【選挙出まくり男】小西彦治とは何者か?(10)【東温市長選挙編】
先日の兵庫県知事選、と同時に行われた「兵庫県議補選 尼崎選挙区」に何故か立候補していた小西彦治氏。
常々「議員としての活動に限界を感じた」という旨の発言をして、一連の “首長選シリーズ” に出馬していた彦治氏が何故今さら議員選挙に出るのかと思っていたら、
なんのコトはない、斎藤元彦候補を応援するための “別動隊” として出てきたダケでした。 議員選挙は供託金没収ラインも低いので(※この選挙は、「有効投票総数(100%) ÷ 県議尼崎選挙区の定数7 ÷ 10 = 得票率1.48%以上」)立候補のハードルも低く、そして忘れがちだけど「元兵庫県議」で昨年の県議選尼崎選挙区から立候補していたのだから、出馬するのはさほど不自然ではないかもしれません。
ただ、尼崎市は稲村和美候補が市長を務めていた地盤で、そこにこのポスターを貼るコトが最大の目的だったのでしょう。
まぁ、しょーもないですわ。
(※兵庫県知事選についてはポスター写真を御提供いただいたビスタカーさんの記事に詳しく書かれています。 是非ご覧ください)
選挙中は、一部の彦治ウォッチャー(私含む)を除いて注目はされなかったのですが、
兵庫県内22市町が稲村候補支持を表明した相生市長が感情が高ぶった余り机をバンバン叩くという、パワハラで問題になっている斎藤候補ばりの
ムーブをかましてしまい話題になり、この市長の直近の選挙が、
彦治氏が立候補し記者会見やポスター貼りをするも、「支援者から『別の選挙に出てほしい』と言われた」などと言い当日に出馬をキャンセルするという前代未聞の珍事をやらかしたものだったため、選挙後に斎藤知事のフォロワーから、
という疑惑が上がり、直後に彦治ウォッチャー界隈から、
という的確なリプが飛び、その際に彦治氏について、
と新たな称号が与えられるという、微笑ましい光景が見られましたが、
(前置き長くなりました。 ここからが本題です)
兵庫県議補選の1か月前に、別の首長選に出馬していたのです。 それが、今回振り返る「愛媛県・東温市長選挙」です。
▼選挙概要
今回 “狙われた” 加藤章(かとう あきら)市長は76歳。 3期目を目指して立候補し、前回は無投票だったというコトで、彦治氏には格好の “獲物” となり、選挙と相成りました。
当然ながら彦治氏相手なら “勝ち確” なので現職は、このように手抜きシンプルな公報で戦い、
現職が圧勝するも、衆院選と同日の選挙で自ずと投票率が上がったコトが功を奏したか、彦治氏は14.76%の得票率で供託金没収ラインの10%をクリアし、供託金100万円が還ってくると同時に選挙費用を公費で負担してくれるコトになりました。
「四国初上陸」となった今回の選挙。 14.76%はそこまで高くない得票率で、衆院選と別日で投票率が下がればどうなっていたかな? と思ったりもしますが、そもそも彦治氏は「衆院選と同日」であるコトを見越して出馬したのでしょう。
▼ポスターと選挙公報をチェックする
コチラが東温市長選のポスター。 ・・・もう言うのも飽きましたが、いつもの使いまわしです。
私が「ゴチャゴチャしている左側」と呼んでいる左側に書かれた「お約束」という部分も全く同じ。 以前彦治氏は自身のtwitter-Xで使いまわしを否定していましたが、コレを使いまわしと言わずして何を使いまわしと言うのかと。
市長選Ver.のポスターはタイトルが【市民のみなさまとの、お約束。】で、1行目の退職金が「約2000万円」、中央のバトンの言葉が「市民の手で。」となります。
それが町長選Ver.になると、画像左のようにタイトルが【町民のみなさまとの、お約束】、退職金が「約1500万円」、バトンが「町民の手で。」になるのです。
ちなみに画像右は、一連の “首長選シリーズ” で唯一の村長選に出馬した際のもの。 タイトルや退職金が変わっているのはもちろん、文章も全体的に変わっています。 今思えばそれなりに作り込んでいましたね。
まぁ、従来のポスターの上から貼っただけの超簡易仕様でしたが。
使いまわし前回のポスターに対し、自治体毎にレイアウトが決まっている選挙公報は選挙毎に作り込んできます。 が、中身の政策が使いまわし、といっては失礼か、どこでも通用するような汎用性の高い政策を各地で掲げています。
と、気を遣った言い回しをしたものの、藤枝市長選の選挙公報と比べてみたトコロ、上段のキャッチコピーと公約の①~⑩が全く同じでした。 違うのは左側の言葉だけでした。 少しは中身変えようよ・・・
なお、公報に載っているQRコードは彦治氏が政策などを訴えるWebページに繋がるようですが、何か起きてしまった際に私は責任取れないので一部ボカシ処理させていただきました。 御了承下さい。
