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ぽぽら春日部モヤモヤカフェ(2021年7月)

7月24日(土)に、春日部市市民活動センター(ぽぽら春日部)でモヤモヤカフェを開催しました!

 お家で過ごす時間が長くなってからもうずいぶん経ちますね。家の中での楽しみ方は人それぞれですが、今回のモヤモヤカフェでは、コロナ禍で変わってしまった暮らしも前向きに捉えられるような、今日の気持ちをちょっと上げてくれる活動の話を聞くことができました。五感を使って改めて日常を感じてみると、意外とワクワクするアイデアと出会えるかもしれませんね。読者の皆さんの今日もステキな一日になりますように!

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『植物を愛で、四季を感じる暮らしを届ける』

1.植物のある暮らしモヤモヤ
  
【モヤ友】原田玲子さん(Plants Life 主宰)

原田さん

 私は店舗を持たずフリーランスでお花の仕事をしています。園芸専門学校を卒業した後ショップやブライダルのお花の仕事を15年近く続け、そこから独立し自宅のある春日部を中心に活動しています。
 若い頃は自分に技術を身につけるために必死でしたが、自分にも技術がついてきた頃からモヤモヤがスタートしました。結婚式場の仕事では一生の中でも数少ない大事なお花を手掛けていくのですが、ふさわしいものをご用意したいという私たちの気持ちがお客様に伝わっていないと感じることがありました。提案したお花に対する反応や理解度がお客様によりかなり差があり、「この差はどうやって生まれるの?」「生まれ育った環境なのか?」ということを考えるようになりました。その頃自分にも子どもが生まれて、「小さい頃からお花に触れていれば、植物を愛でられる子になるのか?」と、自分の娘で実験しようと思って始めたのが「花育」という活動です。
 花育とは、農林水産省のカテゴリーの中にも入っていて、食育と並び推奨されている活動です。食育の方がメジャーなのですが、自然から得ているものを「食す」か「飾る」かの違いで、幼少期から植物に触れる体験を増やすことで情緒豊かな成長を促そうという活動です。春日部市の幼稚園や保育園、子育て支援センター等で定期的に花育の活動をしていますが、お花を「きれい!」と思う目とか、枯れていくのが「かわいそう」という感情とか、そういうものは経験の数に伴って芽生えるのかなと思っています。植物を材料にして創作脳を動かすというところに目的があるので、完成や正解というものはなく、「みんな違って、みんな良し」としています。

原田さん2

 最初のモヤモヤを発展させて花育の活動をしておりますが、やっていく中で次に出てきたモヤモヤが、(子どもを)育てている方の「お母さん」のこと。お子さんの意見(花の挿し方など)を否定したり、お母さん自ら作ってしまったり、、、お子さんの顔がどんどん曇っていくのを何度となく見て、花育を通じてお母さんたちにも響く何かをしたいと思い、お母さんたちにお話しする時間も設けたりしています。
 その他にも、お家の中で植物を飾る時間や機会をつくっていくことでお母さんたちの意識も良い方に変わっていけば…という思いで、お誕生日やお祝い等のギフトアイテムではないお家に飾れる素材を販売したりしています。
 お家でお花見企画として桜の枝を飾っていただいたり、泥をこねこねして遊ぶ機会が少ないお子さん向けに、あえて手を汚そうという泥遊びの企画をしたり、それでこの子達が将来大きくなって消費者になってほしいかというと、そういうわけではなく、なんとなく自然に四季が感じられるような大人になってもらえると楽しいかなという感じで活動をしています。
 今、花業界では、コロナ禍において結婚式や葬儀の需要が下がり、反対に観葉植物やお家で飾っていただくような花の需要が非常に伸びています。皆さんもお家に植物を取り入れていただくには非常に良いタイミングなのかなと思います。私たちはただ売って終わりということではなく、育てるものも飾るものも「どうしたら長く楽しめるのか?」ということを発信していくことが大事なのかと思っています。今はお花にもサブスクというのがあり、定期便としてポストに届きますが なかなか続かない方も多いそう。おそらく伝えきれない部分も多いのでしょうね 私も定期的に販売をしておりますが、月に1回お客様の自宅までお花をお届けします。都度お花の状況を説明しながらという手間のかかるものですが、それが大事なのかなと思いながら手探りでやっているところです。

