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ブルブルと振るわせて体熱する蜂の
執着執念と呼ぶべきか、蜂の巣箱へ通い
羽音は微かに録音できるのが、いっこう
すがたは撮すことができず。それでいて
病気の兆候はないし、冬越しはあんまり
みたことがないものだから、ここぞでの
生存確認がままならず。そうして、ふと
夕方に寄っていつものごとく録画記録を
していたら、きょうばかりはすこし違う
巣門あたりに数匹の死骸がありおそらく
寒さでなくなってはいるが、写真撮して
数匹を確認、動画には羽音もある。この
冬越えは大分奥の方に潜っているらしく
ようやく確認できて何か達成感みたいな
感じを受ける。寒すぎて悪寒がするほど
滅入るが、春を待ち遠しくもなる心地は
季節感にないものねだりをしなくなった
感覚に、ココロのほどける瞬間を確かに
待ちわびる未来への視界を持たせている
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