【インタビュー vol.2】“妄想“をポジティブワードに | 妄想力向上トレーナー相内洋輔に訊く
こんにちは。
前回の「妄想の力で世界を元気に!!」に引き続き、モウトレの講師をされている妄想向上トレーナー相内洋輔さんに、モウトレで"妄想"を掲げている理由についてのインタビュー記事です。
“妄想“をポジティブワードに
ー 妄想アイデアトレーニングとありますが、なぜ「妄想」を掲げているのですか?
妄想って、あんまり印象が良くない言葉かもしれませんね。叶いもしない願いを繰り広げ、現実逃避に没頭するような、なよなよとした後ろ向きのイメージを持たれている方も多いでしょう。
私はGoogleアラートに「イノベーション」「ワークショップ」「妄想」と3つのキーワードを登録し、それぞれのワードが含まれた新着記事を受け取っていますが、「妄想」というアラートからは、グラビアアイドルの情報や、ゴシップ記事ばかりが日々流れてきます(苦笑)
ですが、たとえば佐宗邦威(さそう くにたけ)さんが書かれた『模倣と創造 13歳からのクリエイティブの教科書』では、妄想はクリエイティブには欠かせないものだと言い切っていて、私も完全に同意です。
どうしてかというと、妄想というのは「あんなこといいな、できたらいいな」と未来に思いを馳せる、自由で健全な営みだと思っているからです。
ただ残念なことに、日本では妄想=ダメなこと、無意味なこと という認識が強すぎますよね。
妄という漢字を引くと、でたらめ、みだりにと言った意味から始まり、女に心を奪われ心を失っている状態、とまで書かれていたりします。禅語の莫妄想(まくもうぞう)という言葉などは、文字通り「妄想をすることなかれ」という意味です。
確かに邪念や空想、迷信に富んだ不健全な妄想は、遠ざけねばなりません。
しかし、日本人はこれらの「邪(よこしま)で歪な妄想」と、「理想の未来を思う健全な妄想」を、ちゃんと切り分けて扱うべきだったのです。
この切り分けができず、「妄想はダメだ」「無価値」だと言い続けてきてしまったからこそ、日本はいま、イノベーションというテーマに対して停滞感を抱えているのではないかと思います。
空想、夢想、幻想、妄想と、様々な言葉がありますが、健全な思考でよりよい未来を思い描くことを想起できる日本語が存在していないことは、日本全体にとって大きな損失です。
出村光世さんが書かれた『妄想と具現 未来事業を導くオープンイノベーション術』には、
という一節が書かれているのですが、今の日本に求められているのは、まさにこのカジュアルな妄想力です。
なぜなら、世界の常識を変えるようなイノベーションが創造されるための最初の一歩は、「もっと世界がこうなったらいいな」と妄想をすることにあるからです。
だから我々は、妄想という言葉をポジティブワードとして広めたいですし、日本人の妄想力向上に貢献したいと思っています。
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(次の記事では、「妄想力を向上させるために必要なこと」について相内氏にインタビューしていきます。)
◆ 妄想アイデアトレーニング: 『モウトレ』
モウトレとは?
全ての前提条件や思考の壁を取り払い、自由な発想をする「妄想」を活用したワークショップ型のトレーニングプログラムのこと。「これを発言したら、バカにされるかもしれない」「自分にとって不利益になる発言は避けたい」という意識を取り除き、心理的安全性の高い環境で本質的なアイデア出しを実現します。
心理的安全性とは、組織の中で自分の考えや気持ちを誰に対してでも安心して発言できる状態です。
アイデアを否定されることがないので、安心してアイデア発想のトレーニングができますよ!
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