第1回「なぜ楽器屋に行くのか」
みなさんこんにちは。山の付く3人(=山の会)で、なにかドラムに関わることができないかなぁと話し合い、まずはネット対談から始めてみます。
1回目のテーマは「なぜ楽器屋に行くのか」
おふたりは、よく楽器屋で目撃されると聞きますが、なぜ頻繁に楽器屋に行かれるのでしょう? (山村)
探検…みたいな感じですかね?
行く度に何か新しい情報や発見や出会いが有ったり。ワクワクドキドキを求めて。(横山)
そうですね。実物を触ったり、スタッフさんと話をすると、ネットやカタログだけではわからない事も多いなとも思います。
生産数や流通量の少ない物は一瞬で完売したりする事もありますし、極力チェックしておきたいなと…。(山本)
最近ワクワクしたものってあります?(山村)
Vic FirthのModern jazz collectionとかですかね?あのシリーズはどれもなかなか良かったです。
あと、何となしに試奏してみたシンバルやスネアで「おやっ…」となる事はしばしば。少しでも興味をそそられた物はとりあえず触ってみるようにしています。スペック等からどれだけ想像してみても、結局実物触らないと分からないのですよね。(横山)
楽器やスティックの個体差もあるし、その時の自分自身や音楽性のモードも影響しますよね。第一印象と変わったりする事もたびたびあります。ぼくはSABIANのArtisan Eliteは何度か叩かせてもらいに行きました。新しいバランスだったのですぐ判断出来なくて。最終的にその楽器で目指した方向や意図が見えたので、1枚だけ買いました。(山本)
Vic FirthのModern Jazz Collectionは、前もって情報を見て期待しながら、きっと自分は2と5かなーと思いながら、店頭で実物を見て結局2と3を選んだり。店に行って実物があったときの喜びですね。もちろん、在庫に関してはお店の方の大変な努力もあるのですけれど。(山村)
在庫持ってくれてるのは本当にありがたいですね。急なトラブルで必要になったりする事もありますし。ぼくはスローンのシート部分忘れて出てきちゃって、買いに行った事が(笑)(山本)
今はネット通販があって、安い上に翌日届いたりもして。店に行って在庫がなかったりすると正直がっかりしちゃうときもある。でも、楽器屋さんに行くようになると、なんていうのかな、なんかもっと違うところで楽器や演奏を見るようになるっていうかね。それがわかると、途端に楽器屋とか店員さんががすごく不可欠な存在になるというか。(山村)
やはり、自分で足を運んで…というのは大事だと思うのですよ。もしお目当ての物が無かったとしても、逆にそれが今までノーマークだった物をチェックしてみるきっかけになったり、思わぬ掘り出し物を見つけたり。
情報収集だけなら家でもできますけど、実際に楽器屋さんに出向いてみて色々なヒントを得る事が僕自身はかなり多いですね。(横山)
なんだかどこまで話していいのかわからなくなってきました。(山本)
まぁ、なぜ楽器屋に行くか、ですよね。楽器屋さんでの面白いエピソードとかありますか?(山村)
では自分から。30年以上前になるけど「買わなくてもいいじゃない、叩いてご覧よ」っていう言葉をもらったことがあって。貧乏人な自分にとって、店っていうのは最終的には売買の場所だから、買わない人やひやかしは帰っとくれ!みたいにどっかで思ってるんだろうなと思ってたんですな。でも、叩かせてもらったら知らない世界があって、自分の視界がものすごく変わったんですよね。
楽器ってなんというかすごいもので、日用品とか生活消耗品じゃないんだよね。楽器屋が扱っているのは「楽器」という、ある意味職人の工具みたいなものでもあり、楽器職人が作った「作品」でもあるというか。(山村)
なるほど。楽器を単に物や道具として捉えるのではなく、というのは大切なポイントかもしれませんね。
試奏のサービスって、お店側の優しさだと思うのです。まずはとりあえず触って感じて知ってほしい、とか、安い買い物じゃないのだから大切な1枚1台を吟味して見つけてほしい、とか。
あと、お店の人と話をして仲良くしておくと良いですよね。
面白いエピソードといえば、試奏がきっかけでそのお店でセミナーする話に繋がった事とかも有りましたが(笑)(横山)
そういうやり取り出来ると、その楽器店の価値はものすごく高まりますね。試奏にもマナーや暗黙の了解はありますが、わからなければ聞けば教えてくれるし。
たまに気難しい人もいますが、基本的には同好の士なので、丁寧に聴けば丁寧に教えてくれるし、仲良くなれば裏事情みたいなのも教えてくれるし。
エンドーサーが他社製品試したり買ったりしてるのはたまに見かけますね(笑)(山本)
こらこら(笑)(横山)
お忍び系(笑)楽器屋の人って、毎日楽器見て、毎日いろんなドラマーを見てるから、名前が売れてるとか人気だけでなく、実際の実力も冷静に見てたりしますよね。それを外に出すかはともかくとして。(山村)
