ピーキング、テーパリングの負荷調整

ピーキングのための負荷モニタリング

重要な試合が近づくと、「ピーキング」や「テーパリング」と⾔って、試合に備えるための負荷調整やトレーニング内容変更が⾏われる。

ハイレベルな競技になると、僅かなタイム差が決定的な競技結果の差となるので、「ピーキング」や「テーパリング」は⾮常に重要になる。例えば東京オリンピックの⽔泳男⼦50mの⾦メダル獲得選⼿のタイムは21.07秒、銀メダル獲得選⼿のタイムは21.55秒、銅メダル獲得選⼿のタイムは21.57秒だ。 1位と3位のタイム差はたったの0.5秒しかないのだ。
この僅かな差を⽣み出すために、テーパリングが存在する。実際に、⽔泳やウェイトリフティング、投擲などの個⼈競技ではテーパリングによって0.5-7.0%競技パフォーマンスが向上するという報告もある。
しかし、多くのスポーツ現場では試合前の負荷調整は経験則やコーチの勘で⾏われている事が多いし、SCにしてもスクワットがクリーンになったりジャンプトレーニングになるといった「種⽬でのテーパリング」のみが⾏われているに過ぎなかったりする。またはインシーズン中はコントロールされたトレーニングは全く⾏わず、選⼿の感性に任せるというSCも存在する。

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