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女装男子のためのボディメイクの教科書

このnoteでお伝えするのは、男性が女性の身体に近づくためのボディメイク。トレーニングと食事管理で男のカラダを女性に近づけるための方法です。

そんなことができるの?と思う方もいるかもしれませんが・・・

できます。

”痩せる”ことを目的としたダイエットと違い、著者が普段指導しているボディメイクの目的は”体をデザインする”ことにあります。

狙ったところにボリュームをつけ、いらないところは細くする。自分のカラダを理想に近づけるために、完全オーダーメイドでカラダをデザインしていく。それがボディメイクなのです。


もちろん、男性が女性らしいカラダをつくるのはとても難しいこと。

時間はかかるし、しんどいこともあるでしょう。しかも男性と女性ではもともとの骨格や脂肪の付き方が違うので、どこまで女性に近づけられるかは元の骨格にかなり左右されてしまいます。

けれどきちんと男性のカラダの特徴を理解して女性のカラダの特徴に寄せることができれば、誰だって確実に、今よりも女性に近づくことはできるのです。

メイクで顔を女性らしくできるのと同様に、あなた自身の努力で、カラダだって女性に近づけることができるのです。


本書がお伝えするのはそのための知識。

文字数にして3万5千字超え。図や画像は100枚以上の圧倒的ボリュームで、自分で考えて身体をデザインできるようになるための知識を詰め込みました。



▶女性と同じ方法では女性らしくなれない

最近では女性でも美しいカラダを目指して筋トレをする人が多くなってきました。ただ細いことが美の基準ではなく、適度なメリハリがあるほうがより美しく女性らしく見えるということに多くの人が気づき始めています。

ですが男性のカラダをもつ私たちが女性と同じトレーニングや考え方で女性らしいカラダをつくれるのかというと。その答えはNOです。男性と女性では骨格が違うし、ホルモンの影響で本当に様々な部分に差が出ます。

メイクだってそうですよね?女性と同じやり方だと、より男性らしさが強調されてしまう・・・。

だからこそ、女装さんには、女装さんのためのボディメイク理論が必要なんです。

・女装男子が鍛えるべきポイント

・部分的に細くしたり太くしたりする方法

・トレーニングのやり方

・食事のポイント

など、本書では基本的なボディメイクの方法から女装さん特有のポイントまで網羅しています。


男性が女性に近づくには、言われたことをただやるだけでは無理です。自分自身で自分の身体と向き合って考えてやっていかないと、こんな無理ゲー攻略できるわけないんですよ。

そのため本書では、ただやり方を示すだけではなく、自分で考えてボディメイクができるような知識や理論までもお伝えしています。


よりセクシーに。より可愛く。より女性らしく

もっといろいろな服を着こなせるように

誰が見ても女の子でしょという女装さんになれるように


あなたの女装がより良いものになるように。

そのための知識をここに。



♦このnoteを描いている人

バニー

ということでまずは著者の自己紹介をしておきます。

Twitter▶女装筋肉もやし子

ツイッターを中心に女装筋肉として活動しながら、フリーのパーソナルトレーナーとしてプライベートジム リ・クリエを経営。クライアントさんのボディメイクのお手伝いもしています。

トレーニング歴は約4年。フィジークというボディビル系のコンテストを目指してボディメイクをしていた時に、ひょんなことから学生時代にやっていた女装を再開。現在は女装筋肉としての美しい体づくりとボディビル・パワーリフティングの大会のため、日々トレーニングに励んでいます。

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わたし自身は男性的なカラダをつくるボディメイクを行っていて、女性らしい体づくりをしているわけではないです。それでも、ヒップに関しては多くの女装さんよりも女性らしいのではないでしょうか。

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上半身はめちゃくちゃ男です(笑)




■1章 女装男子のための解剖学■

解剖学

ボディメイクとは、理想と現実のギャップを埋めるいとなみ。

女性らしくなるためには、まずは男女それぞれの身体を知る必要があります。この章では男性と女性の身体の違いについて、ボディメイクで意識すべき外見的な特徴をまとめました。



♦女性らしいカラダとは

女性らしいカラダをつくるには、まず女性らしいカラダがどんなものかを知らないといけませんよね。絵を描くときだって、何も見ないで書くよりも模写したほうがずっとうまく描けるものです。

