【中編】おっさんバイク乗りの完全主観による、バイクでの首都高の走りかた


 はいどうも。

 前回は首都高そのものの解説に終始してしまったので、今回の記事ではもう少し具体的な注意点について解説したいと思うよ。

 さらに、有名な路線についても個別に解説する。具体的にはC1内回り/外回り、湾岸線、横羽線について解説するよ。それぞれについて細かく解説するとそれだけで1つ記事が書けちゃうので、非常にざっくりとだけ触れるよ。

バイクで首都高を走る上での注意点

 まず一般論として、高速等を走る上での注意点については、いちいち触れないよ。前方・側方・後方全てに注意を払いつつ、さらに前方の車の流れや突発的状況、路面状況などに注意するのは同じことだね。
 唯一少し違う点があるとすれば、トンネルが非常に多いので、ナビの電波が入りにくいことがあるかもしれない。そうなると、JCTでどちらにいけばいいのか迷ってしまうことがあるかも知れない。そういうときの対処法は「あきらめてどっちかに行くこと」だよ。ナビを眺めて前方への注意が疎かになるなどして、事故のもとだかからね。諦めてどっちかに行って、手近な出口で降りてUターンするのが一番安全だよ。環状線ならそのまま一周しちゃえば元に戻ってこれるしね。渋滞がなければ、ゆっくり走っても15~20分くらいで一周できるよ。

 それ以外にいくつか首都高固有の問題があるので、それをまとめるよ。

①路面のつなぎ目が非常に多い

 これはちょっと走れば分かることだけど、首都高は大半が高架になっているため、路面につなぎ目があるんだけど、これがとても多い。
 そしてこのつなぎ目が、非常に滑りやすい。おまけに、わずかに段差になっているよ。ゴトンゴトンと揺れるよね。
そのため、カーブの最中など遠心力がかかっている状態でつなぎ目を越えると、車体がわずかに左右にブレるのを感じると思う。晴れていたって危険な箇所なので、雨などで路面が濡れているときはものすごく危ない。

 この動画は、明らかにハイエースがスピードを出しすぎなのが原因だけど、よく見るとつなぎ目をきっかけにして後輪がスリップしたのがわかると思う。
 つなぎ目の素材や幅などは改善されてきているらしいけど、それにしたって危ない事には違いないので、十分に注意しよう。

②ジャンクションや出入口が多いため、交通の流れが唐突に変わる

 いわゆる普通の高速道路(東名高速や中央自動車道など)にくらべると、首都高はジャンクションや出入口の間隔がものすごく短い。C1と呼ばれる首都高速都心環状線やその放射部では特に顕著だ。そのため、ジャンクションで合流したらいきなり大渋滞していたり、逆に、合流した先が物凄い速度で流れていて加速に苦労したりする。
 出口で降りるために車線変更する車、それを避けるために逆に車線変更する車、出口で降りようとして「あっ間違えたわ~w」と戻ってくるタコ、本線上を走行している車に気付かず合流してくるアホなどが入り乱れ、ぐちゃぐちゃになることもしばしば。さらに出口によっては、降りた先の一般道の渋滞や信号待ちの行列が高速上にまで伸びることもあってとても危険だよ。


 ツーリング等のために走るなら夜が多いと思うけど、夜は渋滞が少ないかわりに前方の状況に気付きにくいので、突発的な状況への対応が遅れやすい。事故りたてホヤホヤで身動きが取れなくなっている自動車の列に突っ込んだりすることがないよう、常に前方に注意しよう。
 さらに、いわゆるゴールデンタイムと呼ばれる時間帯(金曜・土曜の2:00~4:00ごろ)を走行する場合は、ローリング族が走り回っていることにも注意しよう。前方はもちろん後方にも注意を払い、ジャンクションではとんでもない速度で横から合流してくる奴がいないか注意が必要だよ。

③走行している車両の速度域がバラバラ

 首都高を走行している車両はたくさんあるけど、みんな車種はもちろん、目的や立場が違う。荷物を満載のトラックもいれば、さっさと帰りたい空車のタクシーもいるし、激務で気が狂っている商用車なんかもいる。でも仕事で首都高を走っている人に共通するのは「首都高に慣れている」という点。そのため、分岐や合流などでは相当の余裕をもって運転をしている人が多い。でも基本的にはかなりかっ飛ばしている。雰囲気組より速いタクシーやプロサク(プロボックス、サクシード。商用バンの定番車種)は少なくない。筆者も横羽を走っている時に、推定140キロは出てるタクシーに追い抜かれたことがあるよ。
 ところが、普段から走りなれてない観光ドライバーやサンデードライバーは、速度はやたら遅くて流れに乗らないくせに、後方確認もせずに突然車線変更をしたり、前方で車線減少していることに気付かず直前になってから慌てて割り込んできたりする。
 そういうものが入り混じった混沌とした状況がしばしば生じるので、漫然と速度を出して走るのは危険だよ。

