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子育てにTOCfE(教育のためのTOC※)を活用する理想と実際のところ
この記事は 『教育のためのTOC Advent Calendar 2023』の16日目として作成しました。子育てにってTOCfEって使えるんじゃね?と期待していた私と実際の当時の話をつらつら書いてます。
※教育のためのTOC(TOC for Education 以下TOCfEとして表記)とは、生産管理から始まりビジネスをはじめとする幅広いシーンで利用される改善の手法(TOC)の一部を教育に活用し、より充実した人生を子供たちにもたらそうという取り組みのこと(と私は解釈しています)。詳しくはこちら(教育のためのTOC 日本支部のページ)をご覧ください。
子供が生まれる前に思っていたこと
私がTOCfEを知ったのは、子供が生まれる4年ほど前のことです。まだSEとして社会人をしていた私が仕事に行き詰っていたとき、いろいろな勉強会に参加し、TOCfEのワークショップを受講することなりました。
そこで教えていただいた論理的なものの考え方は非常に役にたちました。特に、他人とのコミュニケーションにおいて自分が当たり前と思い込んでいたものが対話の相手にとって当たり前ではないとか、思い込みが浮き彫りになった結果、必要以上に傷つくことも少なくなりよりシンプルに物事を考えられるようになりました。
その後、子供を授かった際は、「TOCfEを使えばきっといい感じで子育てができるに違いない!」そう考えていました。
実際に子供が生まれてみると…
まず、生まれたばかりの子供ってしゃべれない…。TOCfEもへったくれもない。当たり前のことのはずなんですが、乳児相手にほぼ役立たなかった印象です。
また、お世話のプロセスを改善できるのでは…とも考えたりしていしましたが、乳児の成長のスピードは想像していた以上に早く、プロセスを理解するころには次のことを求められる…。例えば、離乳食作りを効率化してやるぜー!と意気込んだりしましたが、生後5か月と、6か月の時では食べることができるものから調理の仕方もどんどん変わっていくのでなかなか効率化には至らない。
本当に何にも使えなかった?
当時感じていた状況をブランチ風に表すなら、下のようになるかもしれません。
「もし、求められるお世話のプロセスがみるみる変化するならば、結果としてTOCfEを活用した改善はむずかしい」
…今思えばいろいろが怪しいですね(笑)。実際のところは
「もし、求められるお世話のプロセスがみるみる変化し、かつ各プロセスの理解に時間がかかるならば、結果としてTOCfEを活用した改善はむずかしい」
…これに近い気がする。「プロセスの理解に時間がかかる」ってあたりは、お世話に対する事前の勉強不足ですね…。育児本とかサイトとか情報はいくらでもあったはずなのに、ちっとも予習していなかったなー。出産を待つ日々、悠長に服とか作っている自分に教えてやりたかったです…。
出産後は時間をかけて付箋紙を使うようなことはできませんでしたが、ATT(アンビシャスターゲットツリー)という手法については無意識に利用していた気がします。
ちなみに、ATTはまず野心的で素晴らしいと感じられるような目標を設定し、目標を邪魔するような要因(障害)を洗い出したうえで、それらがなくなった状態を考えることにより具体的な行動と着手の順序を導き出す分析の方法です。その中でも最初に考えるAT(アンビシャスターゲット)と呼ばれる目標を設定することが非常に有効だと以前より感じていました。
漠然とした目標ではなく、より具体的に、明確にイメージできる目標を設定できれば、それだけでどのように行動するべきかの道しるべとなります。
育児に関する選択や疑問はたくさんありました。
母乳で育てる?ミルクで育てる?
離乳食は手作りする?レトルトに頼っちゃう?
叱るってどうするの?
働き方はどうする?保育園?幼稚園?
ざっと思い出しただけでも、大きいものから小さいものまで、しかもさまざまな立場からの情報がたくさん出回っているので結構迷います。
そんなとき、「私は誰とどんな子育てをしてどんな家庭を築いていたいか?」について考えた結果をATとして設定し、判断を迫られる際には、それがATを実現するためにどのような影響があるかを考えるようにしたので、現在、理想から大きくぶれずに子育てできているような気がします。まあ、我流な使い方です。
子供は現在、ようやく言葉によるコミュニケーションができるような年になってきました。本当は、初めてのブランチの話も入れようと思いましたが、長くなりすぎちゃったのでこのあたりでおしまいです。
みなさま、よいお年をお過ごしください!