24/25 FAカップ 4回戦 v Manchester United (A) 分析記事

試合結果は判定ミスによりに決まってしまったが、今後のことを考えれば大事なのは中盤と守備の人選。中盤はおそらく今回の2人がレギュラーになるが、CBのコンビは未だベストがわからず。最も"Chemistry"を発揮するのはどのペアなのか、監督は急いで答えを見つけないといけない。
以下、下記分析記事の日本語での要約。

ベストの2人組を決めるものと過去の真実を呼び起こしたLeicesterの「補強」

今季の後方での問題を思えば、非常によく守ったために敗退したというのは残酷で皮肉的だ。93分にBruno FernandesがFKを蹴った瞬間の静止画では、Leicesterの守備ラインはほぼ完璧で4人の相手選手をオフサイドにしていた。もしもより深く守っていれば、Maguireにチャレンジし延長戦へ持ち込む確率はぐっと上がっただろう。ただ監督は延長に値したというが、それには議論の余地がある。たしかにEverton戦からチームは改善したが、あの試合は普通ではなく一時的な不調だと示すことが彼らには必要だった。

守備面ではずっと良くなった。前半は組織立ったプレスでUnitedを危険なエリアに寄せ付けず、ボックスを守るときにはDFは良いポジションを取りゴールを防ぐという決意が感じられた。MFもボックスの周辺を支配することでマイナスのボールをよくカットした。ボール保持では大きな脅威ではなかったがUnitedより間違いなく優れ、De Cordova-Reidのゴールにつながる動きは創造的かつ効果的だった。

しかしこれらは60分までの話で、それ以降はUnitedがゲームを支配した。Leicesterは52分以降シュートを打てず、ほぼ相手陣へパスを入れられなかった印象だ。もし延長になっていても勝者はUnitedだっただろう。Amorim監督はGarnachoを入れてJustinを狙ったと公言したが、Leicesterはこれに対する答えを持ち合わせていなかった。Justinはおそらく指示されてかなり絞っていたことでGarnachoに大きなスペースを与えたが、何にせよCoulibalyを右に入れてJustinを左に回すことでフレッシュな選手で対抗することはできなかったのだろうか。また60分の間Unitedが自身の拙いプレーで自滅していたことも忘れてはならない。したがって良くはなったがTottenham戦のレベルには達しておらず、より一層の改善(と審判の判定についての幸運)が必要だ。

すべての星は過去の真実を呼び起こしたNdidiに向いている

試合がUnitedに傾いたのはNdidiが下がったタイミングであり、これは偶然かもしれないがおそらくそうではないだろう。2ヶ月の離脱後でパスや一対一に鈍さがあったが、それでも彼は中盤で存在感を放った。DFを守るのはLeicesterでの10年間のほとんどで担った役割であり、やり方をよく理解していた。監督は就任直後の中盤ペアをすぐに復活させたとともに、Ndidiをキャプテンにしている。怪我などなければ、SoumareとNdidiが監督の最も好むペアであることは間違いない。

1月の移籍市場での動きの無さから、van NistelrooyはNdidiの復帰を「補強」と表現した。試合後の「彼がボールを持っても持たなくてもどのようにプレーし、チームを引き上げたか見ただろう」という言葉に監督にとってのNdidiの重要性が表れている。「チームを導き、周りに要求し、コーチングし、話し、悪い状況を未然に防ぐ」ことで見せたリーダシップも称賛している。ポジションを譲るのはWinksだろう。彼のパス成功率はNdidiより高かったがそのようには感じられず、Unitedにボールを渡すことで相手に傾いた流れを取り戻すことができなかった。今の時点では、NdidiとSoumareがArsenal戦で先発しなければ驚きだ。Ndidiがスタメンの筆頭候補で彼がいなければ勝てないように感じられるのは、昔に戻ったかのようだ。

化学反応がセンターバックの2人を決める

Okoliがvan Nistelrooyの下で初めて先発したので、別の4組をCBで組ませたことになる。監督は一周したようだ。FaesとOkoliの2人がCBを組んだのはCooperの最後の試合以来だが、これはVestergaardの怪我のためでOkoliはミスの多さから何試合か前に先発から外されていた。今回もVestergaardの不在によるものだが、彼のEverton戦での炎上からOkoliが力強いパフォーマンスを見せたことで、ファンはOkoliの起用を望んでいる。van Nistelrooyでさえベストの組み合わせがわかっていないだろう。

最初はCoadyとVestergaard、次にCoadyとFaes、そしてFaesとVestergaardが続いたがどの組もクリーンシートを達成していない。以前相手に対して最良の組み合わせを選手の特徴から決めると監督は語っていてそれは妥当だが、コンビとして機能するかも考える必要がある。CBはおそらく他のどのポジションよりペアとしての相互理解が重要で、昨季の良いプレーの中でもFaesとVestergaardにそれは感じられなかった。Okoliはこの試合で守備の基礎をすべてこなし、他の全員が諦めた中で信じられないゴールラインでのクリアを見せたことでレギュラー争いに名乗りを上げた。Arsenal戦で監督が誰を選ぶか、そしてそこに選手間の化学反応が影響するかは興味深いし、クリーンシートにはそれが必要に思える。

El Khannoussのスタイルを邪魔しないバランスが必要だ

1人の選手を中心にチームを組むことは怪我の可能性を考えると賢明ではないように思えるが、LeicesterはEl Khannoussから最大限を引き出すためにあらゆることをする必要がありそうだ。彼はおそらく新しい国に慣れるとともに監督からの信頼を得たことで、コンスタントにチームのベストプレイヤーとなっている。彼のためにスペースを作る、彼のために走る、彼と連携する選手が必要だ。Leicesterの攻撃はたいていきらめきを欠くが、El Khannoussがボールを持つと活気を得る。AyewやDe Cordova-Reidは内側に入る傾向があるが、それが中央を混雑させEl Khannoussが魔法を編み出すのを邪魔することがある。彼にはサポートも必要だが、ボールを広げる先も必要で、そのバランスを見極めなければならない。

変化を起こすにはファンの団結が求められる

これはOld Traffordでの3回目の試合で、ファンは金曜に数時間かけてチームが認められるべきでない終了間際のゴールで負けるのを見ることとなった。それでもファンはクラブへの愛と忠誠心から笑って耐えるが、彼らはチケットに62ポンド(約11,700円)も払わされるべきではない。パンデミックの間クラブはファンのいない試合がいかに空虚かを知ったはずだが、彼らに法外な値段を突きつけるべきではない。Leicesterファンのボイコットにより割り当てられた3,100枚のチケットのうち1,800枚がUnitedに返された。これはSNSでいくらかの動きを呼び、総意はUnitedの値付けは酷く高いということだった。しかし他のクラブもチケット価格を釣り上げている。変化を起こすにはサポーターのクラブを跨いだ団結が必要だろう。

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