おっさんバイク乗りの完全主観による東京近郊ワインディング事情 その1

 東京在住37歳独身の哀しいバイク乗りおじさんが、今までに自分が走ったことがあるワインディングロードについて、難易度や状況などについて、独断と偏見と主観によって解説するよ。
 分量が多くなっちゃうから3回くらいに分けようと思うよ。

「なんかいろいろ峠ってあるらしいけど、どこに行ったらいいのかな?」
「峠ってこわいんじゃないかな?」
「自分のバイクでも走れるのかな?」
そんな疑問を持っている人に読んでもらえると嬉しいよ。

 では本題に入るよ。
 まずはこの表を見てほしい。

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はい。

 これはおじさんが過去に走ったことがあるいわゆる「峠」などのワインディングロードを、おじさんの主観に基づいて表にまとめたものだよ。
 異論はあるだろうけど、これはあくまでおじさんの主観だからね。文句があるならそっ閉じ推奨だよ。

 で、この表の意味だけど、見たまんま。いろんな要素を総合して比較的誰でも走りやすい道をイージー、その逆をハードとしてあるよ。
 「短い」「長い」についてはそのまま、全体の行程が短いか長いかだよ。ただこれも、実際の距離というよりは、走ってる最中や走り終わったあとの距離感も基準にしているよ。難しい道・危険な道の方が長く感じるからね。

①宮ケ瀬・道志みち・奥多摩

 今回の記事ではまずこの3つを扱うよ。

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 バイク乗りが「宮ケ瀬」と言うときはたいてい、宮ケ瀬ダムに隣接する「鳥居原ふれあいの館」の駐車場のことを指しているよ。バイク乗りは駐車場でコーヒーを飲んだりタバコを吸ったり、他人のバイクを眺めながら自分のバイクを見せびらかすのが趣味なんだ。
 宮ケ瀬に向かうルートは大きく分けて、厚木から・相模原から・道志みちから・ヤビツ峠からの4ルートがあると思うよ。東京在住のおじさんはいつも厚木ルートだ。
 宮ケ瀬周辺の道は基本的には勾配もそれほどきつくないし道路も比較的綺麗で走りやすい。急なカーブも多くないので、休日ツーリングにはもってこいだね。
 でも(これはワインディング全般に言えることだけど)路面が湿っていたり枯れ葉が積もっていたり、金属でできた側溝の蓋が道路を横断していたりすることもあるから、気持ちよくなりすぎて路面の変化を見落としたり、自分の腕を超えた速度で走ってしまうと、だよ。

 それでも宮ケ瀬は死ポイントも比較的少ないし、景色もいいし、走りに来ている人もおとなしい人が多い気がする。バイクに乗りなれてない人にはお勧めできると思うよ。ただし、わりと神奈川エリアなので、珍の人達もちょくちょく来てるよ。そういうのが嫌いな人は見ないようにしようね。

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 続いて道志みち。「どうしみち」と入力しても変換できないから、道志みちという単語を使うたびに発狂しそうになる。
 宮ケ瀬と同じように、バイク乗りが「道志行くか~」と言ったときはたいていが「道の駅 どうし」のことを指している。八王子側から道の駅までの間の区間を指していることが多いと思うよ。ちょっと距離は長めだけど、八王子側には大きめのセブンイレブンがあって準備も整えやすいし、全体的にゆるやかな道のりでスピードも安定しているから、そんなに長くは感じないと思うよ。休日ツーリングには最適だね。
 ……なんだけど、道志みち沿いには実は民家も多い。また、キャンプ場やバーベキュー場、温泉なんかも多い。釣りスポットもあるね。だから、思いのほか交通量が多い。
 道がゆるやかだから、休日で気持ちが大きくなったプリウスやアルファードなんかが「よーしパパ目の前の鬱陶しいバイクを無理やり追い越しちゃうぞー」といわんばかりに無理やりかぶせてくることもある。かと思えば、免許取りたてでハンドルにしがみついて運転してるようなのもいる。ルールを守れないアメリカン乗りや、ゆっくり走ることが出来ない大型SS乗りが、ハチャメチャな追い越しをかけてくることも多いので、びっくりして操作を誤らないように注意しよう。バックミラーにも気を配って、追い越したそうな奴が後ろにきたらとっとと譲って先に行かせる配慮が必要だよ。
 また、一部の区間では気が狂ったように道が狭くなり、バイク乗りを殺しに来ている急勾配&曲がりがきついカーブがいくつかあるよ。峠道ならではの殺意を隠しきれてないよ。 
 気持ちよくなりすぎて道路の変化や前後の車両の動きを見落としたり、自分の腕を超えた速度で走ってしまうと、だよ。ちょっとでも違和感を覚えたらスピードを落とそう。
 危険なスピードで走って周りに迷惑をかける奴より、きちんと身の丈にあったスピードで楽しめる人のほうが断然かっこいいんだからね。

