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【レポート #21】新潟県・糸魚川市議&市長選挙レポート(2021 4.18)
その日の取材は富山市議選&富山市長選がメインで、そちらを16時まで取材したアト高速に乗って移動。 糸魚川市に着いたのは日が暮れかかった18時。 元々「ポスター撮れればOK候補者に会えればラッキー」程度にしか考えていなくて、候補者の事前調査も疎かにしてしまったのがいけなかった・・・
大変なコトが起きてしまいました。幸福実現党所属の市議が誕生してしまったのです。その背景を含めた大激戦の市議選に、現職と新人による大接戦の一騎打ちとなった市長選を合わせて、レポートします。
◆概要
![画像1](https://assets.st-note.com/production/uploads/images/52455378/picture_pc_f907000331940b88bf74d98d3a301163.jpg?width=1200)
(糸魚川市役所)
・面積:746.24㎢(新潟県 第7位)新潟県の最西端に位置する市で上越地方に属し上越市、妙高市、富山県下新川郡朝日町、長野県北安曇郡小谷村、白馬村と接する
・人口:40,976人(新潟県 第14位)※2021年5月1日現在
・西を飛騨山脈、東を頸城山塊、北を日本海に挟まれた沿岸の平野部に位置し、県庁所在地の新潟市までは約168kmも離れており、一方で隣の富山県の県庁所在地である富山市までは約86kmと半分程度の距離しかない
・2005年3月19日に能生町、青海町を吸収合併し、現行の糸魚川市が発足した
・糸魚川静岡構造線(フォッサマグナの西端)が通り、日本の東西の境界線上に位置する
・市西部には崖が連なった名所「親不知」があり富山県に下道で行くには断崖絶壁を通る国道8号を使わねばならず、車で走ると、マジで怖い・・・
・国内随一のヒスイ(翡翠)の産出地で世界最古のヒスイ文化発祥の地である。 現在では市内の産地2か所が国の史跡名勝天然記念物に指定されており、ヒスイは2016年(平成28年)9月に日本の「国石」に認定された
・市全域がユネスコ世界ジオパーク(糸魚川ジオパーク)に指定されている
・2008年~2010年にかけて長野県への編入が話題に上ったことがある
・2016年12月22日、駅前の料理店から出火した火災が「蓮華降ろし」と呼ばれる糸魚川市特有の強い南風により広がった「糸魚川市駅北大火」が発生し木造店舗や住宅が約4万㎡にわたり焼損した
◆市長選 立候補者
![画像2](https://assets.st-note.com/production/uploads/images/53518068/picture_pc_c454c29c9ed934a65570fe2f8aa71772.jpg?width=1200)
米田 徹 (72) 現 5選を目指す
久保田 郁夫 (63) 新 前市産学官推進企画幹
・米田 徹(よねだ とおる)候補
![画像3](https://assets.st-note.com/production/uploads/images/53518536/picture_pc_7af44c17afa50ddfaf81af93f7d22efa.jpg?width=1200)
米田候補は金沢工業大学卒、建設会社勤務を経て1987年に糸魚川市議に初当選。 5期18年務めたあと2005年に市長初当選。 4期16年務めて今回5期目を目指し立候補しました。 市内経済対策と新型コロナ禍の医療政策には市政の継続が必要だと訴えます。
・久保田 郁夫(くぼた いくお)候補
![画像4](https://assets.st-note.com/production/uploads/images/53519722/picture_pc_5eb6584fdbc90f454726228bf07fa4ec.jpg?width=1200)
久保田候補は順天堂大学卒、体育教師として高校で教諭や教頭を勤め2016年には県立海洋高校の校長に就任、4年間務めて産学官の連携やキャリア教育を実践しました。 今回「はじめよう、新しい糸魚川。」を掲げて市長選に出馬、米田市長の多選を批判し市政の刷新を訴えます。
◆市議選 立候補者(定数18/26名)
![画像29](https://assets.st-note.com/production/uploads/images/55333944/picture_pc_f8983a414b35f5ba8565509cb14fbbfe.jpg?width=1200)
宮島 宏 (64) 新 無職 糸魚川
渡辺 栄一 (61) 新 無職 糸魚川
吉川 慶一 (71) 現 3選を目指す 糸魚川
伊藤 麗 (30) 新 自営業 能生
中村 実 (68) 現 5選を目指す 能生
阿部 裕和 (35) 新 団体職員 青海
田中 立一 (67) 現 4選を目指す 能生
保坂 悟 (53) 現 5選を目指す 糸魚川 ※公明党
横川 正樹 (65) 新 無職 能生
和泉 克彦 (58) 新 団体役員 青海 ※幸福実現党
加藤 康太郎 (50) 新 会社役員 糸魚川
利根川 正 (59) 新 農業 能生
松尾 徹郎 (65) 現 5選を目指す 能生
山本 剛 (73) 現 2選を目指す 青海
吉岡 静夫 (84) 現 4選を目指す 糸魚川
新保 峰孝 (73) 現 5選を目指す 糸魚川 ※共産党