④強風

 首都高には、海や川の周辺を走っている部分も多い。たとえば、芝浦と有明をつなぐレインボーブリッジの区間や、向島線やC2のように荒川の上空を走る部分なんかがそうだね。小松川線の平井大橋なんかもそうだ。
 こういうところは、当たり前だけど風が強い。特にレインボーブリッジから有明JCTの間の区間は、軽いバイクだとまっすぐ走れないほど風が強いこともしばしば。C2は風はそうでもないけど、めちゃくちゃ寒かったりするよ。都心部はビルに囲まれて風を感じないので、突然吹いてきた風にびっくりしないように、気を付けよう。

⑤オービス

 犯罪を幇助するつもりはないので、これを教えるわけにはいかないよ。気になる人はググってね。

C1内回り

 C1を走りたい人はまず内回りから走るべし。後述するけど、外回りには問題と危険性があるので、慣れないうちは内回りをオススメするよ。
 外回りに比べると内回りの方がカーブが急なんだけど、そのぶん周囲の車の速度も遅めなので、ゆっくりめに走ってもそんなに邪魔にならない(煽られにくい)よ。
 特に危険な箇所は以下の通り。

①霞ジャンプ

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霞が関の出口を過ぎて、左にカーブしながら、トンネルから地上に出てくる部分。曲がり終える直前くらいの位置にあるつなぎ目のギャップが大きく、軽くジャンプしてしまう。改修工事で以前よりはよくなったが、今でもポヨンと跳ねる。跳ねると車体が外側に飛んでしまうので、やや車線の左寄りに位置するよう心がけよう。

②浜崎橋JCT

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 左に分岐し、左にかなり下りながらの急カーブ。その最中に4つくらいのつなぎ目がある。バイクの本気組ですら「危ないからここは攻めない」と言うところ。曲がりながらあわててブレーキをかけるとかえって危険なので、下りはじめのうちにしっかりと減速しよう。

③江戸橋JCT(手前、分岐、合流)

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 JCTの手前は上り坂で、坂を上り切ると3方向に分岐するのだが、ここで分岐先を迷ってフラフラしている危険車両がたまにいる。登り切るまで前方が見えないので、注意が必要。

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 江戸橋からC1方向へ分岐しているところ。ここはアスファルトに、道路に沿った大きな亀裂が1本あり、バイクはタイヤを取られる。しっかり減速しよう。また、夜間の場合ここがかなり暗いので、注意。

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分岐から本線に合流するところ。本線の走行車両がかなり見えにくいので、ミラーと目視で右後方の確認が必須だよ。

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なお、箱崎PA側からここに来た時は、左から合流して来る車両が全然見えない。ルーレットしている車両は必ずここで左から合流してくるので、音と光に注意して予め準備しよう。

C1外回り

 内外でこれといった大きな違いはないが、外回りの方がカーブが緩やかなのでスピードを出しやすい。そのため、ゴールデンタイムにはとんでもないスピードで周回している連中がたまにいる。移動のために利用するのであれば仕方ないが、ツーリング目的であれば、慣れないうちは外回りには行かないのが吉。
 慣れてもツーリング目的では外回りを走らないのが吉。内回りより視界を遮られる箇所も多いし、なにより日本人は左回りの方が得意だからね。
 どうしても走りたい時は、常にバックミラーと耳に注意を払い、速そうな奴らが後ろから迫ってきたら下手に避けようとせず、一定の速度でじっとして過ぎ去るのを待つべし。
 いややっぱ走んないほうがいい。やめとき。

なお、霞ジャンプに関しては外回りの方が凶悪。飯倉を過ぎたら注意されたし。



下の動画はいわゆる本気組の動画。迷惑行為であることには違いないが、車線変更時にはウィンカーも点灯しているし、動きもスムーズ。こういう連中は、こちらがじっとしていれば勝手に追い越して行ってくれる。


下の動画はいわゆる「雰囲気組」「エンジョイ組」の動画。無意味に車線変更を繰り返したり一般車の走行を妨げるなど、ヘタクソなくせに、いっちょまえに走り屋気取りの迷惑車両。こういう連中は、こっちがおとなしくじっとしていても、無理やり割り込んできたり、車線をはみ出してギリギリのところを走っていったりするので、極めて危険。


 といっても、本気組でも周囲の迷惑お構いなしにバンバン走っている車もいる。とにかくバックミラーには常に注意しよう。危険なのはルーレット族だけでなく、普通のトラックにあおり運転→幅寄せ のコンボを食らったこともあるよ。あとハイパワーの高級外車なんかも、走り方を知らないのに変にアクセルを踏んでスピード出してたりして、危なっかしいのがいるよ。
 何にせよ、君子危うきに近寄らずということだね。

 ダメだ、分量が多くなりすぎた。
 横羽線や湾岸線、レインボーブリッジなどについては次回また別の記事でまとめることにするよ。
 読んでくれてありがとう。事故のない安全で楽しいツーリングを。


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