【サバイバルマッチ】 2023.天皇杯3回戦 カターレ富山×アルビレックス新潟
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7/12、天皇杯3回戦vsカターレ富山。1日空いてるし何より中継がないし『ならば遠征するか!』と急に思い立って急にプランニングした富山遠征。
今回はもはや実家帰ってもいいくらいのアウェイ観戦記・それと簡単な試合の感想についてまとめていきます。いつもと少しだけテイスト変えてみる。
※冒頭部分は行きのバス車内で書いてました。テイストは少しどころか完全に変えています笑
遠征
【9:10】
遠征スタート。名古屋→富山駅の高速バスに乗車。
最寄り駅への道中でチケットを家に置き忘れた事に気づいて慌てて引き返したりもしましたが、何とか定刻通りに着&乗。はっきり形として残る紙チケットは好きだけど、こういう時に功罪の後者側が浮き彫りになるわね…。
【12:50】
【5:40】
天気も日中,試合前には落ち着いたものとなっており、何事もなく90分の戦いを見届けられる。この時は完全にそう思い込んでいました…
試合を支配する新潟
さて前半キックオフ。天候も雨一つなく視界良好。それは天候に留まらずピッチ上においても然りでした。
展開としては新潟が保持して富山が構える時間が多めだった前半。ホームチームは4-4-2気味、千葉/舞行龍にはプレスをかけず方向を限定してその先で圧力を強めるミドルプレスを敢行。新潟は4-4-2により生まれる相手の間,背後にスペースを見出して前進手段を確保しました。
新潟としては相手2トップの脇から運んで縦/逆サイドへのパスルートを開通しようと試みます。2CB+阿部で構築したり、秋山/島田が降りて後方で3枚を作って数的優位を確保したり、変形して何回もやり直しながら確実にフリーマンを生み出します。
相手のスライドが間に合わないパススピードを誇る舞行龍がいる右サイドでは上記のような形が多く見られました。予想に反して史哉が大外・巧が内側を担当する傾向にありましたが、スムーズな関係性を構築していました。
大外に張る史哉に渡ったら斜めのパスコースを必ず確保。その上で相手の背中をとってハーフスペースに抜け出したりと、アタッカーとして味方には選択肢を・敵には脅威を与え続けた長谷川巧。良かったですね、新境地を開拓したといった感じでしょうか。今後が楽しみです
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史哉→巧でポケット侵入→ネスカウにクロスを合わせたり、史哉-巧の関係性に島田が絡んでゴール前でパスを引き出す→切り返して絶好のシュートモーション→(ギリ)外れるなど、前半の好機は右サイドが中心に。
ただ、チャンスは例外無く左サイドからも供給されました。
上記のように後方で浮いた選手から対角線上にロングパスを送り、幅を目一杯使いながら富山を広げようとする新潟。
この日は得に舞行龍→太田のラインが開通する傾向にあり、左の大外で受けた太田から内側をとった田上がハーフスペースに抜けて…と、こちらも縦関係が互いのレーンで棲み分ける形をとっていました。
先制点も左サイド起点。相手ビルドアップを阻害して苦し紛れのロングボールを田上が跳ね返し、ネスカウの元へ。ネスカウは丁寧に空いた左サイドへ展開、走っていた太田から谷口のシュート、こぼれ球を巧!見事なショートカウンターで新潟が先制します。
先制点の流れを辿ると相手の前進に邪魔をしたところにその起源が。富山のビルドアップでは2CBに対して谷口,ネスカウがマンツーで圧をかけて蹴らせたり、後方で3枚作られた時は片方に限定してそのサイドで人を当てて奪取…と落ち着いた対応を披露。
攻守に危なげなく、フットボールスタイルからしたら理想的な展開で前半を終える事となった新潟。しかし、前半終了に差しかかる頃から急激に雨の音が強まっていきます。
後にピッチ内外で色々起こりすぎてこの頃の記憶が薄れてるんですが、確か雨に加えて雷も来たわね…と思う頃に後半開始を遅らせるというアナウンスが。それと同時に危険を含むということで一旦屋根の下に避難しました。
退避中も雷雨は強まっていく一方。一時はこの時点での中止も覚悟していましたが、少しペースが弱まった気候を踏まえてなのか35分遅れで後半を開始するとのこと。めちゃくちゃ嬉しかった!けど今思うと予報とか見ておけよ…というね。
フォルツァニイガタで臨戦態勢を整え直しさぁ後半、しっかり勝ちきって帰ろう。思っていた自然な願いはこの後淘汰される事となってしまいます。
目の前の敵:雷雨
リードして迎える後半。富山は若干アプローチを変えてきたように見えました。プレスの開始位置を高くして千葉/舞行龍に圧力をかけてきたり、ビルドアップでは三戸,ネスカウの制限が届かない低い位置にCBが立って前方への発射砲台を確保。
これによりマイボールの時間を減らされて主導権を握られた新潟。しかし奪われたのは主導権だけではなく、サポーターの観戦環境も当てはまることに。もう劣悪of劣悪、雨は強いしそこら中で⚡なってるし。
正直目の前の試合よりも『天気やべぇな…』が感情の9割を占める中、遂に追いつかれてしまいます。
巧が背中で消しているはずの相手SHにボールが渡ってしまい、対面の史哉が剥がされてカットイン→そのままゴール左隅に見事なフィニッシュを沈められてしまいました。
タラレバを言うと巧の守備対応がハッキリしていればとは思いましたが、とにかく戦術的エラーが起きるのも無理はない環境だった。どちらかというと富山を褒めるべきなのかなと思います。
