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PENTAX17 外観・使用感 偏重レビュー

出ましたね、PENTAX17(遅い)。
日本での発売が2024年7月12日であったはずですから、もう1か月ほど経過したことになります。

さて、本記事では、外観使用感に関してのみ記述します。趣味です。逆に作例等は他所に素敵なものがたくさんあるので載せません。デジタライズが七面倒だとかそんなことは思っていませんよ、本当です

私が追い付く頃には、頃には素敵な作例がわんさか登場していると思いますので。

注意

本文における評価は私の撮影スタイルに準ずるため、主観的であることを予め申し上げておきます。
拙い文章、内容ですが、購入に際して具体的な情報をお探しの方の参考になれば幸いです。


まずは外観から

正面

正面から。最高。

まずツラ(面)がいい。

これは重要。
そしてまずまず大きいです。と言っても一般的な一眼レフ等と比べれば小さい。

グリップが付いているのでその分厚みが少々あります。グリップは電池カバー兼任で、ネジ1本で留まっています。
ネジが思いのほか浅かったので、どっかに落としてきそうです。

PENTAXクラブハウスでは予備の販売があるとかないとか聞きましたが、これってそういうことですか?

ファインダーもまずまず
うっかり触って汚すことを心配していましたが、使ってみると杞憂。
咄嗟に掴んだ場合でも触りにくい位置なんですかね。

レンズ周りは、フィルターの取り付けができるんですよ!
ただ、

レンズが奥まった位置にあり、うっかり触ることはないので、そのままで使用しています。
埃の侵入は非常に心配なので、その防止策としてプロテクターはアリかも。

隙間があります。ほこりが溜まらないか心配です。


軍艦部

いい眺めです。ファインダー部の仕上げがたまりません。

いやぁ、ダイヤルがぎっしりで格好いい。
ストンと平坦なものも好きなのですが、これもまた好いと思いません?
ね?

露出補正ダイヤルが目立ちます。回し難そうですが、結構軽いので、位置を含めアクセスしやすいです。

ねじ込み式のレリーズボタンが使えないことが気になりましたが、
シャッターボタン自体がやや上部にあり、レリーズは容易でした。

フィルムカウンターは小さくて見難いかも。
角度によっては巻き上げノブに遮られます。
まぁ、大きかったらそれはそれで格好悪そうですし、

ハーフサイズフォーマットで枚数を気にするな

ということかもしれない。

シャッターボタンの基部に電源レバーがありますが、普段機械式カメラばかりを使っていると、存在を忘れます。入れ忘れてチャンスを逃し、切り忘れて電池を消耗します。


背面

背面。液晶が無いって良きことだと思いませんか。

ポケットがデカい。KENTMERE400のラベルも相まって、主張が激しい。

ハーフサイズフォーマットであることも相まって、1日でフィルムを使い切ることも珍しくないでしょうから、そういう意味ではありがたいかも。

しかし、カメラのISOダイヤルで設定するわけですから、時間が空こうと(ダイヤルをいじくりまわさない限りは)問題にはならない気もします。
それでも気分は上がりますよね。これ大事。

スローシャッターおよびバルブ撮影用の穴が空いています。使うかどうかは置いておいて、機能として残したことには意義があると思います。

ファインダー接眼部もハーフサイズにしては大きいです。
35mmフルサイズの一眼レフと同じぐらいの大きさ。
横の幅といい、レンズを乗せ換えればそのままいわゆるフルサイズフォーマットのカメラにできそうですね。

周りのカバーが低く、うっかり触ってしまいそうですが、位置が良いので杞憂でした。

横にはインジケーターランプがついています。かなり主張が激しく面くらいましたが、慣れました。嘘です。いまだに気になる。
後述しますが、フラッシュ誤射防止などに一役買ってくれます。

ファインダーそのものはというと、クリアです。
下側には選択しているゾーンが見えるようになっています。接写時のフレームが常に表示されており、こちらはまずまずの主張。

ファインダー。情報量が少なく大変見やすいが、接写用の小さいフレームがやや気になるか。


フィルム室

フィルム室。フルサイズフォーマットになれそうだね。実は溝にモルトが貼られていません。

イージーローディングが採用されていますね。
不便を楽しむという発想は特になく、できるラクは積極的に採用したいタチですので、有難いです。
ベロをスプールに差し込む作業に存外苦戦する様子を定期的に見かけますので、フィルムカメラに慣れない方にも親切。私もうれしい。

親切ついでに言うと、レンズシャッターである為にシャッター膜に触るという事故が起こりません。

加えてやっぱり長い。いわゆるフルサイズフォーマットのカメラをベースにしたかのようです。この場合は逆なのか?