 道の駅より山中湖側は道が荒れているところが多くなったりカーブが急になったりと、性格が変わるのも注意だね。おじさんはそっち行ったことないから詳しくないよ。
 あと意外と、途中にあるセブンイレブンの駐車場の中でちょくちょく事故があるのと、青根の交差点ではオマーリさんが信号無視やスピード違反を取り締まっているから注意だ。
 なお、GWやお盆などのタイミングで道の駅に行くと大渋滞に巻き込まれる。ほぼ一本道なため抜け道や休憩ポイントもなくて、死ぬ思いをするよ。実際、大型ツアラーに乗ったおっちゃんが渋滞の真っただ中で熱中症で倒れたのを救助したことがあるよ。

 総括すると、気持ちいいからって調子に乗らず、きちんと身の丈にあった走り方さえしていれば道志は楽しいツーリングロードだよ。死ポイントはしっかりあるけどね。

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 続いて奥多摩だ。正式には奥多摩周遊道路と言うんだけど、これまたバイク乗りが「奥多摩」と言ったときは「大麦代園地駐車場」、およびそこに向かう途中の道のことを指すよ。人によっては混雑を避けるために別の駐車場に行く人もいるね。
 宮ケ瀬や道志と比べると奥多摩は走りにくい(初心者に勧めにくい)といえるよ。
 その理由として、まず単純に距離が長い。青梅側から奥多摩湖に行ってまた青梅に戻るならあっという間だけど、そんな人はたぶんあんまりいない。となると(ペースにもよるけど)片道1時間程度、ワインディングを走りっぱなしになる。おまけに奥多摩のワインディングはアップダウンが激しく、カーブも急なものが多い。これはリターンライダーのおじさんや、初心者にはなかなかつらい。挙句、山の中は気温が低く湿っているため、路面は非常に滑りやすくなっていることが多い。疲れてくると注意力も散漫になるので、転倒のリスクが増える。きちんと安全な速度と走行ラインを維持できないとだよ。
 
 もう1つの理由として、奥多摩の代名詞とも言える見晴らしのいいセクションがある。このあたりは見晴らしのいい駐車場などもあり、道がきれいでまっすぐな道が多い。気分がよくなってスピードも出てしまいがちなんだけど、その後に急カーブが潜んでいることが多い。
 さらに言えば、こういった峠道のカーブは、入り口はゆるいのにだんだんときつくなるカーブや、突然逆に切り返すカーブなんかも多い。曲がり切れずにずるずると外側に膨らんでだよ。
 実際そのあたりでのバイク事故が非常に多い。奥多摩の山の中で事故を起こすと悲惨だ。救急車が来るまで2時間なんてこともある。普通にだよ。そのあたりはbike jinさんのこの記事に詳しいので、参照されたし

 最後の理由として、自転車が多い。最近増えてきたのかな? 何もこれは、単純に自転車が邪魔という意味ではないよ。奥多摩は道志と同じく、観光目的の自動車の往来も多い。彼らは往々にして、車の運転にあまり慣れていない。そのため、自転車がいると上手に追い越せなくていつまでも引っかかってしまったり、変なタイミングで追い越そうとしてヒヤリとする場面も少なくない。そういう『モタモタした』状況に耐えられない「自称バイク上級者」や「ハイパワーなバイクに乗っていてバイクの速さを自分の技術と勘違いしているアホ」が無理に追い越そうとして事故を起こすことがある。それに巻き込まれたらだよ。注意しようね。
 また、渋滞ができて大名行列状態になった時、後方から追い越してきたバイクがいきなり前に割り込んだり横に並んできたりすることもあるよ。びっくりして操作を誤らないように注意しようね。(奥多摩に限らずだけどね)

 総括すると、奥多摩はやや上級者向けの性格だよ。殺意は高め。でもそこをリラックスして気持ちよく走りきれたときの楽しさは抜群だよ。市街地→森の中→山からの見晴らし→湖と、いろんな風景が楽しめるのもポイントが高いね。ごはんがおいしい店もけっこうあるらしいよ。おじさんは詳しくないけどね。

 すっかり長くなってしまったよ。ごめんね。
 ここまで読んでくれてありがとう。
 次回では箱根ターンパイクと、榛名やヤビツや椿ラインや……いわゆる「頭文字D系」の峠について触れたいと思うよ。
 気が向いたら読んでね。

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