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今週の選挙(2025 3.2投票)
「リコール」日本語で言えば、「解職請求権」
住民が署名を集めて解職させるコトが出来る権利ですが、それが首長ではなく議会に向かった選挙が行われました。 珍しいケースなので選挙に興味の有る方は知っておくと自慢できる、かも、しれません。 多分・・・
◎福井県・越前町長選挙
2期目を目指す現職に、元町議が挑む一騎打ちは、元町議が初当選しました。
この記事で常々言ってるコト、「首長選で2期目を目指す現職は、盤石」。 ましてやこの現職は初当選時に掲げた公約21項目中20項目を達成したと誇るほどなのに、それをも打ち破ってしまうのが、現在の福井における「ふくいの党」のチカラです。
・・・といっても新人は、ふくいの党から公認も推薦も受けておらず、応援されていただけ。 更に新人は元自民で、特に揉めた様子も無いけど離党して出馬した人。 それで勝っちゃうってんだから、この勢いはホンモノでしょう。
と、言いたいトコロですが、コレは国政で国民民主の支持が上がってきた今の雰囲気に影響されたような気もします。 既存の枠組みではない、新しい勢力を求める、みたいな・・・
その証拠に、現職には自民と立憲の両党が推薦を出しており、そのコントラストが新人により票が集まる結果になったのでしょう。
ってか、なんで自民立憲両党は、なんで推薦で並び立つのを選んだんだろ? それで失敗した例なんていくらでも有るのに。
◎福井県・越前町議会議員選挙(定数14/17人)
現職11人、新人6人が立候補し、党派別では共産が1人立てた、女性候補1人の選挙は、現職3人が落選。
共産は2期目を目指す76歳男性が立候補しましたが、落選。
唯一の女性候補も、落選。
落選した3人が70代の一方で、30代2人に20代1人当選と顔ぶれが若返ったのはイイことですが、議会が全員男性ってのは如何かと思うし、市長選には殆ど絡まなかったハズの共産が市議選一本に絞って戦ったであろう市議選で落選してしまうってのも、今の御時世を反映していると言えるのでしょう。
◎山口県・柳井市長選挙
5期目を目指す現職に、元市議が挑む一騎打ち。 ダイレクトリマッチとなった選挙は、現職が5選を果たしました。
新人は前回、得票率49.15%の282票差で惜しくも敗れ、雪辱を期すために立候補したのですが今回は1,257票差つけられてしまいました。 こうなった原因は市長選落選後に市議に当選し、市議の任期を全うせずに市長選に転身したコトが有権者に嫌われたのでしょう。 やはり市議選に出ず、4年間地域をまわって支持を広げるべきだったでしょう。 作戦失敗です。
さて、5選を果たした現職は50歳。 まだまだまだまだ働けます。 更に上となれば国会議員しかないでしょうが、柳井市が属する山口2区は “あの” 岸信千代氏が君臨しています。 名家の出身で現在33歳と逆立ちしても勝てそうになく、そうなると今の地位に留まるしかない。 結果、更に多選となってしまいそうです。
さぁ、8選しても62歳、10選しても70歳なこの人の肩を叩く人は柳井市にいるでしょうか。 そうしないと、どんどんどんどん市政が硬直化していきますよ。
◎宮崎県・川南町議会議員選挙(定数13/19人)
この選挙にあたっては特殊な事情が有ります。
町議会が中学校の新設、統合問題で調執行部と議会多数派が対立。 その影響で副町長人事が決まらないなどが起きたコトを問題視した住民グループが “議会” に対しリコールを起こし成立。 それにより行われる選挙です。
何故、首長ではなく議会にリコールなのかというと、元町長(前の前の町長)時代に決めた中学校新設が、2023年の町長選&町議選で計画反対派の前町長が初当選し議員選も反対派が多数を占め計画を廃止したのですが、前庁が体調不良により2024年8月に辞職(翌月に死去)。 それに伴い行われた町長選で今度は中学校新設推進を掲げた候補が当選しました。
町長が変わったものの議会は依然反対派が多数のため議会は空転し、リコールが起こされ住民投票で成立し、選挙と相成ったワケです。
と、いうワケで解散したため、前職が10人となり、元職2人、新人7人が立候補し、党派別では公明と共産が1人ずつ立てた、女性候補6人の選挙。
前職のうち中学校統合に賛成(町長派)が4人、反対(反町長派)が6人で、元職2人と新人7人は全員リコールに賛成(=中学校統合賛成、=町長派)で、リコールに反対していた前職6人中何人が生き残るか、が最大の注目点でしたが、賛成派の前職4人と新人6人当選し、リコール賛成派が定数13中10議席を占めるコトになりました。
何故ここまで賛成派が優勢となったのかは分かりませんが、その勢いに押され反対派の共産候補は落選しました。 こればっかりは党勢うんぬんではなく、抗えない流れだったのでしょう。
◎沖縄県・本部町議会議員選挙(定数14/17)
現職10人、元職3人、新人4人が立候補し、女性候補が3人出ている、全員無所属の選挙は、現職1人、新人2人が落選。 女性候補は1人当選しました。
全員無所属のため構図などは見えませんが、現職と元職が全員当選する一方で新人&女性候補2人が最下位とブービーというのは、ちょっと固すぎる結果に見えます。
もっとも、最下位落選の候補は、あまりにもビジュアルが派手過ぎたので、仕方ないかな、と・・・
以上です
当選した皆様の御活躍をお祈り申し上げます
「選挙結果振り返り」テーマ曲
ギターパンダ / 選挙に行ったけど
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