ということで、女性の全身モデルをご用意しました。

女性らしいカラダ


♦男性と女性の身体の違い

男女の身体の違いといっても、ここが決定的な違いだ!という明確なひとつの違いというものは存在しません。

女性でも男性よりも筋肉の多い人はいますし、男性以上に肩幅が広い女性もまあまあいます。それでも女性はやっぱり女性に見えるんですよね。

それはなぜかというと、男女を分ける特徴はいろいろとあって、その特徴を総合して女性は女性に見えるんです。


まずはそんな見た目の大きな違いについて見ていきましょう。



♦正面から見たときの男女の違い

▶肩幅と腰幅のバランス

肩幅と腰幅

正面から見たときの一番大きな違いは、肩幅と腰幅のバランス。肩幅が特に注目されやすいですが、肩幅単体で見ても実はあまり意味がありません。女性でも男性以上に肩幅の広い人もいますし、男性でも肩幅が狭い人はいくらでもいます。

大事なのは肩と腰の差。女性はどちらかというと肩幅よりも腰幅が広く男性は肩幅に対して腰幅が狭いです。

肩幅を決めているのは鎖骨の長さと肩の三角筋のボリューム。男性は女性よりも鎖骨が長く、三角筋も発達しているため肩幅が広くなります。

腰幅を決めるのは骨盤の広さと脂肪の付き方です。女性の方が骨盤が広く、腰回りの脂肪も多いため肩幅より腰が広くなる傾向があるのです。


▶腰幅とウエストのバランス

腰とウエスト

正面から見たときの2つ目のポイントは、ウエストから腰へのライン。

女性のウエストは、おなかから腰にがけてある程度広がりのある曲線的なラインを描いてますが、男性はおなかから腰まですとんとしています

ウエストと腰のくびれは、胸郭(肋骨)の広さと骨盤の広さ、脂肪の付き方が主な要因です。


▶胴体の華奢さ

胴体

正面からの大きな差の3つ目は、胴体の華奢さ。肋骨の部分ですね。

胴体の太さを決めているのは、胸郭(肋骨)のサイズ。男性の肋骨は女性と比べ広がっているので、胴体ががっしりとしています。この部分はほぼ骨格の問題なので、細くするのはなかなか難しいですね。


トレーニングによって肋骨の広がりを抑えることができるとも言われますが、ソースが不明なため、現時点では扱いません。

また、コルセットを使うことで胸郭を狭くすることができる可能性もあります。継続的に圧迫することで肋骨下部を変形させて胴体やウエストを細くするのです。が、これは健康を大きく害する可能性が高い方法ですね。



♦横から見たときの男女の違い

男女 サイド

▶上半身と下半身のバランス

正面の違い同様、横から見たときも一番の違いは上半身と下半身のボリュームのバランスです。

男性は上半身に厚みがあり、女性はお尻から下半身にボリュームがあります



♦男女の全体の違い

次に全体としての違いです。

男女 正面

▶女性はなめらか 男性はごつごつ

全体的な印象としてまず挙げられるのが、女性の身体は全体的に凹凸が少なくなめらかであるということ。これは全体的な筋肉の少なさと脂肪の割合の多さによるものです。

まず筋肉量による身体のごつごつ感の違いですが・・・

1年変化

この画像は体脂肪率はそこまで変わらないですが、筋肉量が4㎏くらい増えてます。右側の方が肩と腕の境目がはっきりとわかりますよね。

筋肉が肥大すると、一つ一つの筋肉の形がはっきりとわかるようになります。女性は筋肉量が少ないので筋肉の主張が少ない。


次に体脂肪率の変化による身体の印象の違いですが・・・

画像29

こちらの画像は筋肉量はほぼ同じで体脂肪率が10%以上違う画像です。同じ筋肉量でも、脂肪が多い左側の方が表面のぼこぼこ感は少ないですよね。でも直接見たときの身体のデカさは左の方が圧倒的に大きく見えます。


女性の場合、筋肉量が少なく皮下脂肪が多いので、凹凸が少なくなめらかな丸みのある身体になるんです。



♦変えられるものと変えられないもの

このように男女で見た目に差が出るのは「骨格」「筋肉」「脂肪」の3つの違いによるものです。

これらはすべてボディメイクで考えなければならない要素です。次の項目では、それぞれの特徴と、男女差についてより掘り下げてみていきましょう。


①骨格

骨格は男女で大きく差が出るポイントですが、自分の意志でその形を変えることはできません。つまりコントロールできない要因です。

女装ボディメイクでは、生まれ持ったこの骨格の違いをそのほかの要素で埋めていくことになります。


▶骨格の男女差

男女の骨格の違い

女性と比べると男性の方が骨格はしっかりとしています。特に関節などは、男性の方が骨太です。

形としては鎖骨、肋骨、骨盤が大きく違いますね。


※骨は形自体はほぼ変わらないですが、角度や位置は調整することができます。骨盤が後傾しすぎたり、前傾しすぎたりするとウエストが太く見えますし、姿勢によって筋肉の付きやすい部位が変わってきます。それらは著者もまだ勉強不足のため本書では扱いません。



