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【自民に入れるな!】#4 「自民じゃなきゃできない!」という言葉のアホ臭さ

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 東京15区に自民公認で立候補している、大空幸星候補。 まだ25歳の若さながらNPO法人「あなたのいばしょ」の理事長で、複雑化する社会から取り残されて悩みや孤独を抱える人を支援する活動をしている立派な方ですが、ニュース情報系番組のパネリストとして出演した際の、あまりにズレまくったポジショントークから、ネット界隈では「ソーシャルグッドキラキラバ〇」とも呼ばれています。

 彼のNPO時代の活動内容を見ると自民というより野党の主張と重なる部分が多いため「何故自民から?」という声が一部からあがっていましたが、大空氏ことソーシャルグッドキラキラ〇カ(以下、SGKB)候補は上記記事で、

「野党と一緒に孤独対策をやってきても何もやってくれなかった。 僕はそこで野党に失望し、自民党じゃないとできないと思いました」

という旨で答えています。 こういうコト言って自民に入った人は過去にもいましたが、彼らは二つの点で勘違いをしています。


 まず、「自民じゃなきゃできない!」って言いますが、政権を担っているのは自民なのですから、やるのは当たり前であり、やらなきゃイケないコトでしかなく、「政権持ってんだからサッサとやれ!」で終わりです。
 SGKB氏は実際に自民がやってくれたという実感が有り、自民の施策に満足したようなので、この部分は仕方ないとして、そういう経験もない人が思い描いた世界を政治家として実現しようとした時は、今現在それが出来ていないから「自分が政治家になって・・・」と思い至ったワケで、それならばそれを実現できていない自民が悪いのだから、自民に入るなんて本末転倒っぷりも甚だしいのです。

 今現在実現できていない自民に入っても巨大組織に飲み込まれて、オシマイです。


 そしてもうひとつは、「 やりたいコトは政治家じゃなきゃ実現できないのか? 」という問題。

 例えばSGKB氏はNPO法人の理事長として組織を運営し困っている人に直接的に関わって来た人でしょうが、もし政治家になったらそれ “ダケ” をやるワケにはいかなくなります。「自民党所属の衆院議員」として、国の問題すべてに対して責任を担わなければなりません。 それはそれこそ、防衛だったり、憲法だったり、イロイロです。

 そういったものも全て背負った結果、本来やりたかったコトから遠ざかり最終的にはタダの「1議席」という “単位” で見られる存在に成り下がります。 だからSGKB氏こと大空氏は、本当に孤独対策を実現するコトが目的ならばNPO法人を大きくしていった方がよっぽど近道であり、それでも政治家を目指す大空氏ことSGKB氏は国会議員になるタメにNPO法人を “踏み台” にしたと言われちゃうワケです。 そーなるのも当然のコトであります。


 以前、東京15区補選に出て落選した乙武洋匡氏について書いた記事でも触れましたが、過去にも割と名が知れた人が取り組みたい問題のために自民党に入党した人は総じて「自民党」という巨大な組織の中で埋没し、「没個性化」していったじゃないですか。

 「ヤンキー先生」と呼ばれ有名になった義家弘介氏は17年の政治家生活を経て、今では立派な裏金議員ですし、

お子様が聴覚にハンディキャップを持つコトから手話の普及などを目標に政治家になった今井絵理子氏なんて、今や一挙手一投足に「フランスの報告書はまだですかー?」と言われる始末。

 ガンに苦しんだ経験から、大きな病気を抱えても働ける社会にしたいという想いが有った生稲晃子氏に至っては議員になる前の選挙戦で統一教会との教団施設に行ったコトが大きく取り上げられ、今後何をやってもそれを超えるインパクトは残せないでしょう。

 上記の議員と違い巨大の組織の中で生き抜いて、この度めでたく「子ども政策担当大臣」になられた三原じゅん子氏も、結局生き抜いた要因は「八紘一宇」「恥を知りなさい!」といった右派に振り切った発言が注目されたからで、元々取り組んでいたガン対策や不妊治療に対する政策が評価されたとは言い難い現象です。

 このように、政治家になっても最終的には「1議席」という単位を埋めるだけの存在になりかねないのです。


 以上のような議員は勿論野党にもいます。 しかしながら、ある程度の知名度を持って自民に入るような人は、エラそうなコト言っても最終的には埋没するか、知名度をステップに権力を得たいダケの強欲野郎かのどちらかである可能性が非常に高いです。 皆様、お気をつけください。


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