10月10日(土):脳内で猫と犬を飼っている
珍しく、土曜日出勤。
台風に伴う雨で、気圧もだだ下がりのため、天気痛がひどい。朝起きられず、ベッドで撃沈していた。それでもノロノロ這うように起き上がり、溜まった洗濯物を片付け、お弁当用にオムライスを作った。えらい。えらすぎたので出勤途中にコンビニで肉まんを買った。あったかい肉まんをポケットに突っ込んだらカイロみたいにポカポカして、駅まで幸せに過ごし、ホームでパクついた。1食め。
職場に着いたものの、人の代わりに出勤したみたいなところがあり、結局手が空いてしまう。アルバイトさんに頼もうと思っていた作業に手をつけてしまうなどした。あと、WEBサイトの改修をするとかで写真が必要だったので、いくつか撮影をし、わたしもフリー素材的に撮られたりした。撮影でつかったビールと小鉢料理を食べてよし、とお達しがでたのでパクついた。2食め。
撮影が終わるまでスマホをさわれなかったので、3時間ほど通知を見ることもできなかったのだけど、いろんな連絡がきていて、わわわと返した。友人の猫が、つい先日事故にあった。どうやらご飯をたべる力はあって、きょう手術だというメッセージがきていた。どうにも、動物の死みたいなものに、とんでもなく弱い。事故にあったと聞いた時にわたしはすごく落ち込んでしまっていたのだけど、背筋がよく、かわいいあの猫が、どうか元気に戻ってきそうだと思えると強い気持ちになった。無事であれと返信をして、お弁当(オムライス)を食べた、3食め。
猫を飼うと決めている、と人に言って回っているので、会うと「猫いつ飼うの?」と聞かれる。家がみつかればすぐにでも、と答えたあと、もう脳内では飼っているんですけど、と続けてびっくりされる。わたしは頭の中で猫と犬を飼い、遊ばせている。
頭の中で猫は白で、犬は黒い。二匹とも仲が良く穏やかで、猫はよく眠り、犬はよく食べる。彼らは自由に散歩に出るし、気ままに帰ってくる。二匹ともよく喋るが、撫でると黙る。頭の中で二匹と過ごしている。
フィリパ・ピアスというイギリス人作家の、『まぼろしの小さい犬』という岩波少年文庫から出ている単行本を友人のお子にあげたばかりなのだけど、犬と猫を脳内で飼うのは、この小説を模している。小説の中で主人公は、目を閉じると小さな犬に会え、その世界に没頭していくのだけど、脳内で動物を飼うという、思いつくようで思いつかなかったアイディアが素晴らしいな。感動とともに、模倣している。
だからなんだというわけでもなく、別に脳内お花畑な訳でもなく、単純に、癒しを内製化してわたしはかなり、心が楽になっている。でも、ただ、脳内で飼っているだけでもとても愛おしいのだけど、実家の犬を撫でたり、友人の家の猫に遊んでもらったりすると、頭の中だけじゃなくて、体の外で飼いたい欲がでる。
まず猫を飼い、そのあと犬を飼いたいと思いながら、仕事終わりにYouTubeで動物動画をみながらビールを飲んだ。4食め。のち、就寝。
最後まで読んでくださりありがとうございました。スキです。