(10/5 18:00分)「やや落ち着いた動きに」引け後情報
やや落ち着いた動きに
前日は欧米株が大幅続伸しましたが、その後となる今日の日本株は日経平均が200円以上上昇してスタートしました。ただTOPIX、マザーズ指数とともに朝の寄り付き直後が今日の高値となり、その後は上げ幅を縮める動きとなりました。
前場のうちにそれぞれ今日の安値をつけましたが、まず日経平均は27030円が底となり、回復した27000円を下回らずに再び少しずつ上げ幅を広げる動きになりました。結果として先々週木曜日以来の27000円復帰となります。
TOPIX、マザーズ指数も同じ時間帯に今日の安値をつけ、TOPIXは朝の0.92%高から0.13%高の小幅高の水準まで安値としては下がり、マザーズ指数に関しては一時マイナス圏に落ちましたが、プラスに切り返しました。
上昇が大きかった欧米株に比べれば、昨日の時点で非常に日本株の上昇が大きかったこともあり、今日は冷静な値動きともいえそうな落ち着いた値幅に各指数は留まった印象です。
労働市場の需給
昨日はオーストラリア準備銀行の発表した利上げ幅が予想よりも小幅の25ベーシスポイントになったことや、アメリカの雇用動態調査における非農業部門について、前月比で市場予想以上の減少となったことなど、金利に関わりそうな動きがありました。
豪州の利上げ幅については経済成長見通しを加味してのことだとしていましたが、この動きが各国に広がるかどうかは各国の事情を考えながら見極めたいところです。特に米国ではFRB高官が景気後退よりもインフレを抑えることの方が優先されるべきというような発言が幾度もされており、このような楽観視を牽制しているように思えます。
その意味では米国ではインフレの大きな要因の一つである労働市場の需給逼迫がどうなっていくかという根本的な部分が気になります。人手不足と賃金高騰が解消されていけばインフレが抑えられていくことにも繋がるため、昨日のJOLTS雇用動態調査では前回よりも減少していたことはプラス材料に働いたようですが、今日はADP版の雇用統計、明後日は米労働省の雇用統計があるため、引き続きこれらの統計で雇用の需給を探っていきたいところです。
明日の注目ポイント
今日は米9月ISM非製造業景気指数の発表が控えています。一昨日発表された製造業の方では前回数値や市場予想を下回っていました。
また今晩は金曜日に労働省による米雇用統計に先駆けて、ADP版の9月雇用統計の発表がありますので、上で述べたようにこちらも気にしておきたいと思います。
指数・今後の重要イベント
10/5 終値
日経平均株価:27120.53 (+0.48%)
TOPIX:1912.92 (+0.32%)
マザーズ:726.64 (+0.34%)
スタンダード市場TOP20:942.37 (+0.69%)
グロース市場Core:837.83 (+0.32%)
イベント
2022年10月第1週
10/5 (水):米9月ISM非製造業景気指数
10/5 (水):米9月ADP雇用統計
10/7 (金):米9月雇用統計
2022年10月第2週 (SQ週)
10/10 (月):スポーツの日 日本休場
10/11 (火):日本 水際対策緩和
10/12 (水):米9月卸売物価指数
10/12 (水):FOMC議事要旨公表
10/13 (木):米9月消費者物価指数
10/14 (金):米9月小売売上高
10/14 (金):米10月ミシガン大学消費者信頼感指数 速報値
10/16 (日):中国共産党大会 開幕
2022年10月第3週
10/18 (火):米9月鉱工業生産
10/19 (水):ベージュブック公表
10/20 (木):米10月フィラデルフィア連銀製造業景気指数
2022年10月第4週
10/24 (月):米10月PMI 速報値
10/27 (木):米9月耐久財受注
10/27 (木):配当・株主優待 権利付き最終日
10/27 (木):日銀金融政策決定会合(~10/28 28日に黒田会見予定)
10/27 (木):ECB理事会
10/28 (金):米9月個人所得・個人支出・PCEデフレーター
2022年11月第1週
11/1 (火):FOMC(~11/2 日本時間3日早朝にパウエル議長会見予定)