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今週の選挙(2024 3.3投票)


 先週の選挙は、2件。
 今週の選挙は、1件。
 “レギュラーコーナー” も、お休み。
 来週から増えてくるので、お互い休憩しましょうか。

 ともあれ、今週唯一の選挙も重要だったりするので、御紹介しましょう。




◎長崎県・対馬市長選挙

 3期目を目指す現職に飲食店経営の新人が挑む一騎打ちです。

 対馬といえば “あの” 日韓トンネルの中間地点とされるほど韓国に近く、釜山までは僅か50㎞しか離れていません。

 今でも定期航路で繋がり文化や教育、経済の交流が行われている一方、

 対馬市内の寺院から盗まれた仏像が韓国で発見され、韓国の寺院が「歴史的経緯から仏像は韓国に所有権が有る」と主張し韓国の最高裁まで争われた(対馬市の寺院に所有権が有るという判決)コトが有ったりする、近いが故にイロイロ起きる場所ですが、今回最大の争点はそちらではなく、

 「核のゴミ」つまり高レベル放射性廃棄物の最終処分場誘致の是非が最大の争点となっています。

 現職の比田市長は処分地選定のための第1段階にあたる「文献調査」を受け入れないと表明しましたが議会は受け入れ促進を求める請願を賛成多数で可決しています。

 ここで「核のゴミ」の最終処分場決定に至る流れを確認してみますが、

西日本新聞me 様より引用)

 第一段階の文献調査を受け入れた時点で自治体に最大20億円入るコトになっており、議会は実現性云々以前にそれを求めて賛成多数になったものと思われます。 現在、北海道の寿都町と神恵内村が文献調査が終わり、

 第二段階の「概要調査」に進むかどうかの段階に入っています。 ちなみに受け入れれば最大70億円が自治体に入ります。

 話を対馬市に戻して、第一段階となる文献調査の受け入れ是非が最大の争点となる市長選。 現職は争点化せず「誰一人取り残さない」という “鉄板ワード” を用いて他自治体の選挙でも見られるような人口減少対策などを訴えています。
 一方新人は前回に続いて2回連続の対馬市長選出馬となりますが、その間に行われた大阪市長選にも何故か立候補。 外国人への生活保護費が膨大すぎて問題だとする排斥的主張で4候補中3位となった選挙を経て再び対馬に帰ってきました。 そんな新人なので対馬市長選でも「韓国が・・・」という主張をしているのだろうと思いきや、第一に訴えているのは高レベル放射性廃棄物最終処分場の「誘致」です。 争点隠ししようとしている現職の向こうを張ってワンイシューで支持拡大を目指しています。
 ただ、選挙公報を見ると小さく「韓国の観光頼み(の経済)からの脱却」とも書いてあるので、恐らく真の主張はコレなのでしょう。
 前回は同じ顔合わせで現職が9割近く得票した点を見れば今回の結果も言わずもがなというかんじですが、そこからの票の推移によって市長と議会で賛否が分かれている最終処分場問題の住民の意思が見えてきそうな気がします。 勝敗だけでなく、最終結果の得票数、得票率にも注目です。


以上となります。
候補者の皆様の御健闘をお祈り申し上げます。


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