選挙結果振り返り(2023 9.17投票)
基本的に毎週月曜日にお届けしている「選挙結果振り返り」ですが、取材レポートの執筆を優先したため一日遅れとなりました。 申し訳御座いません。
・・・と、いうワケで、まずは昨日深夜にレポートを書き上げた選挙から振り返りましょう。
◆【取材済】長野県・長野市議会議員選挙(定数36/51人)
前回から定数が3議席減る中、現職28人、新人23人立候補し、政党別では公明が5人、共産が6人、維新が2人立てた選挙は、現職25人、新人11人が当選し、政党別では共産と維新が1人ずつ落選です。 また、女性候補は9人当選しました。
選挙戦の模様など詳しくはコチラのレポートに書いてあります。 是非御購読いただきたく!!
続きまして、残りの選挙を振り返りましょう。 実は意外な政党が勢力を拡大しつつあるのです。
◎山形県・中山町議会議員選挙(定数10/11人)
現職9人、新人2人立候補し、政党別では共産と国民民主が1人ずつ立てている “定数プラス1” の選挙に落選したのは、共産候補でした。
共産がまたしてもやってしまいました。 “定数プラス1” の選挙で落選し異様に目立つという最悪の結果です。 この候補は補欠選挙で無投票当選した方で前回の本選でも今回と同じく定数プラス1で落選(=最下位)した方。そもそも強くない方、そしてそもそも共産がこの町では弱いというコトなのでしょう。 せっかく補選で手に入れた貴重な1議席を失ってしまいました。
一方、国民民主候補は前回、無所属で3位当選した候補を公認し今回も3位当選。 政党公認がプラスになったかどうかは分かりませんが少なくとも悪影響は無かったのでしょう。
なお、改選前の議会が全員男性の中、唯一の女性候補がトップ当選しました。 良きコトです。
◎福島県・浅川町議会議員選挙(定数10/11人)
前回から定数が2議席減った中、現職10人、新人1人が立候補し、政党別では共産が1人立てている、“定数プラス1” の選挙は、前回ブービー当選の現職が落選し、コチラの共産候補は当選しました。
前述の中山町議選とは真逆の結果が出ていて、前回9位だった共産候補は今回3位と躍進しています。 ただし、改選前に2人いた共産議員が1人引退し、後継を立てず1人に絞った結果で、共産票としては前回の2人合算票から3割ほど減らしており、諸手を挙げて喜べる結果では有りません。
それにしていも、新人1人が当選し “現職全員当選” という何の意味も無い結果は避けられたコトは幸いでした。 ただ、引き続き「全員男性」の議会ですが・・・
◎福島県・泉崎村議会議員選挙(定数10/13人)
現職7人、新人6人が立候補し、政党別では共産が1人立てた選挙は現職2人、新人1人が落選し定数の半分が入れ替わる結果となりました。 共産候補は当選し、女性候補2人も当選しました。
共産候補は前回3位で今回は7位。 獲得票も約35%減らしています。 当選しても落選しても、共産には厳しい結果が続きます。
◎千葉県・御宿町議会議員選挙(定数10/15人)
前回から定数が2議席減る中、現職6人、元職1人、新人8人が立候補し、政党別では共産が1人立てた選挙は現職1人新人4人が落選。 女性候補は2人中1人が落選しました。
共産候補は2015年まで4選以上した方のようですが前回次点で落選し、再選を目指しましましたが、見事当選。 定数が減る中で再選ラインが上がり、前回(195票)から100票は増やさないと厳しいという見方が有る中で “元職ブースト” がかかったか約150票積み増しし6位当選です。 コレは共産にとって吉報といえる結果でしょう。
◎東京都・八丈町長選挙
4選を目指す現職に元町議の女性候補と都民ファの推薦を受ける元町議の新人2人が挑む、12年ぶりの町長選は現職が圧勝し4選を果たしました。
今年4月の町議選で次点落選した女性の新人候補も、都民ファ推薦の新人候補も及ばず。 自民党公認で町議を2選し、2期目途中の2017年に都議選島部に都民ファ公認で出馬するも落選。 続いて同年の衆院選に希望の党から比例北関東ブロックに立候補し落選。 そこから6年の時を経て選挙の舞台に還ってきた都民ファ推薦候補は6年ぶりの落選となりました。
◎岐阜県・北方町議会議員選挙(定数10/12人)
現職9人、新人3人が立候補し、政党別では公明共産が1人ずつ立てた選挙は現職2人が落選。 女性候補は2人が当選しました。
前回10位でギリ当選だった共産候補は、落選。 獲得票も前回から約25%、初当選した前々回から約46%減らしています。 最下位当選の候補から約80票離されており、惨敗といって良いでしょう。
ちなみに、国民民主が推薦を出した候補1人は8位で当選しています。
◎兵庫県・猪名川町議会議員選挙(定数16/22人)
現職10人、元職1人、新人11人が立候補し、政党別では公明と維新が2人ずつ、立憲と共産と国民民主が1人ずつ立てた選挙は、現職1人、新人5人が落選。 女性候補は9人中8人が当選し議会の半数が女性となる中、唯一落選した女性候補は、共産でした(残りの政党公認候補は全員当選)。
共産候補は70歳の男性議員が引退し、66歳の女性候補を新たに立てて挑んだ選挙でしたが、私のリサーチ不足で先週お知らせできなかった事実が有りました。
前回当選した共産町議(今季限りで引退した議員とは別の人)が議会の廊下で、脳梗塞から復帰するもリハビリ中だった別の町議(今回出馬せず)に対し「言いたいコトあるんやったらハッキリ言え!」と暴言を吐くという事件が発生。 その共産町議は離党するも議員辞職しなかったため、事態を重く見た共産党は「とんでもない侮辱で人権侵害である」とし除籍処分を下しました。 その方も今回立候補しましたが次々点で落選。 皮肉なコトに次点が引退した共産候補でした。 よってこの町でも共産は議席を失ったのです。 この事件の影響に加え女性候補が多かったコトが敗因と思われます。
そして、前回最下位とブービー当選で共産候補より危ないと見られていた立憲と国民民主の候補は、立憲候補は前回から20票減らしブービー当選。 逆に国民民主候補は前回から66票増やし4ランクアップの11位当選となりました。
そうなんです、今週、国民民主が全国で公認・推薦した3候補が全て当選しており、何気に勢力を拡大しています。 中央政界ばかりに目が向くと玉木代表の自民へのすり寄りが「迷走」に見えてしまいますが、この結果を見ると、自民はイヤ、かといって維新もイヤという層が国民民主に投票する流れが出来つつあるのかもしれません。 今後の地方選挙は注目する必要が有ります。
ちなみに、コチラも先週気づかなかったのですが、4月の姫路市議選で参政党に似せた「参(まじわり)政党」という超紛らわしい政治団体から出馬し、ロゴもそっくり&イメージカラーもオレンジで選挙を戦い、見事に落選した方がこの町議選に出馬していましたが、19位で落選しました。 猪名川町民の賢明な判断に敬意を表します。
以上となります。
当選した皆様の御活躍をお祈り申し上げます。
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