インドの総選挙
インドの総選挙結果は現代の政治を反映している。与党は勝利を収めたが過半数は取れなかった。世界では英国が保守党と労働党、米国が民主党と共和党という二大政党政治を維持しているが世界の多くの国では過半数を取れる政党がなく連立内閣となるケースが増えている。今問題となっているイスラエルもそうである。
民衆が自由を叫び、多面的な視点から政治的要求を出すようになりつつある。そこには宗教の視点あり、自然保護の視点あり、難民政策の視点あり、いろいろである。本来政権を取る政党は政治のあらゆる分野に政策を持たねばならないが、烏合の少数政党は特定の視点だけで進んでいる。それでも時には政権を脅かすだけの得票を得るようになっている。
一党独裁であるロシアや中国は極めて危険であると考えるが、多数の小政党に分裂していく国も然りである。日本においては自民党が過半数をとっているが、小さな野党が増えており結果的に自民党独裁となっている。理想二大政党政治であり、政権を担うことを考えると経済、防衛など政治全般にわたる見識のある政党の存在が必要である。
世界の中に米ソという2大国が存在した時代は米ソの冷戦時代と言われた。それが崩れ平和が来るかに見えたが、世界もまた戦国時代となり秩序が保てなくなっている。
今回のインド選挙は人類の暗い未来を予測しているように見えてならない。