②脂肪

脂肪はカロリー収支をコントロールすることによって、増やしたり減らしたりすることができます。しかしそれは全体での話で、部分的につけたり減らしたりする有効な方法は今のところは確立されていないません


▶脂肪の男女差

男女の脂肪の違い

脂肪の付き方の差は主にホルモンの影響によるもので、おおむね遺伝的要因ではないかと考えられます。

男性はおなか周りの内臓脂肪がつきやすく、特に手足の皮下脂肪はつきにくい傾向にあります。おなかは出てるけど腕の血管は浮いてるみたいな。

女性は全体的に皮下脂肪がついていきます。女性の身体が丸みを帯びてなめらかなのは、皮下脂肪が多いからですね。

部位ごとでいうと、女性は特に腰回り、お尻、太もも、胸に脂肪がつきやすい。女性の豊かな腰回りのラインはほぼ骨盤と脂肪によるもの。おっぱいもそうですね。

余談ですが、女性も閉経後は女性ホルモンが減るため、脂肪の付き方が男性よりになっていきます。



③筋肉

筋肉はボディメイクで要となる要素。部分的につけたり減らしたりすることができるので、筋肉の付き方をコントロールすることでボディラインを変えることができます。


▶筋肉の男女差

男女の筋肉の違い

意外に思う方も多いかもですが、筋肉の形には男女差はほとんどありません。男性も女性も個々の筋の形は一緒。限界まで体脂肪を絞り切ったボディビルダーを見るとよくわかります。違うのはどこにどのくらい付くのかということ。つまり量とバランスの違いですね。

全体的に男性の方が筋肉量が多く、これが男性のごつごつする要因の一つです。特に上半身の肩や腕は女性よりもはるかに筋肉がつきやすく、上半身の厚みや肩幅の広さ、腕の太さは男女差が出やすい部分

全体で見れば女性の筋肉量は男性の70%程度。下半身に限定すれば、女性も男性の80~85%程度の筋肉量となっています。




■2章 女装ボディメイクの基本戦略■

基本戦略

この章では、女性らしいカラダを作るための具体的な設計図と、筋肉や脂肪をコントロールする方法をお伝えします。



♦必要なのはカラダをデザインすること 痩せるだけではダメな理由

ここまでで男女の身体の違いについて見てもらいましたが、女性のカラダはただ細いだけではない、ということがわかってもらえたかと思います。

この男女の差を埋めるためには、ただ痩せるだけではダメなのはもうお分かりですよね。

私たち女装子は男性の骨格、そして男性の筋肉の付き方をしています。どれだけダイエットをしようとも、元の骨格を修正することはできない。

細くなりたいからと単純に脂肪だけを落として痩せていくと・・・男性らしい骨格や筋肉が強調されるだけ。細くはなりますが、骨はごつごつ。筋繊維の筋も目立っていたるところが筋張った印象に。

男性が細くなると

男性の骨格がもろに出てしまいます。これでは女性らしいカラダとはかけ離れていってしまいますね。

女性のカラダの魅力の大きなウエイトを占めるのは丸みやなめらかさ。それを演出するためには、一定量の脂肪は必要なのです。


また、痩せすぎればカラダだけではなく顔の骨格も目立つようになります。元の骨格が女性らしい人ならいいですが、男性的な骨格の人は痩せれば痩せるほどの顔も男性らしさが強調されてしまうんです。


♦体をデザインする

そこで必要なのが『身体をデザインする』という考え方

そしてカラダをデザインするためのポイントになるのが筋肉なんです。

ここまでも軽く説明してきましたが、「骨格」「脂肪」「筋肉」の中で部分的にコントロールできるのは筋肉しかないからです。

筋肉をつけたらより男らしくなるんじゃないかと思うかもしれませんが、それは違います。もちろん男らしい印象になる部位に筋肉をつければ男感が増しますが、お尻などの女性らしくなる部位に絞ってトレーニングを行えば、ただ細くするよりも女性らしくなります。