原田さん1


 そして、五輪が開幕しましたがいいタイミングなのでビクトリーブーケをご紹介させてください。花屋さんでもビクトリーブーケ的な花を販売したりするので、もし機会があればぜひ一度手にとってみていただけると良いと思います。青いマスコットがついている方がオリンピックで、ピンクのマスコットの方がパラリンピックのビクトリーブーケだそうです。福島、宮城、岩手の被災地で生産されたお花と、東京都で生産されたお花で作っているデザインですね。制作ボランティアさんが5千個ぐらいこれを作っているそうです。真夏の開催ですのでお花は採花から、配送トラックの中、市場の保冷庫、作業場も適温を保つという徹底ぶりです。(その中で一日でも30度の気温のところに置いてしまうとだめになってしまう)今日からもうメダリストが決まっていくということなので、登場し目にされたらぜひ注目してみてください。中央の青いのがリンドウという岩手で作っているお花で、ヒマワリと、グリーンのものがトルコキキョウというお花です。被災地の復興のシンボルとしてお花も一役買っているそうなので、こういう機会にぜひ見ていただけるといいのかなと思います。

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『タブレット学習のジレンマをサポートする!』

2.ICTで春日部の教育を革新したい!モヤモヤ
  
【モヤ友】今井恭子さん(パソコン講師)

今井さん

 私は職業訓練校や専門学校、パソコン講習会等で長くパソコン講師の仕事をしています。去年まではICTを活用した授業支援ということで、春日部市の小中学校に行って先生方や子どもたちに「どうやってコンピューターを学校で活用していけるか」ということを提案したりご支援したりする仕事をしていました。私が子供の頃には全然なかった授業のカタチですけど、コンピューターを活用することで子どもたちの学習に対する興味がすごく高まったり、苦手だったことが急に得意なことに反転したり、そういうところをいろいろと見てきたので、これからもっとコンピューターを使って教育が変わっていけばいいなという思いを持っています。
 授業支援で学校に行っていたときは、民間企業に所属して仕事として行っていたので、やってはいけないことなどの制約も多く、「これを子どもにやってあげたい」「先生にこういう提案をしたい」と思っていても実行できず、なかなか自分の思いを伝えられないモヤモヤを抱えていました。そんな時にコロナ禍になってしまい、学校が急に休校となったタイミングで思い切ってそこの会社を辞めました。今は組織や会社の制約なしに自分の思いを持って春日部市の小中学校に対してICT支援の活動ができないかなと考えています。
 お子さんがいる方はご存知かもしれませんが、2021年の4月までに全国の小中学校で児童1人1台のタブレットコンピューターを持つという環境が一気に進みました。本当はもう少し長い計画で進んでいくはずだったと思いますが、コロナ禍で家でも学習できる環境をつくりたいということもあり、ちょっと突貫工事的に一気に全国の学校にタブレットコンピューターが配られました。春日部市の小中学校はもちろん、全部の学校にすごい数の台数が配られたんですけど、「それをどうやって使っていくか」というところは本当に難しくて、トップダウン的に「使ってください」と指示がきているものの、現場の先生方はコロナもあって忙しいなかでそこまで使い切れていないという状況を感じています。
 私は4月から7月にいくつかの自治体でタブレット型コンピューターの導入研修をしていたのですが、その中で自治体間格差もすごく出てきているという印象を受けました。お金をかけて積極的に進めていく自治体もあれば、「これをどうしたらいいんだろう?」と戸惑ってしまっている自治体もあり、この格差は子どもたちの教育環境に返っていくのかと危惧しています。春日部市は先生方のICTに対するポテンシャルは高いと私は感じています。ですがなかなか均一的にICT教育を進めていけない現場のジレンマも感じています。どこの自治体でも同じですが、学校間・先生間でのスキルやモチベーションの差もあります。そして何よりも先生方のお仕事はいま本当に大変な状況です。コロナから子供たちを守ることはもちろんのこと、ICTを活用した協働学習、プログラミング教育、GIGAスクール、次から次へと課題が押し寄せています。そんな状況の中で私にも何かお手伝いすることがないかという思いを抱えています。一人で悩んでいても始まらないので、こういう春日部市の地元の方たちと知り合いになって、何か小さいきっかけがあればそこから活動していきたいなと考えています。



『香りで心身を整える、暮らしに生かすアロマ』

3. アロマっていい香りだけじゃないモヤモヤ
  【モヤ友】松本利枝さん(アロマインストラクター)

