「人口減は問題ではない」改訂版

と馬鹿げたことを言う人たちが絶えない。真面目に考えてほしい。

現在は国土の狭い日本で人口が多すぎる、だから減るのは大いに結構だと言う。その人達は人口減少が自然に止まると考えているのだろうか? 止まらなければ最後はゼロである、つまり消滅。

花には雄花と雌花、あるいは雄蕊と雌蕊があり受粉して実ができて次の世代へと繋がる。鳥たちも、動物達もオスとメスが交尾して次の世代を作る。

人間も同じなのだ。男と女が結婚して夫婦の営みをして子供が出来て次の世代につながっていく。

人間はいつから自然の営みを不自然にコントロールするようになり、社会のことを考えなくなり、自己中心の考えを持つようになってしまったのだろうか? やりたいことをやって一生を終われば良い。家族などに拘束されるのは御免である・・・。

街角で見かける可愛い赤ちゃん達。自分たちもそんな赤ちゃんが欲しいと思わないのだろうか?

現実には、

1.人口減少に歯止めがかからなければ将来は消滅する。
2.人口減少の過程で世代別人口構成に歪みが生じ、今のままでは高齢者ばかりの国になってしまう。

江戸時代の日本の人口は約3400万人と少なかった、しかし若者も子供もいて人口は維持されていた。

私たちが考えなければいけないのは:
ーどうしたら減少に歯止めをかけることが出来るだろうか?
ー労働者が減り、人口が都市だけになったときに田畑は荒れ野と化してしまう。食料をどうやってするのだろうか?
ー労働人口が減ったときに電力を維持できるか?発電所の日常の運営はコンピュータ化されて少人数で行われている。しかし高圧送電網、市街地の電線の管理、変電所・発電所のメンテナンスなどの維持を含めた電力の維持に要員が確保出来るだろうか?
ー電力が確保できなくなると、コンピュータ・通信がすべて動かなくなり銀行間、企業間の経済取引が困難になる。交通機関は全て停止、家庭内の電化製品も単なる邪魔者になってしまう。

社会の維持を全てA Iとロボットに依存することで社会は成り立つのだろうか?

社会の機能がバランスとれた形で縮小できれば良いが、バランスが崩れれば社会はカオスとなるだろう。だから少子化、人口減少は真剣に考えなければならない問題なのだ。

人生は“やりたいことを楽しむ”と同時に“社会に必要な仕事を分担する”の二つの考えが必要であり、ユーチューバーになりたい子供が多いようでは心配が消えない。