流れとしては

①適切な部分に筋肉をつけてボリュームアップする。

②細くしたいところは筋肉を落とす。

③程よく女性らしく見える適切な体脂肪率に持っていく。

これが女装ボディメイクなのです。



♦女装ボディメイクの設計図

身体をデザインしていくには、どこをどんな風にいじるかの設計図が必要です。太くしたいところ、細くしたいところそれぞれまとめると・・・

設計図

するとおおむねこんな感じになります。上半身の筋肉は減らす方向に。腰やお尻に筋肉をつける。脚は形を整えるというのがベースになるかと思います。人によっては脚も細くしたいでしょうね。

※もちろんスタートの体つきは個人でまるで違うので、あくまでも目安と考えてください。


それではパーツごとにより詳しく見ていきましょう。

▶肩幅を狭く

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肩幅を決める要素は肩の三角筋。肩幅を狭くするには肩の三角筋を減らす必要があります。

肩幅が広いと小顔に見えるしウエストのくびれもできやすいので男女を超え得て人として美しく見えやすいのでメリットも大きいのですが、女性らしさを考えると肩の筋肉は減らした方がいいでしょう。


▶身体の厚みを薄く

薄く

厚みを決めるのは、胸の大胸筋と背中の僧帽筋、菱形筋、広背筋、起立筋あたりです。この中で起立筋は姿勢維持に特に重要な役割を持っているので、あまりに減らすのはおすすめしません。大胸筋、僧帽筋、菱形筋、広背筋あたりを落とすことで身体の厚みを薄くします。


※バストアップのための胸トレはNG

バストをつくりたいからと胸のトレーニングをしている方もいますが、これは女装男子にはお勧めしません。女性のおっぱいと胸の筋肉は全くの別物です。

正面

女性の場合、胸のトレーニングをするとお惣菜の上げ底みたいな感じで多少のバストアップが期待できます。

ですが男性の場合、もともとおっぱいがないため胸を鍛えていくと単純に大胸筋が発達して見えるだけ。どれだけ筋トレしてもおっぱいは生えてきません。

また骨格的にからだの厚みが女性よりも分厚いので、胸を鍛えたら厚みがさらに強調されてしまいます。大胸筋で谷間を作ることもできますが・・・おっぱいとは形が違うし胸板が厚くなるデメリットの方が大きいです。

胸板が厚いとマジで女子服が似合いません(経験談)。身体は薄い状態を保って。おっぱいは下着等で補正する方が可愛く見えますよ。


▶腕を細く

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腕の太さは男女差を感じやすい部分です。女性はかなり鍛えていてもなかなか腕が太くならないので、腕がたくましいだけで男性的な印象がかなり強調されてしまいます。

腕が太い方は日常生活でも結構腕の筋力を使っている方が多いので、腕に負荷をかけないように気を付けて。


▶ウエストを細く

お腹

男性は骨格的にも筋肉的にも脂肪の付き方的にも、女性と比べウエストのくびれはできにくいです。どれだけ努力しても骨格的に恵まれていなければ女性と同じようなくびれはできないと考えてください。

そんな中でも可能な限りくびれを作っていくことはできます。

要素としては「脂肪」「筋肉」「姿勢」の3つ

脂肪

男性は女性と比べて内臓脂肪がつきやすいため、おなかが出てしまいやすい。ただ、内臓脂肪のみをピンポイントで落とすことはほぼできないので普通に体脂肪率を下げていくしかありません。

脂肪を落としていけば男性でもそれなりのくびれはできます。でもその分筋肉のすじが出やすい。この辺りはそれぞれうまい落としどころを見つけてほしいと思います。

筋肉

おなかのくびれをつくるために腹筋運動を行っている人も多いと思いますが、腹筋のトレーニングにウエストを細くする効果はあまり期待できません。むしろおなかの筋肉量が多い人なら、腹筋は落とした方がウエストのくびれができやすくなるのです。女性的なぷにっとしたおなかをつくりたいならあまり鍛えるべきではないです。

姿勢

姿勢もウエストの太さに大きな影響を与える要素です。

骨盤角度

骨盤の前傾しすぎや後傾しすぎはウエストが太く見えてしまう原因です。


▶腰幅を広く

腰幅

腰の横幅は脂肪と骨盤の広さでほとんど決まってしまいます。男性は脂肪を増やしても腰の横にはたいしてつかないので、ここをボディメイクでどうこうするのはむずかしい。

男性の中でも骨盤広めな人がいますが、まさに授かりものですね。

ここを女性に近づけるなら、中殿筋や大腿筋膜張筋をつけることによって横の張り出しを少し強化することができます。


▶豊かなお尻

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横から見たときのヒップのラインは、おおむね筋肉によって形成されます。大殿筋と中殿筋、小殿筋のボリュームが物を言うので、この部分はしっかりと鍛えて筋肉をつけたいところです。

