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戸澤采紀ヴァイオリンリサイタル

昨日は戸澤采紀さんのヴァイオリンリサイタルへ行きました。
伏見駅の電気文化会館です。

戸澤采紀さんは何年か前の日本音楽コンクールのヴァイオリン部門の優勝者で、このときのシベリウスのヴァイオリン協奏曲の演奏はYouTubeで聴いたことがありますが、すばらしい演奏です。

名古屋でのリサイタルは初めてだそうです。
3年前に宗次ホールで弦楽四重奏での演奏を聴いたことがありました。このnoteを始める前だったので、このnoteには残っていませんでした。

曲目はフォーレ1番、シューマン2番という大好きな曲があり、これは聴きたいと思いました。

ピアニストが江崎萌子さんです。
初めて聴きます。楽しみです。

◼️フォーレ/ヴァイオリンソナタ第1番

30歳ぐらいの作品で青春っていう感じの曲です。
ちなみに第2番は70歳ぐらいのときの曲で、年齢の渋味が加わって深みが増して難解になりますが、2曲とも大好きです。

この曲、ピアノの前奏から始まるのですが、
江崎さんのピアノがすばらしいですね。
ヴァイオリンが主役の曲ですが、ピアノの伴奏、ピアノとのやりとりが心地よく展開する曲なので、ピアノの役割が非常に大きいと思います。

戸澤さんのヴァイオリンもすばらしく、
さすが日本音楽コンクール優勝者の音、表現ですね。

個人的に好きなのが第4楽章で、第1楽章の答えが第4楽章で対になっていますよね。
ピアノとヴァイオリンが会話がすばらしいですね。
感動も最高潮になります。

素敵なフォーレのヴァイオリンソナタ第1番でした。

◼️チャイコフスキー/懐かしい土地の思い出

この曲、部分的には聴いたことがありますが、
フルで聴いたのは初めてかもしれません。

第1楽章の瞑想曲はいい曲ですよね。
チャイコフスキーの緩徐楽章ってヴァイオリン協奏曲の第2楽章のように甘くて哀しみのある楽章を想像しちゃいますが、この曲は透明感がある美しさがあります。すばらしいです。

◼️シューマン/ヴァイオリンソナタ第2番

三大ヴァイオリンソナタというと、
一般的にはフランク、ベートーヴェンのクロイツェルソナタ、ブラームスの雨の歌になると思いますが、これらを超えると言ってもいいぐらいシューマンのヴァイオリンソナタ第2番は大曲だと思います。

第1楽章から第4楽章まであってそれぞれがベクトルが異なるけど、1つの曲としてまとまっています。
さらに言うとヴァイオリンソナタ第1番の続きと言ってもいいぐらい第1番の最終楽章からつながっている感じします。

演奏者はかなり大変な曲じゃないかと思っています。

30年前に名古屋にクレーメル&アルゲリッチが来たときにこの曲をメインに演奏したのを聴きに行きました。当時はそんなに演奏されなかった曲です。
最近はこの曲を演奏する人が多くなり、人気も出てきました。

第2楽章の最後の部分のコラールがメンデルスゾーンのピアノ三重奏曲第2番の流用だと思いますが、
そこから第3楽章の祈りの音楽になるところがすこぶる好きです。
そして両端楽章の情熱がいいですね。

2人の演奏、すばらしかったです。

◼️アンコール

濃いプログラムでヘロヘロになりました。
と言いながら
FAEソナタでブラームスが作曲したスケルツォをアンコールで演奏されました。

アンコールでもFAEソナタという濃いプログラムを入れてくださってすばらしいコンサートになりました。

今回が名古屋で初のリサイタルということでしたが、2回目3回目あるといいですね。


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