)
重箱の隅をつつくような話が続いています。でも、ブログで私が某企業の対応で困ったことなどを書いたことが一握りの人々の解決につながったことがあるようなので、自分のメモ代わりに体験したことを残します。

年金請求書を提出したものの、いまだに理解できないのが、「公的年金等の受給者の扶養親族申告書」。公立学校共済組合から送られてきた「申告書」の「源泉控除が対象配偶者または障害者に該当する同一生計配偶者」の欄。「受給者の所得見積額900万円の場合」(←「900万円超」の選択肢もありますが、無職を貫き、年金以外の所得は生じない予定なので、こちらは全くの関係なし)が配偶者の所得見積額区分が「48万円以下」と「48万円超〜95万円以下」しかないのです。

確定申告関連の書籍や国税庁のサイトを見ると、「所得133万円までは配偶者特別控除」の対象となっているのに…。

恐らく実際にいろいろと関係してくるのは令和8年2〜3月の確定申告の時期ではありますが、月日は容赦なくやってくるので、今後のために午前11時頃から学校共済組合本部に質問の電話をしてみました。前回2回は直ぐにつながったのですが、今回はなかなかつながりません。3連休明けのせいかも知れません。10回目発信くらいでやっとつながりましたが、つながったと思ってもバッハの「主よ人の望みの喜びよ」を3分間ほど聞かされました(フリーダイヤルではなく、有料なのに…)。


「住所をお願いします」


「福島県…(略)」


「もう一度、お名前をお願いします」


「? まだ名前を聞かれていませんよ。井上…(略)」


「で、質問は?」


「申告書の配偶者控除欄を見ると、『95万円以下』までの区分しかないのですが、国税庁のサイトでは『133万円以下』まで控除があるように書かれています。所得95万円を超えている場合はどう申告したらいいのでしょうか?」


「ここは障害者を書く欄です。奥様は障害者ですか?」


「は? 違います。私同様に公立小学校に勤めていました。未納の時期も、転職もありません。ここは、障害者だけでなく、『配偶者または障害者』と配偶者も申告できる欄ではないのですか?」


「そうでしたか。」


「この欄の所得区分って、配偶者控除と配偶者特別控除のことですよね?」


「左様でございます。」


「だったら、国税庁サイトにあるように所得133万円以下まで配偶者特別控除に該当するのではありませんか?」


「少しお待ちください。(また「主よ人の望みの喜びよ」が1分間ほど流れる。多分、パソコンか書類で調べている模様)こちらの共済組合では『95万円以下』までが対象になっています。それを超えていれば、この申告書ではできません。対象は『95万円以下』までです。」


「この申告書では配偶者特別控除をしっかりとカバーしていないのですか?」


「うちは『所得95万円以下』が対象となっています」


「所得133万円以下なら配偶者特別控除が適用されるのではないですか?」


「収入がそのまま、所得になるのではなく、収入掛ける25%引くいくらいくらみたいな計算式で控除額を計算して所得が求められるのです。所得は、収入からだいぶ引かれた額で…」


「いや、収入と所得との違いは理解した上で質問しています。じゃ、共済組合の扶養親族等申告書では配偶者特別控除をフルにカバーしないのですね。確定申告で、地震保険や生命保険同様に控除として落とすしかないのでしょうか?」


「うちは『95万円以下』までです。確定申告をしたほうがいいですね。税については私らも詳しくなくて済みません(←え?! そんな人が申告書の説明していたの??)」


「申告書があっても申告できないのであれば、再来年の2月に確定申告をすることに決めました。ありがとございました」

全く釈然としないなぁ…。


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