▼選挙費用の公費負担を算出してみる
東温市における選挙の公費負担については「公費負担の手引※PDF」というページに分かりやすく載っていました。 コチラから公費負担分をザックリですが算出してみます。
①選挙カー及び燃料代と運転手
彦治氏はこれまで出馬した東は福島から西は長崎まで、兵庫県からクルマを走らせて向かいます。 そのクルマを「選挙カー」として使用するためです。 初期はフツーの自家用車に乗っていましたが今年3月頃からマイクやスピーカーがついた、いわゆる「選挙カー」然としたクルマをちゃんと使っています。 この選挙だと、
最大で254,100円が彦治氏の選挙運動費用の公費負担として支払われる可能性が有ります。
②選挙ポスター
コチラは他の自治体でも大体同じ計算式でありまして、
最大363,968円が彦治氏の選挙運動費用の公費負担として支払われる可能性が有ります。
公費負担には「選挙ビラ」についても設定されていますが、この選挙で彦治氏がビラを配っているかどうかは不明なので(そもそもスタッフ含め2名で配れる数もたかがしれていますが)省略するとして、①、②合わせて最大、
が、得票率10%を超えたおかげで支払われる可能性が有り、加えて供託金100万円も還ってくるというコトになるのです。
なお、彦治氏の公費負担については、
今年4月21日に投開票が行われた埼玉県伊奈町長選に出馬し、得票率15.51%を獲得した彦治氏について後日、伊奈町議会の一般質問で取り上げられています。 首長選候補者の素性や選挙運動の内容、そして公費負担について議会で話に上がるというのは異例なコトです。 興味のある方は上記記事に議員と市側のやり取りを書き出していますのでご覧ください。
▼今後の彦治氏について考察する
私は当初、彦治氏は兵庫県知事選に出てくるのではないかと睨んでいました。
それは、立花孝志氏が知事選出馬を表明した際、「候補者を複数擁立する」と述べていたからで、兵庫県出身で現在も居住し県内で市議や県議の経験も有り、何より供託金を自ら出せる財力が有る彦治氏なら、この話に乗っても不思議ではないと思っていたからです。
しかし立花氏は単独での出馬となり、彦治氏も今週行なわれている、
和歌山県広川町長選の候補者説明会に参加したとの報が有ったので、知事選には絡まないのだろうと。 ところが前述の通り県議補選に出るという形で知事選に絡んだ彦治氏。立花氏同様、斎藤候補支持「のみ」を訴え、街頭演説では立花氏の選挙ポスターを持って喋っていたらしいので、コレで立花氏と彦治氏の “繋がり” が表出したコトになりました。
元々彦治氏を支える印刷会社の人物がN国党から選挙に出た経歴が有る方だという話が有り、彦治氏も立花氏を「リスペクトしている」と語っていましたが、これで(裏がどーなってるかは知りませんが)志は同じであると明らかになったワケです。 で、あるならば、
立花氏が今後、兵庫県内で地域政党を立ち上げ首長選に候補を擁立するという動きが起きた際、彦治氏はそこから出馬するのではないかと私は思っています。
いくら立花氏が今回兵庫県で(良くも悪くも)大ブレイクしたといっても、長年東京で政治活動をしてきた立花氏が現時点で兵庫県内の政治家との間で強い繋がりを持っているとは考えにくいですし、
立花氏自身が出馬する以外で真っ先に名前が挙がったのが “あの” ガーシー氏な時点で察しがつきます。 そんな状況を見るに彦治氏が立花氏の地域政党公認で兵庫県内の市長選に出てくる可能性は大いに有り得るのではないかと。
だからこそ、今週広川町長選に出てきたのは意外でありまして。 しかも 広川町長選は、現職が病気で亡くなられたコトに伴い行われるもので、当然相手候補は新人。 “首長選シリーズ” において新人候補同士の選挙となったケースは3回ありますが、いずれも得票率10%に届かず供託金没収の憂き目に遭っています。 しかも、相手候補は48歳と彦治氏より年下で、これまで「現職・多選・高齢」の候補が出ている選挙をターゲットにしてきた彦治氏にとって初めてのケースです。
この構図、得票率10%超えは結構厳しいと思うのですが、彦治氏なりに勝算が有るのか、今回から立候補する選挙の基準を変えたのか、それとも、相生市長選や藤枝市長選のように「支援者」や「恩人」に頼まれたのか・・・ 彦治氏の胸の内は知ったこっちゃない分からないですが、広川町長選がどういう結果になるのか、注目しています。
彦治氏の未来は、何処に!?
ただ、
もうさぁ、いいかげん、落ち着いたら?
※小西彦治氏についての記事はコチラのマガジンにまとめています。 ご興味のある方はご覧ください。