お尻は男性もそれなりに脂肪がつきやすく落ちにくい部分。かなり筋肉をつけても、鬼ほど絞らない限り筋肉らしいバキバキ感が出ることはありません。女装男子が一番しっかりとトレーニングをするべきところです。


▶太ももの形を整える

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脚はただ細ければ女性らしいというものではなく、程よいボリュームがある脚は女性らしいボディラインに近づけてくれます。

とはいえそれなりに細い方が女性らしく見えることが多いです。なので積極的に鍛えるべきとも言えないところ。


脚で特に重要なのは筋肉の付き方。

ポイントになるのは特にひざ上のもりっとしたところ。ここが発達してると男性らしさがかなり強調されます。この部分は大腿四頭筋の外側広筋と内側広筋。膝を曲げる動作で使われる筋肉です。ここの筋肉はなるべくつけない方がいいでしょう。

脚を鍛えるなら裏側や腿の内側を中心に。



▶ふくらはぎの形を整える

ふくらはぎ

ふくらはぎはしゅっとしている方が女性らしさが出ると思います。

太さもそうですが、特に重要なのが形。

日本人は特にふくらはぎ下部のヒラメ筋が発達している人が多いですが、そのせいで足首の周辺まで太いふくらはぎになってしまいます。この部分は普段の身体の使い方の影響が大きいので、細くするにはトレーニングだけでは難しい。日ごろの立ち方や歩き方を見直す必要があります。



♦筋トレと食事管理が身体を変える

ここまでからだのどの部分を変えていくべきかを見てきました。

ではどうやってカラダをデザインしていくのか。ここからは具体的な方法を説明していきます。

ボディメイクでメインで行うのは「筋トレ」と「食事管理」

オプションとして有酸素運動も利用します。

また部分的に筋肉を落とすために、姿勢やからだの使い方を見直します。


▶なぜ筋トレか

身体をデザインするためには、筋トレは必須です。もう必須です。必ずしも。

他の運動ではダメなのかと思うかもしれませんが、だめです。なぜなら筋トレ以外では狙ったところに筋肉をつけられないから。

スポーツにはそのスポーツ特有の筋肉の使い方がありますよね。ジョギングならジョギングの、水泳なら水泳の身体の使い方をするですよ。鍛える部分と鍛えない部分は自分で選ぶことはできません。当然出来上がるカラダもそのスポ―ツ特有のものになるんです。

筋トレなら、鍛えたい部分だけに刺激を与えることができる。つまり特定の部分にしぼって筋肉をつけることができるんです。

だからボディメイクには筋トレが必須なんですね。


▶食事の管理は筋トレより大事

ボディメイクにおける食事の優先度は筋トレよりも上です。

どれだけトレーニングを頑張っても、食事が適当だと身体は変わりません。

筋トレと食事。この二つは飛行機の左右の翼のようなもの。片方だけでは飛ぶことはできないのです。



♦「筋トレ」「有酸素運動」「食事」それぞれの役割を知ってますか?

ボディメイクをやったことない人は、結構それぞれの役割というか意味を間違えていることが多いです。なのでここで少し説明しておきますね。

筋トレ 有酸素 食事



♦部分的に筋肉をつける方法 減らす方法

次に部分的に筋肉をつけたり減らしたりする方法を見ていきましょう。

ポイントは2つ。

まず1つ目。人体の基本的な性質として、トレーニングを行ったとこだけ筋肉がつくというものがあります。腕のトレーニングをやったら腕が、脚をやったら脚がという具合に、刺激を与えたところだけが肥大するんです。

そして2つ目は、トレーニングによる筋肉の増減は、摂取カロリーによって変わるということ。


つまり、トレーニングの有無とカロリー収支によって筋肉が増えるのか減るのかが決まるということ。


▶筋トレありの部位(筋肉を増やしたい・維持したい)

筋トレをした場合

筋トレをしている部位は筋肉を増やす、または維持になります。

筋トレをしていたとしても、カロリー収支がアンダーカロリーになっている場合。つまり、摂取カロリー以上に消費カロリーが多い場合は筋肉はほぼ増えません。筋肉を積極的に増やすにはオーバーカロリーにしないとダメです。