そしてここで2度目の中断。
またしても退避。この時に上越からお越しになられた夫婦の方と話していた記憶があります。じもトークを終えて21:10から再開するとのアナウンス。
結果論だけどここで止めるべきだった。最大の決断は後回しにするだけその余波が最終局面に押し寄せてきます。色々な要素があったんでしょうがここが分岐点になったよな…と。
2度目の再開。未だに雨強いし少し光ってるし大丈夫かなこれと、正直ピッチ上に集中できる状況ではなかった。そして逆転されました。押し込んでいる中で秋山のバックパスが相手に渡っちゃってまともにカウンターを受けて失点。それも後半33分。
『これは…』
万事休すか、声援を強める中で少しそんな気持ちがよぎってしまいました。
松田を投入して攻勢を強める新潟。コミトが前線で存在感を示し、サイドに行くと密集の中で秋山,松田,三戸辺りが違いを魅せる時間が続きます。というかこのコンディションになって改めて思う新潟の選手達のボールスキルの上手さ。ここは富山とはっきり質の違いを見せていましたね。
そして同点ゴール。誰と誰が繋がったのかは正確に覚えてないけど、右で崩して中央→島田が引き付けてファーで待っていた太田が冷静なフィニッシュ!完璧な崩しから完璧なフィニッシュ!右で崩して左で仕留める、理想通りの流れから同点弾をGET
この後の退避で近くのお兄さんが『小見なら外してた』言ってたけど新潟サポなら同意せざるを得ないやつ。
でもフィニッシュ以外はもう完璧。背負って味方への時間を作ったかと思えば背後へ抜け出してシュートチャンスを創出。かなり頼りになった。どうやら強化部はLWGを狙ってるようなので無事確保出来たら小見は1トップとして本格化させて欲しいです。
後半の残りではほぼ即死みたいなカウンターを喰らうも阿部がスーパーセーブ。ここで沈められていたら恐らく7/19は何も考える事なく過ごしていたはず、文章そのままにチームを救ってくれました。
さて、ピンチの後にチャンスあり。何度もサイドを攻略してポケットをとった三戸がギリ枠外のフィニッシュ、バックドアで相手の背中をとった太田のクロスは惜しくも合わず、何よりラストプレーでは完全に崩して(確か)太田のふんわりクロスにあとは合わせるだけ!小見?三戸?三戸!よし勝った、、
クロスバー!この瞬間に残業が決定してしまいました。
セーブ時の接触プレーによりピッチを退く事となった阿部。そして遂に瀬口拓弥が新潟デビュー!プロ意識の高さが伺える瀬口。ピッチ外での多大なる貢献、ピッチ内ではいつその時が来ても良いようにと入念な準備を欠かさず。この大事な大事な局面で『その時』が訪れました。こういうストーリーを直接目撃できたのも現地行って良かったなと思いますね。
さて、もう雨が強すぎて試合展開とか一切覚えてません!覚えてるのは2点!
・瀬口の安定感
・サイド崩して低弾道のクロス→逆サイドの太田!
このまま行くと次は古巣対戦となる太田。色々な意味で町田と戦いたいですね。そのためにも残り15分間絶対に勝ち切りたいところです。
そして3度目の中断。何度目だよ?と現地からは不満続出。それもそう、引き伸ばしてこれは無いって…。
退避所で先程の夫婦(というかほぼ旦那さん)の方とまたしても再会、帰りの心配をされてこの辺りから『もしかしてアクセスやばいんじゃ?』と危機感で頭がいっぱいに
そんな中でシャトルバス最終便のアナウンスが。
バス会社には明確な規定があって、その中で対応出来る最良の策を提示してくれた。それに責任の所在は明らかなので、これに関しては仕方ないよなと思いました。
とはいえこれ逃すと帰る手段が無い。でもこのまで来たら120分をやり遂げたい。
富山まで来てこんな2択を背負う事になるとは松○健・大野○成の移籍金くらいにしか思っていませんでした。
サポ心理が強く働いた結果、後者を選択。そのためにも帰りの手段を見つけなければ…!とTwitterを利用して探しました。拡散していただいた方々、本当にありがとうございました。そして乗せていただいた方、この場で改めて感謝申し上げます。
中断もあけてさぁラストスパート。リードする新潟はロンドで時間とボールを進め、時折ファールを受ける事で冷静に時間を確保。
そんなさほど雨足が強くない頃に第4者がピッチへ向かう姿を確認。これを見てもうその先まで覚悟しましたね。
4回目の中断、そして試合中止。残り15分の決着は7月19日に持ち越される事となりました。
まとめ
結果論ありきですが、二度とないような経験を沢山出来て総合的に楽しかった遠征となりました。富山県サッカー協会には無い決断力がついて、それを成り立たせる生存力も僅かながら身についた気がします。
それに現地観戦の醍醐味というか、そこでしか感じられない物を大量に摂取できた事。特に瀬口のデビュー戦に立ち会えた事が嬉しかったです。延長開始前の『俺に任せろ』と言わんばかりのゴール裏へのハンズクラップ。彼の覚悟を感じられてとても観戦冥利に尽きる瞬間でした。
主催者側に言いたい事はもう山ほどあるけどまぁいいや。今思うのはとにかくこの死闘を絶対に次に繋げたいということ。7月19日、残り15分の振る舞い,結果は超大事。向こうもパワープレーで攻勢を仕掛けてくる事でしょう。総力戦で勝ちきって次へと駒を進める、そんなアルビレックスの姿を19日に見られることを祈っています。
とにかく行けて良かった、最終的にはそう思える富山遠征でした。でも次はもうこんなのは勘弁ね笑 ではでは