かみしばい
『診・あかずきんちゃん』
「あれ?おばあさんの様子がいつもと違う・・ 病気でこんなになってしまったかな?」
そこであかずきんは、おばあさんにおもいきって尋ねてみることにしました
「おばあさんの耳はずいぶんと大きいのね」
「そうとも、お前の言うことがよく聞こえるようにね」
「そうなの?でも聴力は耳の大きさはほぼ無関係よ
集音の役目は少しは果たすけど、聴力っていうのは鼓膜の振動の『気導聴力』と側頭骨への振動の『骨導聴力』の2つで構成されてるの
聞こえづらくなってきたのなら、それはおばあさんなら原因としては加齢が考えられるけど・・ 耳垢は定期的に取ってるの?」
「え? ・・いや、そんなに頻繁には・・」
「ダメよ。異物の混入も考えられるからきっちり取らないと
1度『オージオグラ厶』で検査してもらったらいいかも・・
あれ?目が赤いわね」
「それは、可愛いお前をよく見るため・・」
「充血かなぁ・・ いつからそんなに赤いの?」
「いや、あの昔からだけど・・」
「うーん・・ 一定期間潜伏して発症となると細菌性結膜炎
突然なら結膜下出血かも・・。 こまめに遠くを見たり、目の周りを優しくマッサージした方がいいわ」
「あ、はい・・・。」
「ん?おばあさんの口そんなに臭かったかしら?」
「そうさ~!この大きな口はなぁ、お前を食べるた・・・え?くさい?」
「うん。最近唾液の量が少なく感じてない?水分は摂らなきゃダメよ
よく噛んで食べてる?」
「ええっと・・ 丸呑みを最近・・」
「ダメじゃない、丸呑みなんて。咀嚼の回数を増やして唾液の分泌を促すのよ 虫歯、歯周病も原因にはあるけど、内臓、特に消化器系の病気もあるから検査してみるのもいいわ 病気って聞いてきたけどこんなに抱えてる可能性があるなんて・・ そうだ!お医者さんを呼んでくるわね 善は急げだわ」
「あっ、待ちなさい ・・・行ってしまった なんかタイミング逃したな
今日は帰るか 」
そこへ猟師がやってきて
「あっ!オオカミ! ん?そのおなかのふくらみは・・
さては、おばあさんを・・。」
「がははは そのとおりだ さて、逃げるぞ さらば〜」
オオカミは窓から逃げようとしました
「まて!」
猟師は持っていた愛用の銃 セーフティガードもないむき出しのトリガー(引き金) 直径2センチほどの機関部に5発のライフル弾を収める弾倉に麻酔弾をすばやく装填 フェザータッチの引き金には軽く触れるだけで発砲できる状態で待つ
決まった・・。
しばし自己陶酔の猟師
オレってかっこよ・・・。
ドン!
弾はオオカミのでん部(お尻だよ)に“サクッっ”と
倒れるオオカミ“ポテっと”
そしてイビキ・・ZZZ
「よし。眠ってる間におばあさんを救出だ」
大きなはさみでオオカミのおなかをジョキジョキ
飛び出すおばあさん 3Dだ
「まぁまぁ、なんてひどい目にあったもんだよ なんかくさいし。」
よっぽどくさいかオオカミよ
そしてオオカミのおなかに石をたくさん詰め込んで針と糸で縫い合わせました まつり縫いで軽く。
そしておばあさんは来るのが遅いあかずきんを心配して迎えに出かけました
そこへすれ違いでやってきたあかずきんとお医者さん
さっそく診断です
「先生、おばあさんはどんな病気で?」
「うーむ・・これは、体に石がかなりたまっておりますな
胆石か結石か・・ 要検査じゃな」
曲『まつり縫い カーニバル縫い』 おばあさんfeat.ウルフさん