佐藤 孝 (68) 現 2選を目指す 能生 ※共産党
東野 恭行 (47) 現 2選を目指す 糸魚川
田原 洋子 (46) 新 無職 糸魚川
横山 人美 (55) 新 自営業 糸魚川
多田 松樹 (46) 新 会社役員 青海
滝川 正義 (65) 現 2選を目指す 能生
田原 実 (62) 現 5選を目指す 糸魚川
近藤 新二 (59) 新 無職 糸魚川
古畑 浩一 (61) 元 会社役員 糸魚川
高澤 公 (73) 現 5選を目指す 青海
地区名は合併前の地区で、旧糸魚川市から13名、旧能生町から8名、旧青海町から5名立候補しており、ここから8名落選という大激戦となっております。 それでは早速、今回の選挙戦の大事件について書いていきましょう。
◆幸福実現党の市議が誕生してしまう・・・
![画像5](https://assets.st-note.com/production/uploads/images/53521415/picture_pc_11c1e5c3b72fa4915d40bbd58a623d53.jpg?width=1200)
和泉 克彦(いずみ かつひこ)候補は駒澤大学卒、国語の高校教師として30年勤めながら県高野連の副理事長を務めました。
![スクリーンショット (96)](https://assets.st-note.com/production/uploads/images/53530216/picture_pc_9b417df371d21e5ac6c400f5e5b3d81c.png)
市のスポーツ振興に尽力されてきた方のようなのでそれだけなら市議になっても問題ないのですが彼は幸福実現党所属であり、ややもすればスルーしてしまいがちですが幸福実現党の母体は「エル・カンターレ」こと大川隆法氏率いる幸福の科学であるというコトです。 私自身は政教分離については絶対的な否定論者では有りません。 信仰の自由が保障されている以上、同じ信仰を持つ者がグループを作り政治にアプローチする行為はやむを得ないと思っていますが、日本人は信仰している宗教が明確でなく「結婚式はウェディングドレスで葬式は寺、初詣は神社」という「無宗教」というか「しっちゃかめっちゃか」な状態であり、そんなブレブレの中で政党を持つ宗教団体が幸福の科学や創価学会という新興宗教なのは危険であると感じています。 そして幸福実現党は自民党より右寄り(ネトウヨ寄り)な政治思想であり、石垣島の石垣市では(党公認ではないものの)幸福実現党系の議員が自民党と統一会派を結成し市長を誕生させて石垣市をハックし、市民の40%の署名を集めて請願した石垣市の自衛隊配備を問う住民投票実施を否決するという暴挙をカマしています。
そもそも、幸福の科学の教祖、大川隆法氏は「霊言」と称して明治天皇や昭和天皇に手塚治虫さんや水木しげるさんといった故人、偉人に加え、プーチン大統領や金正恩総書記、果ては安倍晋三前総理や綾瀬はるかさんといった生存している方の守護霊を無断で呼び出して言葉を聞くという通称「イタコ芸」をやられている方。
だって、コレですよwwwww こんな一流のコントを披露してくれる人を芸人としてなら未だしも教祖として崇めるなんて無理があるでしょwwwww そんな幸福の科学を母体としている幸福実現党は間違いなく「カルト政党」なのです。
しかし現在、幸福実現党所属の地方議員が43名存在しています。 国政選挙は連敗続きで昨年の東京都知事選では七海ひろ子候補が選挙戦途中で「撤退」を表明したりして大枠では衰退に進んでいるように思えますが、実は今年になってから地方選挙へ積極的に候補者を出し当選者が多数出ているのです。
2021年 幸福実現党所属議員の地方選挙
[当]静岡県菊川市議選 須藤 有紀(定数17/2位)
[当]神奈川県寒川町議選 橋本 修一(定数18/7位)
[当]愛媛県西条市議選 市川 みどり(定数28/28位)
[当]茨城県北茨城市議選 柴田 きくえ(定数19/17位)
[落]岡山県赤磐市議選 大口 道夫(定数18/23位)
[当]広島県廿日市市議選 水野 善丈(定数28/19位)
[落]長崎県新上五島町議選 谷口 るみ子(定数16/17位)
[当]島根県松江市議選 村松 理恵(定数34/30位)
[当]新潟県糸魚川市議選 和泉 克彦(定数18/18位)
[当]島根県隠岐の島町議選 田中 一隆(定数16/13位)
[落]宮崎県国富町議選 橋詰 賀代子(定数13/14位)
このように、今年は8勝3敗と大きく勝ち越しています。 当選しそうな自治体を狙って候補者を振り分けるN国界隈と違って当選議員のプロフィールを見ると何かしらの街に根差した活動を以前からしている方が殆どなので地縁などの理由で投票してしまう方が多いのかもしれませんが、例え地元で素晴らしい活動をしていようと仲の良い友達であろうと、「幸福実現党」という時点でアウトです。 イメージしにくいかもしれませんが万が一、多数を占めると石垣市のように “カルト政党” が議会をハックしてしまう可能性が有ります。 「市町村議選なんて・・・」と軽んじていると大きな損失となって還ってきてしまうので、最寄りの選挙から、最寄りの選挙こそ是非関心を持っていただきたいと思います。
この記事のメインは書き終えてしまいましたが、市議選の全体像や激戦の市長選については有料部分で。 もし宜しければ御購読いただきたく・・・
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