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結婚式狂想曲〜カ・エ・リ・タ・イのサイン編〜

2024.01.01

入籍。
朝起きて、「あけおめー」を交わしつつのんびり支度をし、午前中には夜間受付の役所に婚姻届を出す。天赦日と一粒万倍日が重なっていたこともあってか、なかなかに混んでいる。

並んでいる中に男女男の3人組が居たのだが、最後までどこがカップルなのかわからなかった。実はここに居ない第四者が結婚相手なのかもしれない。けど、いずれにせよ正月から友人のために朝から並ぶの偉い。

友人に報告LINE送ったら大地震が起きて不謹慎みたいになってしまったけれど、みんなお祝いしてくれて優しい。


1月のどこかの日曜日

式場を見に行く。
そもそも12月にゼクシィを買って入念に下見をした。ゼクシィはあの分厚さでプレゼントも付いて300円少々という安さなことにまず驚いた。もはやカップル向けジャンプである。(ボンボン派、マガジン派は手に持った石を置いてください。)

色々なチャペルを見まくってチャペル検定5級にギリ落ちるくらいの感覚をお伝えすると、結局チャペルってのはよくわからない。

そんなだから5級も落ちるんだぞ

という誹りもあるでしょう。
でもね、写真ってのはわからないんだ。写真は盛れる時代である。消しゴムマジックだって使えるし、レンズを替えれば広く見せることだって出来ちゃう。

私は出来るはやぶさなので、プロポーズのために旅先のチャペルを貸し切った(パワーワード)のだが、上記のようなことで消沈したことがある。それでもプロポーズは成功したので結果的には悪くはなかったんだけど、チャペルと浴衣とゲレンデウェアは3〜4割減で考える必要がある。これは試験に出る。


そんなこんなで選ばれたのは都内の式場Xで、予約をして話を聞いてみようってしたのがこの日。

同じような魂胆のカップルが次々に説明会場に押し込められ、プランナーさんとにこやかに談笑している。幸せの濃縮還元会場である。
後から聞いたところによると、コロナ明けで結婚式を挙げられなかった人たちも戻ってきて、今から挙げたい人も重なって大賑わいのようなのだ。もはやアゲ♂アゲ♂EVERY⭐︎騎士(これスマホで打つの恥ずかしいね)である。

我々夫婦は共にこういうアゲ♂アゲ♂空気をもろに喰らうと圧倒されて具合が悪くなるタイプの生き物であった。
プランナーさんが来る待ち時間はとても長い時間に感じられていたその時。顔を見合わせて無言で5回、口を動かす妻。

カ・エ・リ・タ・イ

のサインである。もうギブみたいだ。

実は前科があり、予約して結婚指輪を買いに行った際も同じサインが発令され、お暇した過去があるのだ。(あの時は結局30分くらい待たされたのでよく我慢した方だと思う。受付には「用事が出来てしまったので失礼します」とちゃんとお伝えしたので許してほしい)

式場に戻る。
もう帰ろうかと思った時にプランナー(以下P)さんが来てくれたので助かった。凄く雰囲気が良くて落ち着いた人で、お互い言葉に出さなかったが「あ、この人がやってくれるなら式挙げよう」と思ったのである。サイン撤回の瞬間である。

ちなみに、我々に式を挙げたいニーズはなかった。何を言ってるんだと思われるかもしれない。私もそう思うもの。

ゼクシィを見ながら何となく式場まで来てしまったのだが、会場の雰囲気に気圧されてようやくわかったのは、

自分たちが式を挙げたい < 壁 < 親のために挙げなければならない

という思考であり、言葉にしてこなかったのだが、2人は完全に見解が一致していたことが、ここに来て露呈しまったのであった。逆にすごいね。

なのでPさんが『どんな式にしたいですかー?』『イメージとかありますかー?』と言われても2人は「はて?」みたいな顔をしていたので、Pさん泣かせだったことだろう。「こんな式にしたくてー!」「こんな風にしたくてー!」とか皆無である。
強いて言うなら「親が不満を感じない感じに見繕ってもろて」である。減点方式、リスクマネジメントの意趣を凝らす方向である。

こんな消極的夫婦だが、会場は本当に素敵で素晴らしかった。全体に落ち着いているし、チャラチャラしてないオシャレさがある。

式場X、キミに決めた!

…と思ったんだけれども。
さっきも書いたように空前絶後の結婚式ブームである。なんと予約カレンダーは来年までいっぱい…一番近くて2〜3ヶ月後の平日か、来年の2〜3月という究極の2択である。

特にこの式場Xは小規模な式場で、1日4組のみの挙式しかやってない。代わりに、同じ時間帯に他の式をやっていない。つまり、その時間は式を挙げる人たちで貸し切りなのである。ココもポイント高いよね。

にしても困った。
一応希望の日時を伝えてみる。まぁ希望なんてあるようでないんだけど、暑すぎず、寒すぎずの10〜11月。出来たら週末。朝早くと夜遅くは嫌だ…あれ、意外と希望あるじゃないの。

そしてなんと、奇跡的にキャンセルが出て空いていたのです。

そんなことある?
実は全部空いていたとか?
孔明の罠か?

などと色々勘繰ったのですが、勘繰ったところでどうにもならないので、はやぶさは考えるのをやめたのでした。


つづく



【あとがき】
全然参考にならない結婚式話第一弾でした。意外と長くなりそうなので多分続きます。
ちなみに今、沖縄にいます。朝から工事音が凄いなぁと思ったらセミが鳴いているらしいです。季節感バグりますね。

ミンミンとか可愛いもんよ

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はやぶさ
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