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■浅倉(仮名)のはなし
僕は、あの日のことを非常に完全に鮮明に覚えている。忘れたことは一度もない。たぶん君は、微塵も覚えてないんだろうけど。
あの日の東京は、いつも以上に暑い夏だったな、浅倉(仮名)。いや、桜舞い散る季節だったか。まー関係ねーけど。僕は、君と再会したんだ。
浅倉は、僕の大学時代(京都)の友人で、現在、❤︎❤︎❤︎❤︎❤︎❤︎というバンドでミュージシャンとして活躍している。❤︎❤︎❤︎❤︎❤︎❤︎はロックとフラメンコが融合したスペイン人も驚愕の情熱的な音楽を奏でるバンドだ。メジャーデビューも遂げ、なんだか有名な番組のエンディングテーマも歌ってたな。まー関係ねーけど。
浅倉がトキオで活躍してることは15年前から知っていたが、彼のライブの誘いは、適当に流していた。つまり、僕は大学卒業後の15年間、彼と一度も顔を合わせていなかったのだ。果たしてそれは、友達といえるのだろうか。
数年前、さすがに行かねばと思い、僕は、浅倉のライブ、渋谷クアトロに足を運んだ。クアトロのビル前は、無数の女子高生でごった返し、「浅倉、出世したな。」と思った。
受付を済ませ、いざライブ会場に入るとおっさんばかり、わんさかてんこ盛り。
なんやねん!さっきの女子高生はっ!激怒。
怒りで帰ろうかとすら思った。
もうすぐ❤︎❤︎❤︎❤︎❤︎❤︎がステージに出てくる。
浅倉の担当はギター。
ドキドキ。
15年ぶりの浅倉との再会。
ギターが4人も出てきた。
浅倉がどれだか分からない。
早々にライブ会場を後にした。
アディオス浅倉!