囚人ディリ(英題:Kaithi)

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総合:★★★★☆
 ┝構成 :★★★★★
 ┝演出 :★★★★★
 ┝映像 :★★★★☆
 ┝音楽 :★★★☆☆
 └独創性:★★★★★

ー基本情報ー
監督: ローケーシュ・カナガラージ
出演者: カールティなど
製作年: 2019

★おすすめポイント★
①映画2本分鑑賞したかのようなボリューム。
②インド映画お馴染みのダンスシーンがなし。
③良き父親像を映し出す作品。

▼あらすじ

大量の麻薬を押収された犯罪組織が警察に報復の罠を仕掛けた。次々と警官が倒れる中、特殊部隊の隊長ビジョイだけが難を逃れる。倒れた仲間たちを救うには5時間以内に治療が必要だったが、そこは街から遠く離れた警察の保養地。タイムリミットが迫る中、彼が頼れるのは拘留中の謎の男・ディリだけだった。猛追する暴徒たちの攻撃をかわしながら、トラックで病院をめざすビジョイとディリ。一方、80キロ離れた警察本部には、麻薬奪還に執念を燃やす凶暴な組織のリーダー、アンブ率いる別働隊の大群が迫っていた・・・
(公式サイトより)

▼構成

倒れた警官を救うために彼らをトラックに乗せ、病院まで夜中に駆け抜けていくストーリーと本部に居合わせた警察官と学生が犯罪組織からの攻撃から本部を防衛するストーリーが並行していく。

▼演出

その場にいた囚人に運転を頼むが、その囚人の強さに驚き。「俺が何して捕まったか知らないだろ」みたいなセリフを言いかました後に、夜襲してきた敵をなぎ倒す。予想外の強さに惚れてしまう勢い。緊張感をたくさん生み出す夜中の疾走劇は凄まじい。一方、本部での防衛線も緊張感が増すばかり。そこにいる警察官はちょうど赴任してきたばかりの警察官。そしてただの学生たち。彼らに襲い掛かるのは警察に対して復讐心のある犯罪組織。絶体絶命とはこの事だと言える状況だ。ついでに犯罪組織にも潜入捜査官がいて、敵にばれてもおかしくないため、こちらもこちらでハラハラするポイントだ。

▼キャラ

囚人のディリは格闘技術とパワーが抜群でおっかない人物にも思えるが、彼にはまだ会ったことない娘がいる。囚人だったけど娘のために奮闘する彼は良き父親だった。電話で娘の声を聞いて涙するシーンで感動する。その事情を利用して無理やり説得する隊長のビジョイは少しに悪役に見えてくる。

▼その他

公式サイトによれば、監督は囚人が酔っ払った警察官を救ったという記事をたまたま見つけて本作を書き上げた。しかもたった2行の記事だったらしい。それからスリル満点の作品に仕上げる監督のクリエイティビティは恐るべき才能だと言える。インドの踊りシーン苦手な人は本作を進めたい。

▼この作品が好きな人へのおすすめ作品

警察VS犯罪組織inインドから、
→ダルバール 復讐人(英題:Darbar)(2020)
→サーホー(英題:Saaho)(2019)

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