使用感

何でもできるカメラではないです

スペックが公開された時から尖ってるなー、と思っていましたが、大変潔いカメラじゃないですか。

レンズ固定、ゾーンフォーカス、自動露出など、おかげさまで、

これ一機であらゆる撮影を、とはいかない。


あらゆる撮影に本格的に用いるフィルムカメラをお探しならば、素直に一眼レフをお勧めせずにはいられません。
しかし基本的には中古となるので困りもの。
新品で購入でき、その後のサービスを十分に受けられることの魅力は大きいのですよ。

潔さが魅力

オレ、スナップ、スル!

と思って購入を決意しました。確信は今も深まるばかり。

レンジファインダー機に広角レンズ、外付ファインダーを載せたスナップ、これをハーフサイズフォーマットにして更にテンポよく、というおなじみの(?)イメージです。伝われ!

使ってみると物凄く軽く、また適度に大きいので集中できるんですよこれが。

ISO400でゾーンを適度に合わせたら後は自分で間合いを測り、露出とピントの心配を一切忘れてシャッターの瞬間を伺えばよいわけで、

このカメラの様々な特徴がスナップフォトに味方していると錯覚するほど(まだ醒めていない)。


思った通りに撮ることはやっぱり難しい

露出がオートの訳なわけですが、
最終的なシャッター速度と絞りの値を見ることができないのは結構困ります。

カメラがどのように露出を決定したのか把握することができないので、露出補正ダイヤルが使い難い。本当に使い難い。

現行機種なので安定した順光条件では問題ないと信じていますが、
意地悪な条件下では、カメラが定めた露出を知らないことには

補正のしようがないじゃないか。


また被写界深度や動体のブレの意図的な選択も難しいのでは、と懸念しましたが、こちらはフィルムのISO感度とモードダイヤルで何とかなります。

特にフラッシュの有無を選択できるのは大変便利。ありがたや。
より撮影に気をつかう時世ですから、思わぬところでフラッシュ炸裂、などは勘弁、勘弁、なのです。
はい、やったことがあります。


余談:接写との相性は悪くないですか……

以下はとりわけて主観的というか、自身が上記のようなスナップ機として運用することを前提の内容となります。つまりは余談です。

採用の意図は知っているんです。知っているのですが、あまりに相性が悪く、これが為に犠牲となった点があると感じました。

PENTAX17のようなカメラで接写を行うためには、パララックス(ファインダー像と実際の写真のずれ)とピント合わせの2重苦を克服する必要があります。

これに対し、前者には接写時のフレーム、後者には付属のストラップ、という対策がとられている訳ですが、

辛いものはつらいよ(めんどくさ)


と思ってしまいます。

先に少し触れましたが、ファインダー内の接写用フレームはまずまずの存在感です。
慣れてしまえばそれまでですが、スナップのみに運用する場合はあまり出番が無いのですよ。

これが無くなってくれたらもう少しファインダーが見やすくなるのに………!



また25cmを専用のストラップで測ることができますが、

これでは好きなストラップが使えんではないですか………!


しかもこのカメラはまずまずの大きさなので、ハンドストラップを着け、バックに入れて持ち歩くと容量を使います。
持ち運びを考えるとどうしてもネックストラップを使いたい。

でも十分に軽量なので、純正のハンドストラップとの相性も良く、このままで良いような気もしたんです……。

……結局は純正のハンドストラップを諦め、アンカーリンクスに落ち着きました。便利ですよね、アレ。切り替えが楽。
ちょうどよい位置に目印でもつけておけば純正のストラップでなくても何とかなりそうですよ。

余談ついでに続けますが、
ユーザーごとの自由な使い方は初めから想定されていたように思えます。

何せストラップの取り付け位置が縦吊り対応を含め3か所ありますから。
ところで皆さん縦吊りはお好きですか。私は以前M5ユーザーを見かけて痺れましたよ。

まとめ

いやー、たまらんですね。気になる部分が無かったとは言いませんが、あくまでも個人の使い方によるもの、の範囲を出ませんから、本当によく考えられているのだと思います。そしてツラが良い。

過去に似たような機種がそれほどは存在しないカメラです。現代のニーズを取り込んだ結果なのでしょうか。
フィルムカメラ入門者向けかと思っていましたが、案外、そんなことないぞ……。

技術的な面からも、今オートのフィルムカメラを出すことには意義があったのだと思えます。

気が付けばずいぶんと長くなってしまったので、そろそろ撤収といたします。カメラと言うのはスルメよろしく、使い続けると気付きを得たりするものですから、また性懲りもなく書き増すかもしれません。
それでは。


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