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『だからピアノを習いなさい 子どもの生き方が変わる正しいピアノの始め方』

我が子がヤマハぷらいまりーに通い始めてもうすぐ1年。
毎週楽しそうな姿を見て、これは長続きするかもしれない…と
改めてこの本を読んでみました。


第一章      ピアノを習う理由

・子どもはこれから社会でルールを守り、共同生活を送る必要があるため、
習い事での「一対一での学びの場」がゆるやかに確実に社会につながる手助けとなる。
・視覚と聴覚がバランスよく育つ。視覚ばかりが酷使されがちな現代において、生演奏や楽器に親しむことで聴覚を鍛えることができる。
・ピアノを正しく弾く訓練を続けると、脳梁が太くなり左右の脳のバランスが良くなる。小脳が大きくなり、運動機能・知的機能・感情的機能がアップする。海馬も発達するため、学習能力も育つ。外国語の発音や理解力も優れていく。

第二章      ピアノ学習に効果的な時期

「ピアノを弾くための感性は基本的に6歳までに決まる」と言われている。本格的に始めるのは6歳頃からでも問題ないので、2歳~5歳は聴くことによって準備をすると良い。

2~5歳

・この時期にオーケストラの演奏を聴き、様々な楽器の響きを体験すると良い。ピアノから出た音の響きを耳で追えるのは3~4歳から。ピアノの前に楽器に触れるなら音が減衰しないグロッケンなどを。
・音符を使いこなすことはできないので、どうせ教えるなら文字を。絵本を読んで想像力・読解力を身につけることはピアノ上達にも効果的。
・ピアノを弾く場合は音名と鍵盤の位置を覚えさせる。「ド」を「どぉ」と言わせるとリズムを取りやすくなる。
・「はい/いいえ」で答えられない質問をして、考えるトレーニングをする。
・正確でなくてよいのでリズムの模倣をさせる。左右の手で違う動きをさせるのも良い。
・弾きはじめたら正しい奏法で反復練習をする。間違った弾き方は下手になるための練習であるため、最初に正しい弾き方を身につける。

5歳~9歳 プレ・ゴールデンエイジ

・言語能力や運動能力の基礎が形成される。6歳から左脳が発達。
・オペラやピアノ曲など様々なジャンルを聴いてお気に入りを見つける時期。8~9歳で調性感がつく。
・レベルに応じてリズムや音の模倣をたくさん学ばせる。記憶を維持するために少し時間を置いてから模倣させることも効果的。
・何が良かったか・悪かったかを本人に説明させると記憶力があがる。
・6~8歳で音符を読むトレーニングに入る。いずれ音を塊で観る習慣をつける必要があるため、音符の大きな楽譜は卒業し、1ページに5~6段のピアノ楽譜を使って一小節を瞬間的に見て判断できるようにする。実際の楽譜のフラッシュカードも効果的。

9~12歳前後 ゴールデンエイジ

・一生に一度だけ訪れる、何事も短時間に見たまま感じたままに習得できるタイミング。精神や思考能力のバランスが良くなり、実践的・論理的な技術の習得が可能。この時期に覚えたことは大人になっても忘れない。「固有能力」も身につく。
・「作品を学ぶ曲」と「初見を勉強する曲」を分けて学習する。初見の曲は通常練習とは別に時間を取り、完成度よりも先に進むことを意識して弾く。どんな曲でも良いから毎日新しい楽譜を読むことが大切。
・理論的にリズムが分かってくるので、色々なパターンを体験し習得する。11歳までにロマン派くらいまでの曲のあらゆるリズムパターンを習得しておくことが望ましい。

13~17歳前後 ポスト・ゴールデンエイジ

・急激な成長が始まることによって感覚が乱され、一時的にクラムジー状態に陥る。メンタル面でのサポートが重要。音楽が嫌いにならないように。
・理解力や分析能力もあり記憶力には磨きがかかる。自分の考えや意見を言えるように。多くの曲を暗譜して学ぶ、あらゆるパターンの初見をこなしていくと良い。譜読みが早い=ピアノが上手いではない。譜読みが早いということはスタートラインに早く立てるということ。
・楽譜を見て「なぜこう書かれているのか」「作曲家はどう弾いてほしいのか」を考える。たくさんの良いコンサートを聴きに行く。

第三章      ピアノ学習の注意点

・絶対音感を身につけさせるためには、6歳くらいまでにピアノを習わせる。
・初見トレーニングは最初から両手で弾く。1小節を20秒見てから弾く。弾き直さない。できるようになったら小節数を増やしていく。うまくいかなければ左手のみから練習する。その時右手は弾かずに動かすだけ。

第四章      子どもを伸ばすピアノの先生とは?

・ピアノの先生には「弾ける先生」と「弾けない先生」がいる。幼児期は模倣が土台となるため「弾ける先生」が向いている。高学年からは「弾かない」ことも必要。「弾く先生」は映画のようにイマジネーションを与え、「弾かない先生」は読書のように創造性を与える。
・子供の成長に応じた指導ができる、ピアノを弾くとはどういうことか分かっている、わかりやすく説明してくれる、レベルの高いピアノ曲も演奏できる、現在もレッスンを受けて自己研鑽している。

第五章      ピアノ楽譜の選び方

・エチュードの必要性:5本の機能の違う指を正確に動かす、1の指の特性を生かし鍵盤全てを速く滑らかに弾けるようにする、和音を揃えて弾く、オクターブを弾く、トレモロ・3度・6度で速く弾く、トリル・跳躍などのテクニックを凝縮して学ぶ。
・バッハの必要性:エチュードが指を動かす基本であれば、バッハは音楽を組み立てる基本。バッハを学ぶと構成力やハーモニー感が身につき、バッハを基本として様々な曲を学ぶことができる。
・クラシックピアノの楽譜は新しい校訂版を選ぶ。

第六章      楽器の選び方

・アップライトピアノ、可能であればグランドピアノが最善。アコースティックピアノでなければできないことが多くある。
・高いアップライトピアノと安いグランドピアノであれば、安いグランドピアノがおすすめ。

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