そうかもですね。そしてそれが出来ない人は頓珍漢なアドバイスくれたりするかも。聞いてませんし、言ってる事滅茶苦茶じゃないですか?みたいな。口が滑った。(山本)
楽器屋さん、怖い…と思ったら、山本君の方が怖かった…(笑)(横山)
キレッキレですなぁw(山村)
ところで、お二人は楽器屋さんに行かれた際にまずチェックする物とか事とかは有るのでしょうか?(横山)
店員さんの顔色かなぁ...(笑)(山村)
(笑)(横山)
まぁありきたりですが、やはり見たこと無いものはチェックしますよね。まぁ自分の場合、自分を呼んでいる楽器は無いかな〜みたいな、楽器が発しているオーラをチェックする、みたいなのはあります(笑)(山村)
呼ばれてる感、大事です!とりあえず、新しい物はザッと一通り見ますよね。お店に入ったらまず「何か面白い物入りました?」と聞くのが習慣です(笑)
あと、中古品はマメにチェックしたり。(横山)
横山さんと全く同じですわ…(笑)
お店が空いてるときに限りですが、初めて話をする店員さんには、好きなスナッピー聞いてそれは必ず買うみたいな事してた時期がありました。話が広がる切っ掛けになるし、おすすめ聞くよりはるかに勉強になります。(山本)
そうやってお金を使って試して行くってのは大事ですねぇ。
物欲的にお得さを追求すると、楽器を選ぶのが「選択」になりすぎるというか。たとえば自分が演奏して楽しい曲ってのは世界に1曲しか無いわけじゃないし、楽器もたくさん叩けば叩くほどわかることってあるよねぇ。
もちろん、たくさん知ってること、持っていることが偉いとか凄いとは直結しないけれど。曲も楽器も体験であって、自分の中に宿っていくものがあるなぁと。(山村)
本当にその通りです。大切なのはフレーズの引き出しの数やダイナミクスの幅だけじゃない。(山本)
やはり自分でお金を使って、たまには痛い思いもするぐらいじゃないと(笑)
知ってる、持ってる、だけではあまり感心しなかったりもしますが、それがちゃんと体験や経験として消化されていくと、アンサンブルの中での楽器や音色のチョイス、プレイの仕方に自然と反映されていき、その人らしさが確立されたり深みが増したり…とかですかね?(横山)
おふたりは、そういう意味では音楽でも楽器でもアンテナを張って、いつも良いものをインプットしてますよね。それも膨大に。(山村)
だと良いのですが…(横山)
古いものから新しいものまで…(意味深 (山村)
未熟者なので、日々勉強です…(山本)
僕も同じく… まぁ、でも、それなりの痛みは経験してきてますよ(笑)(横山)
確かに痛みは伴いますなぁ。時として...。
僕らはたまたま都内近郊にいるから、楽器屋とかドラム専門店がありますが。近くに楽器店がないという人達も多くいると思うのです。ま、個人的には都内にいながら、某豊橋の楽器店の方が顔出してるかも、なんて逆転現象があるときもありますが(笑)
なにか良いアイデアありますか?(無茶振り (山村)
3人で楽器屋さん訪問したいですね。わざわざしなくても山本君とは頻繁に遭遇しますが…(横山)
都内は専門店がたくさんあるので、多少交通費かけてもまとめて回るのは一つの手かと思います。
シンバル通販で買って失敗するより、新幹線往復の方が安いのでは…みたいな。(山本)
それは確かに。まとめて回る事でそれぞれのお店の特徴を感じたり、同じ楽器の色々な個体をチェックできたり。
ネット上の情報を眺めているだけでは分からない事が見えてくるのではないかと。(横山)
横山君とはカレー屋で遭遇するほうが多いですねぇ(笑)なるほど、やはり費用をかけても楽器屋を回ることに意味はあるということですね。それをわかって行動できるようになることも、ひとつの修行なのかなぁ。(山村)
真剣にやれよ!仕事じゃねえんだぞ!ってのを思い出しました。
もちろん、演奏に対価を払ってくれるクライアントやお客さんのためにも、仕事では全力を尽くすべきですが。常に全力でやるってことか(笑)(山本)
わははは、それは名言ですな(笑)(山村)
確かに近場に楽器屋さんが無かったり、欲しい物を取り扱っていない場合は仕方ないのかもしれませんが、それでも、通販での買い物はある程度楽器店巡りを重ねたりして、現物の感じをイメージできるようになってからの方が良い気はしますね。(横山)
以前はドラム教室の生徒さん集めて都内の楽器屋回ったこともありましたが、この3人で楽器店を回るツアーなんてのをやってもおもしろそうですね。そういうときの楽器との出会いって、これまた格別だったりするんですよね。(山村)
続きは楽器屋で!(笑)(山本)
某楽器店でふたりを待ち伏せする人が出てきたりして(笑)(山村)
えー、どこだろう…(笑)
とりあえず、次回は3人でどこか楽器屋さんに行ってみましょう。お二人が店内でどんな動きをするのか観察してみます。(横山)
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