松本さん

 私はアロマのインストラクターをやっていまして、ワークショップをしたり、アロマの使い方等のいろいろなお話をさせていただいています。はじめはアロマに全然興味を持っていなかったんですけど、ある時(越谷)レイクタウンでうろうろしていたら、アロマの講座があると書いてあり、その時はじめてアロマに興味を持ちました。そこではじめて講座を受けた時に、アロマのスプレーを作って面白いと思いました。その後手づくりコスメで化粧水を作れるとかクレンジング作れるとかやっていくうちにアロマにどんどんはまっていっちゃいました。自分の好きな香りが使えるし、余計なものいれてないし、安心かなと。
 そこからいろんなコース受けるようになって、日本アロマ環境協会というところの資格を取りました。資格を取ったはいいけど、これをどうやって使おうと思ったときに、自分で教室やるしかないと思い、教室をやれる場所を探しました。南桜井の駅のすぐそばに貸し教室があって、そこを借りて月に1回ぐらい毎回テーマを決めてアロマ教室をやっていました。最初の頃はアロマが珍しかったらしく、たくさんの方に来ていただいたのですが、だんだん年数をやっていくと来なくなる方も増えてきて、今は一旦そこでの教室は止めちゃっています。最近は春日部市の生涯学習講座に申し込んで、年に3回ぐらい教室をやらせていただいています。先程のお話で「花育」というものがありましたけれど、「香育」というものもありまして、8月には小学生のお子さんと保護者が一緒に簡単なものを作れるワークショップ(の開催)を予定しています。
 アロマテラピーというのはアロマとセラピーを合わせた造語です。植物の力を借りて自分の体とか気持ちを整えるということであり、ゆず湯に入るとか、風邪ひいたらネギを首に巻くとか、日本でも昔からやっているんですよね。一時アロマを扱っているお店で働いたことがあるのですが、そこに来るお客さんは「アロマね、いい匂いがするやつでしょ?」という反応が多かったです。香水だと思っている人も多いから直接つけて匂い嗅いでという人も多くて、そういうところが一番のモヤモヤでした。
 アロマオイルって、ちっちゃい瓶に入っているけど、アロマオイルの作られ方はたぶん皆さん知らないと思います。水蒸気蒸留法という製法があって、下でお湯を沸かして、その上に植物があるので、その蒸気が伝わって、その植物のいろんな成分を吸い込んだ蒸気が伝わっていって、それが冷やされてまたお水に戻った時に、お水の部分と成分の入った油分のところと分かれるんですね。その上のごくほんの僅かな油になっている部分がアロマオイルとして採取されているんです。植物によってはたくさん採れるものもあるし、ローズなんかは手摘みで手間もかかるし、値段もすごく高くなっています。あと、柑橘系は、圧搾法といって皮ごとすり潰して、潰したものを絞って、そこからオイルを採りだして、オレンジやレモンのオイルをつくったりする。アロマは植物によって採り方も違ってくるし、お花の種類があるだけいろんな香りもします。ラベンダーと一言で言ってもたくさん種類があるのでそれによって香りも変わってきますし、採れる場所や時期にもよっても違ってくるし、本当に植物だからその時その時の育ち方でいろんな香りが出てきます。アロマを買うときは自分で香りを嗅いで、直感で買ってもいいと思います。いいなと思うものはその時必要な香りですし、この匂いはちょっと…というのはたぶんその時その匂いがその人に必要のない香りなんだと思います。そうやってアロマを選んで使っていただければいいなと思います。
 最近はマスクをしているので、けっこう暑いし、なんとなく鬱陶しいということがありますよね。マスクに使うのであれば一番手頃なのはペパーミントで、それを直接外側に一滴ポタッと垂らすとスーッとした香りもするし、清涼感もあるので、マスクをしているときには良いかなと思います。他にもアロマを使っていろいろなものが作れます。マッサージをするときに使ったり、お掃除をする時に掃除機をかける前にティッシュに一滴垂らしたもの先に吸わせて、それから掃除機をかけると掃除機から出る匂いがアロマの香りで出てきて嫌な匂いがちょっと緩和されたりします。使い方がいろいろあるので、そういったことを実際に自分で試したりして、講座もやっています。自分に気持ちを向けたいとき、気持ちを変えたい時に自分でもアロマの香りを使っています


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モヤモヤカフェは、暮らしのなかで感じるちょっとした疑問や悩み、ワクワクするアイデアを、コーヒーなどの飲み物を片手におしゃべりをする場所です。これからも春日部で活動する個人個人の思いを紡いでいきたいと思います。

 次回のモヤモヤカフェは地域の活動現場にお邪魔する出張モヤモヤカフェを予定しています。場所はモヤ友の舟橋さんが運営する高齢者向けシェアハウス「結」で、8月22日(日)の午前中に開催します。次回のゲストは後日ご案内しますので、ぜひ楽しみにしていてください。ここまで読んでくださり、ありがとうございました!

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