【#91】長野県・塩尻市議会議員選挙レポート(2023 4.23)
塩尻市議選は、私が良く使う言葉の “定数プラス1” の選挙なので、見どころも少ない、ハズでしたが、長野県内で唯一、“ハッピーでサイエンスな” 党公認の候補が立候補したのです。
統一地方選で他選挙区も見なきゃいけない中、この選挙はその候補のみにフォーカスを絞って取材してみました。 “政治と宗教” といえば某与党が相変わらず君臨し、統一教会と自民党の関係が取りざたされている中ですが、どっこいこの党も忘れてはならぬ、厄介な 危ない 恐ろしい 重要な存在です。 レポートしていきましょう。
◆概要
面積:289.98㎢(長野県 第11/77位) 2005年に木曽郡楢川村を編入合併
人口:65,809人(長野県 第7位)※2023年5月1日現在
人口密度:226.9人/㎢(長野県 第22位)※2023年現在
平均年齢:47.66歳(長野県 第6位)※2020年現在
市長:百瀬敬(1期) 5期務めた現職市長の後継候補として立候補し昨年の市長選で当選。 偏りの少ない、バランス型の市政運営を継続している
衆議院は長野4区に属し、後藤茂之(自民 7期)を選出
◆立候補者(定数18/19名)
現職12名、元職2名、新人5名が立候補し、党派別では公明・共産が2名ずつ、そして、幸福実現党が1名立候補しています。
◆前回(2019年)の選挙結果(定数18/20名)
前回の当選時から任期途中の辞職や昨年の市長選出馬に4月の県議選出馬、そして引退で多くの議席が入れ替わる形となりますが、昨年補選が有り、うち3議席は埋まっています。
◆補選(2022年)の選挙結果
投票率が本選より上がっているという珍しい状況なのは、この日が市長選と同日だったからでありまして。 そんな中の選挙は政党公認候補が下位になるという地方選挙ならではの結果となりました。
そしてこの4候補は今回全員立候補しております。 こちらで落選した共産候補は今回当選成るでしょうか。 ただ既に共産は市議1名いますし、この結果を見ると “定数+1” の選挙とはいえ難しそうな気がしますが・・・
それでは、候補者を何名か取り上げていきましょうか。
◆引退撤回して再度政治家を目指す
平間 正治(ひらま まさじ)候補は塩尻市出身。 立教大学卒業後、塩尻市役所に就職し市総務部長などを歴任。 2015年の市議選で初当選し任期途中の2018年の市長選に立候補するも惜敗。 2019年の市議選に再出馬し返り咲くも再び任期途中で辞職し2022年の市長選に立候補するも再び敗れました。
市長選の際「今回の選挙が最後の戦いとなる」と宣言し、敗れたアトは一線を退く決意をしたようですが、支持者を中心としたまわりが放っておかなかったのでしょう。 今回市議候補として再び前線に還る決意をしたのです。
選挙公報を市長選のものと比べると、方々から疑問の声が出ていた「市民遊園地を作る」との公約はサスガに削除されていますが、他は大きな変更は無さそうです。 5期20年働いた前市長、そして前市長の後継として当選した現市長と、同系列の市政が四半世紀続く塩尻市において、強く反対・対抗できる数少ない人材なので、市議の一人としてなら市政のチェックとして必要な人物かもしれませんが、どうなるでしょうか?
◆市議補選に立候補した4名の行方は?
山崎 油美子(やまざき ゆみこ)候補は現在、「NPO法人交通教育とらふぃっくSisters」の理事長を務めており、県内のこども園、保育園、幼稚園、小学校などで交通安全教室を実施するなどの活動をしています。 2022年の市議補選で初当選今回も「支え合う世代がつなぐ塩尻へ」と掲げ2期目を目指します。
前回は選挙の経験が無い仲間と協力した手作り選挙でしたが初当選。
ポスターのクオリティ向上を見ると、補選での当選とはいえ市議を約半年務め、資金に余裕が出てきた様子が伺えます。
選挙公報も補選の時は手書きでしたが、市議を半年務め資金繰りが容易になった中では、さぞかし作りもしっかり、、、
あれ? 手書きは変わらず、更に簡素なデザインになったような・・・ まぁコチラの方が箇条書き調で分かりやすくなっているので、よしとしますか。
石井 勉(いしい つとむ)候補は塩尻市出身。 帝京大学卒業後、県内企業数社に勤務したのち、1993年に新聞販売店を設立し、現在は代表取締役に就任しています。 また、これまで塩尻青年会議所理事長や塩尻市教育委員などを務めており、2022年の市議補選で初当選。 今回も「前進と共存」のスローガンを掲げ市議の座を狙います。
ポスターのデザインは補選と一緒ですね。 HPを開いたのでしょうか、QRコードがついたぐらいのものです。
選挙公報も・・・、レイアウトとQRコードの有無が違う程度で中身はほぼほぼ一緒ですね。 無所属ながら議会では最大会派の「政進会」に入っており保守系の議員と繋がりのある方のようなので、安定した選挙戦が出来る環境を得ているのでしょう。
そして、ロゴマークのように使ってる「こぶし二つ」は、
原監督のグータッチからインスパイアされたものであるコトも変わりません。 解任説が囁かれている原巨人ですが、心境は如何でしょうか。
上條 元康(かみじょう もとやす)候補は塩尻市出身。 岡谷工業高校卒業後、製造メーカーに就職。 その後、ふたつの会社で代表を務めてきました。 2022年の補選で立憲民主党公認候補として当選。 今回「暮らしやすい地域社会へ」と掲げ2期目を目指します。
補選のポスターと比較すると現職というコトでスローガンが変わっていますね。 しかし背景が空撮写真から白バックになり、見やすくなったというか、手抜きになったというか・・・
選挙公報もレイアウト以外の中身はほぼ一緒。 まぁ1年で主張が大幅に変わる方がどうかしているのでしょうが、何か少しでも手を加えてほしいものではあります。
とはいえ立憲は改選前の現職市議が県議に立憲推薦で当選したため、この1議席は何が何でも守らねばなりません。 結果は如何に。
小口 直実(おぐち なおみ)候補は塩尻市出身。 信州大学卒業後、英語教師として35年間勤務しました。 2022年市議補選に共産党公認候補として立候補するも落選。 今回リベンジを期すべく再度立候補。 塩尻市議会の共産党議席維持を狙います。
見事なまでに同じデザイン。 違いは今年の共産党キャッチコピー「大軍拡・大増税ストップ!」が入っているのみです。
選挙公報はコチラ。 内容はレイアウトや時世に合わせて言葉を足し引きしていますね。 共産党は改選前の2議席から1人引退し、その後釜に小口候補が入ろうとしていますが、前回の選挙が2人合わせて約2,100票。 当落ラインが投票率が下がるであろうコトを考慮すると約900票と予想でき、上手いコト票割りしないと2名当選は厳しいように見えますが、どうなったでしょうか。
それでは、選挙結果を見ていきましょう。
・・・お気づきかもしれませんが、今回の目玉である、あの候補の紹介が残っています。 それでも結果を先に載せるというコトは、そーいうコトです。 合わせて有料部分でたっぷり紹介していきますよ。
◆選挙結果
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