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【レポート #32】衆議院議員選挙・長野県第5区レポート(2021 10.31)


 衆院選レポートの第一弾は、私が住んでいる長野5区。 宮下家の二代目が選ばれ続ける中、2度目の対戦となる立憲候補が4年間の間にチカラをつけてリベンジを狙います。 果たして野党共闘候補が追い風を掴めるのか、それとも与党候補が議席を守るのか、私の投票先と合わせて、レポートします。


◆概要

320px-衆議院小選挙区_長野県.svg

(Wikipediaより引用)

・長野県南部(伊那谷)を区域とした選挙区で、
 ◎飯田市
 ◎伊那市
 ◎駒ケ根市
 ◎上伊那郡
 ◎下伊那郡 の、3市6町13村が含まれる

・有権者数:280,123人(長野県1~5区中4番目の人数)


◆立候補者

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宮下 一郎 (63) 自民 前 6期目を目指す (比例重複)
曽我 逸郎 (65) 立憲 新 野党共闘候補 (比例重複)

宮下 一郎(みやした いちろう)候補

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 宮下候補は名古屋市出身で東京大学卒。 銀行員を経て父親の宮下創平衆院議員の秘書となり、2003年に父の地盤を引き継ぎ長野5区から立候補し初当選、今回6期目を目指します。 細田派に属し現在自民党の農林部会長、政務調査会長代理を務め、党の農林政策作成に携わっており9月の党総裁選では高市早苗氏を支持しました。

曽我 逸郎(そが いつろう)候補

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 曽我候補は長崎県対馬市出身で京都大学卒。 電通に入社し海外勤務や広告営業部長を務めるも2002年に退社し長野県上伊那郡中川村にⅠターンし農業を営み、2005年に中川村長選に立候補し初当選。 3期務めた後に国政転身を目指し2017年に長野5区から衆院選に無所属で立候補するも落選。 2019年に立憲民主党の衆議院長野第5区総支部長に就任し、今回野党共闘候補としてリベンジを狙います。


◆POINT① リニアが通る、長野5区

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(リニア新幹線 長野県駅予定地)

 静岡を中心に各地で揉めていて完成できるかどうかも怪しいコトで御馴染みのリニア新幹線ですが、長野県内では飯田市に新駅が建設予定となっています。「長野県駅」という名称の駅が飯田市に出来る時点で異様なのですが、その駅と前後のルート、つまり橋梁トンネルの殆どが長野5区内に建設されることになっています。

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 長野県駅の東側、山梨からルートが続く大鹿村では現在トンネル工事が進んでいますが、

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 中央アルプスの山間に有る小さな村では川の水質悪化や森林の破壊など、長期に渡る工事の影響が懸念されており、

 選挙期間中の10月27日には岐阜県中津川市のリニア新幹線用トンネル工事現場で発破後に崩落が発生し作業員2名が死傷する事故が起きており、リモートワークの普及などの仕事環境の変化や将来的な人口減もありリニア事業そのものに疑問が生じている中で5区選出国会議員の舵取りは注目されるところです。 信濃毎日新聞によると宮下候補は「工事によって生じる影響を科学的に分析し、自治体に理解してもらうことが時間はかかっても大切。国も責任を持って科学的に支援をするべきだ」と語り、曽我候補は「新型コロナで国民の暮らしや意識も変化している。国の融資を返済できるか、JRは採算を計算し直し、明らかにすべきだ」と述べています。

◆POINT② 野党共闘の成果が出るか?

 今回長野5区では初めて野党側が候補を一本化することに成功、一騎打ちの構図に持ち込むことができました。 しかもこの構図は選挙直前に慌てて作り上げたものではなく、かなり前から曽我候補でまとまっていたのは市民連合の成果と言えるでしょう。 ちなみに曽我候補は長野5区エリアの市民団体「伊那谷市民連合」の元代表です。

◆前回(2017年)の選挙結果
[当]宮下 一郎 (59) 自 民  前 91,542 票
[落]曽我 逸郎 (61) 無所属  新 48,588 票 ※共産、社民推薦
[落]中嶋 康介 (40) 希 望  新 43,425 票 ※民進党県連推薦
※投票率:65.11%(前回比プラス5.25ポイント)

 前回の選挙結果を見ると落選2候補の獲得票数を足すと92,013票となり宮下候補の91,542票を僅かながら上回るため野党候補を統一すれば勝てる、となるワケです。
 ただ、前回選挙の際に当時の希望の党に入った票を全てまるっと野党票としてカウントするのは(長野5区に限らず)そもそも疑問ですし、毎回の選挙でこの方程式が成立しているワケではないのですよね。

野党共闘候補が勝つための、意外と高いハードルと4月に曽我候補と会った時に私が抱いた印象、そして両候補の演説の様子に当落を分けたものの分析を有料部分に書いています。 もし宜しければ御購読いただきたく存じます。

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