→部分的に筋肉を増やしたい場合、食事でオーバーカロリーにしつつ、筋肉を増やしたい部分の筋トレを行います。増やしたくない部分は筋トレはやりません。


▶筋トレなしの部位

筋トレをしない場合

筋トレをしていない場合。筋肉は減るか維持です。

部分的に筋肉を減らしたいときには、食事をアンダーカロリーにしつつ、筋肉を減らしたい部分の筋トレはやらないようにします。この時、筋肉を増やしたい(維持したい)部分はしっかりと筋トレを行ってください。そうしないと増やしたい部分の筋肉も落ちます。



♦脂肪を減らす方法 増やす方法

脂肪の変化は筋肉よりもはるかに単純で、カロリー収支の影響がほとんどです。

脂肪の増減

トレーニングの有無にか関わらず、カロリー収支によって決まります。

アンダーカロリーなら減るし、オーバーカロリーなら増える。

また、糖質、脂質、たんぱく質のどの栄養素も消費されなかった分は脂肪になりえます。たんぱく質は脂肪にはならないとかそういったことはありません。


▶内臓脂肪がつきやすくなる要因

基本的に皮下脂肪が増えれば内臓脂肪も増えるし、内臓脂肪が減れば皮下脂肪も減る。どちらかだけを限定的に減らしたり増やしたりということは、難しいです。お腹周りの内臓脂肪の付きやすさは基本的には遺伝子によるものと考えられます。

が、ある程度生活習慣によって変化する可能性も考えられないでもない。

医療系の論文だと、活性化した糖質コルチコイド(副腎皮質ホルモンのコルチゾール)が慢性的に増加することで皮下脂肪に対して内臓脂肪が増えやすくなると言われています。これは内臓脂肪の方が糖質コルチコイドの受容体が多いからです。

そのため、糖質コルチコイドが慢性的に増加する生活習慣

・習慣的な飲酒や喫煙

・ストレスの多い環境

などは皮下脂肪に対しての内臓脂肪の割合が増える要因になる可能性があります。これらの習慣と内臓脂肪の増加に関する因果関係を示した論文は私が探した範囲では見つからなかったので、あくまでも可能性がある程度の話です。

極端に内臓脂肪ばかりが増える人は、これらの習慣を気にしてみてもいいかもしれません。


▶部分痩せの可能性

エクササイズの有無と脂肪燃焼を関連付ける研究はいくつかされているようです。その結果だと、筋肉の増加やエクササイズを行うことが、部分的な脂肪の分解を増やすことがわかっています。つまり筋肉を増やせばその部分の脂肪が落ちやすくなる可能性がある、ということ。

だがしかし!その差はほんのわずかで人が体感できるほど多きな違いはありません。現場的な意見だと運動を行うことや筋肉量の増加と、部分的な脂肪の落ちやすさの関係はほとんど感じないという印象です。可能性としてはあり得ますが、体感としてわかるほど脂肪が落ちやすくなるわけではないというのが現段階で言えることです。

よく「腕の脂肪を落とすために腕の筋トレをしましょう!」って言う方がいますが、ほとんど意味がないでしょう。

むしろ女装男子的には、トレーニングを行うことで筋肉が増えて男性らしさが増す方が危惧すべきところかと。


ただし何年もデスクワークで運動も全くせずすごく血流が悪くなっている人など、条件によってはそれなりの差が出るかもしれませんね。

ラジオ体操のように負荷が低くて筋発達しないレベルのエクササイズをすることで血流増加させれば、多少なりとその部分の脂肪は落ちやすくなるかもしれません。

ですが基本的には脂肪による部分痩せはほぼ期待できないと考えた方が無難です。


▶食べたものによって脂肪の付く部分は変わる?

以前SNSで「食べ物によって太りやすい部分が変わるよー」というマップが出回っていましたね。ですが今のところ、食べたものによって脂肪の付く部分が変わるといった内容の論文は存在していません(著者の知る限りでは)。つまり件の太る部分マップについても根拠となるデータは存在しないはずです。

雑誌か何かの記事かと思いますが、誰かがそれらしくまとめたでっち上げでしょうね。メディアではよくあることです。

食べ物は体内でかなり細かい栄養素まで分解されて必要な部分に運ばれます。そのため何を食べたかによって脂肪がつく部分が変わるとは考えにくい。

部分太りについても考えるだけ無駄と言えるでしょうね。



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