もつんごりら

もつんごりら

最近の記事

読書感想文 「手紙屋」

主人公は横浜の大学に通う大学三年生。 行きつけの書斎型喫茶店で目にした広告から、手紙屋の存在を知る。 手紙屋は、希望者と”手紙のやり取り”をすることをビジネスとしており、十通の手紙のやり取りを通して、希望者の人生の夢を実現するお手伝いをしている人物である。 主人公が手紙屋を知った時には、ちょうど手紙屋が始まってから十年が経っていた。 手紙屋との文通経験がある成功者には、誰もが知る俳優や有名起業家がいることを知り、少し胡散臭いと思いながらもとりあえず手紙を送ってみるところから物

    • 読書感想文 ツナグ

      死んだ人間ともう一度だけ会うことができるならば、果たして誰に会うだろう。 本小説「ツナグ」は、死者を呼び寄せ、死者と生者を一夜限りで繋ぐことができる使者(ツナグ)を中心にして描かれていく。 生者は生きている間に一度だけ、死者は死んでから一度だけ、生者は死者に、死者は生者に会うことが出来る。しかし、使者(ツナグ)に依頼が出来るのは生者のみで、死者はただ待つことしかできない。 人気絶頂の最中、突然死したアイドルが心の支えだったOL。母親の癌を母や親戚に告知できなかった頑固な息

      • 読書感想文 坊ちゃん

        この本を読もうと思った理由は、昨年読んだ「The chrysanthemum and sword」という本の中で、夏目漱石の「坊ちゃん」の一部分が引用されて日本独特の考え方である義理や恩について説明されていたからである。 義理や恩という言葉を日々当たり前に日常の中で使っているものの、その言葉の意味や背景を深く理解せずに使っていたことを反省し、日本の文化を深く知った上で正しく言葉を使えるようになろうという思いで本書を手に取った。 「The chrysanthemum and

        • 読書感想文「成瀬は天下を取りにいく」

          この本を読んだきっかけは、本作が2024年の本屋大賞を受賞したからだ。 前回の読書感想文でも紹介したが、私は2021年から本屋大賞受賞作は発売と同時に買うという恒例行事を毎年欠かさず行っている。 去年は「汝、星の如く」を読んで、たくさんの感動をもらった。 今年の受賞作はどんな主人公と出会えるのであろう、と期待に胸を膨らませ、本作を手に取った。 本作の主人公、成瀬あかりを一言で紹介することは非常に難しい。 本作では、成瀬の中学高校時代の話がメインになっており、周りの同級生と成

          読書感想文 ひと

          「読書感想文 ひと」   今年の春、人生で初めて挫折を経験した。 その絶望の淵に佇んでいた頃、高校時代の友人が一冊の本を紹介してくれた。 それがこの本、『ひと』だ。 小野寺文宜さんが書いた『ひと』は、2019年の本屋大賞で栄えある第二位を獲得した人気作品である。本屋大賞の存在を始めて知ったのは2022年で、 『同志少女よ、敵を撃て』を読んだときに作品のあまりの面白さや深さに感動し、その年以降毎年、お金がなくても本屋大賞受賞作は必ず単行本で買うとマイルールで決めている。 それ以

          読書感想文 ひと

          生まれてから22年と364日

          お久しぶりです。お元気ですか? 卒業した人はおめでとう〜!! みんなは最近何して過ごしてるんだろう?? こんな感じで生活してるよーってDMかLINEでもしてくれたらとてもとても嬉しいです あと、内定先が決まった人は本当におめでとう! 上手くいってもいかなくてもみんなすごいよ〜 お疲れ様。 まだ就活中の人の方が多いと思うんだけど、忙しい中読もうと思ってくれてありがとね。 就活中の人達だけじゃなくて読んでくれてる人みんな忙しいよね、全員ありがと!笑 それはさておき、今年の受験ど

          生まれてから22年と364日

          俺の進路の話

          明日からインスタからログアウトするから、その前に最後にみんなに俺が休学してから何をするのかを投稿するね。 ちゃんと自分が思ってること書いたら結構長くなっちゃったんだけど、5分くらいで読み終わると思う! 春から休学して何するのー?って聞かれることが多いんだけど、俺は来年から医学部に入り直そうと思ってる。 急すぎて何も知らない人はびっくりだと思うけど、俺の父親は中学1年生の時に癌で亡くなってて、その1年前に余命宣告されてから亡くなるまで何にも出来なかった自分がすごい悔しくて、

          俺の進路の話