日本卓球女子

平野美宇、伊藤美誠、早田ひなの何人の成長を見ていると“成長の極意”を見せられているようだ。

三人は年齢が同じ。小さい時から大きな大会に出て頑張ってきた。三人の順位は入れ替わりながら成長してきた。一番奥手だった早田が今回のパリオリンピック選考では大差をつけての一位。二番目の枠を巡って平野と伊藤は競り合ったが最後は平野がこの枠を勝ち取った。

伊藤の不調には中国の卓球会も心配している様子だったが、幼少の時から戦い続けてきた伊藤にとっては既に盛りを過ぎているのかもしれない。それは体力というよりは精神であり体調だろう。

伊藤は2枠目が消えた後、“引退か継続か”の言葉も口にしたらしい。そんな伊藤を平野は“どんな結果であれ素晴らしい選手に違いはない”とその気持ちを察していた。

今回トップの早田は長いこと平野・伊藤の後塵を拝してきたがやっとトップになれた。今回2枠目を獲得した平野は前回伊藤に負けていた。三人が長いこと混戦で順位を入れ替えながら日本の卓球女子を引っ張ってきた。

そんな三人を破る若手が出てきていることが更に驚きである。三人が引っ張ったおかげで女子卓球界はレベルが上がったのだろう。競争が選手を成長させる手本のような三人だ。三人の成長記録をドキュメンタリーに仕上げたら素晴らしいスポーツ映像になりそうだ。